解決事例
特殊傷害罪の支援事例 | 凶器で隣人を脅迫し特殊傷害の疑い、起訴猶予
特殊傷害罪に関する法律相談を依頼された依頼者は、特殊傷害事件に関与した母親に代わって当法人にご相談くださいました。
1. 特殊傷害罪に関する相談を依頼された依頼者
特殊傷害罪及び特殊傷害未遂の疑いで立件された事件について、被疑者の息子が法務法人大倫を訪れて支援を求めた経緯です。
特殊傷害事件の経緯
依頼者の母親(被疑者)は、長年精神的な健康問題で治療を受けてきた方で、隣人との小さな対立が繰り返される中で次第に不安が高まった状態でした。
そうした中、ある誤解が重なって状況が大きく悪化し最終的に手に持っていた果物ナイフで隣人を脅かす行動にまで至りました。
当時、母親は隣人が自分の服を盗んでいったと思い込んだ状態であり、現実を判断する能力が低下していたため、状況を適切にコントロールできませんでした。
被害者がこれを止めようとしたため、一部の行動は未遂にとどまりましたが、続いて被害者の腕を引っ張って倒す過程で実際に傷害が発生し、特殊傷害と特殊傷害未遂の疑いが併せて適用されました。
予想よりはるかに大きな事件に発展したため、依頼者は「母が万一重く処罰されるのではないか」「取り調べに適切に対応できなければ誤解がさらに大きくなるのではないか」という心配を抱くようになりました。
そこで最終的に、迅速な支援を受けるため当法人を訪れて相談を依頼することになったのです。

2. 特殊傷害罪による処罰防御のための支援
特殊傷害罪の事件を綿密に分析した刑事専門弁護人は、被疑事実をすべて認めつつ、心身の状態・行動の経緯・事後の措置などを総合的に反映し、起訴猶予の可能性を最大化する戦略を立てました。

事件の経緯の再構成及び捜査対応の安定化
刑事専門弁護士はまず、事件発生当時の被疑者の精神状態と妄想による誤認の状況を、捜査記録と診療記録を照合して事実に即して再構成しました。
また、次の点を強調して「犯行を隠蔽する意図はなく、取り調べに非協力的な態度もない」ことを明確にし、捜査機関の懸念要素を取り除きました。
▷ 早期に精神的な健康に関する診療記録・診断書を任意で提出した点
また、取り調べの際に記憶の混乱により供述の漏れが生じた場合にこれを補えるよう、被疑者を保護する供述戦略を用意し、不要な誤解を防ぎました。
故意及び責任能力の判断に影響を与える医療記録の提出
刑事専門弁護士は、被疑者が非器質性精神病・アルツハイマー型認知症・関係妄想・被害妄想を長期間患ってきたことを立証するため、次の資料を体系的に提出しました。
主な立証資料
∙ 診療所見書
∙ 薬物の服用履歴
∙ 認知機能低下の評価結果
特に、関係妄想により「服を盗んでいった」という非現実的な思い込みが事件の直接的な原因であったことを医学的に説明し、犯罪の故意の可能性が著しく低い状態であったことを強調しました。
これにより責任能力が制限された状況であった点を説得力をもって提示し、量刑の段階で重要な減軽要素として作用するようにしました。
被害者との調停・示談を迅速に成立
凶器を持って脅し、傷害まで発生した事件は、通常示談が難しいものです。
しかし刑事専門弁護士は諦めず、被害者の感情の鎮静と現実的な補償方法を模索して示談を成立させました。
特に刑事調停の過程で被害者の不安感を和らげるため、被疑者の現在の治療状況、家族の管理計画、被疑者・家族の反省の意思などを体系的に説明しました。
その結果、被害者側は処罰を望まない意思を明確に表明し、これが起訴猶予の可能性を実質的に高める決定的な要素となりました。
再犯防止対策及び家族の保護体制の構築を立証
刑事専門弁護士は、資料とともに以下の点を強調し、再犯の危険性が低いことを主張しました。
▷ 現在は息子と同居し、家族による常時の保護・管理体制が整えられているという点
▷ 今後の引っ越しにより被害者との隣人関係が完全に終了し、物理的な接触自体が不可能になったという点
また、家族の嘆願書や生活管理計画などを提示し、被疑者が独立して生活していないことを明確にして再犯の可能性が「非常に低い」ことを客観的に立証しました。
3. 特殊傷害罪事件の結果、「起訴猶予」による処罰防御

特殊傷害罪の事件について検討した検察は、刑事専門弁護士による綿密な事実関係の整理と法理の提示、そして十分な量刑資料の提出を通じて、次の事実を認めました。
∙ 事件の直接的な原因となった妄想・認知症などの精神疾患が継続的に存在してきた
∙ 被害者との円満な示談及び処罰を望まない意思が明確に確認された
∙ 家族の常時の保護体制が構築され、再犯の危険性が非常に低い
その結果、「凶器の使用」という重大な要素があったにもかかわらず、特殊傷害・特殊傷害未遂のいずれも起訴猶予(不起訴)処分が下されました。
起訴猶予とは?
決定を伝えられた依頼者は、「母が万一勾留されたり裁判にまで至るのではないかと恐れていたが、再び治療と日常に専念できるようになって本当によかった」と、深い安堵感を表しました。
特殊傷害の基準と処罰の程度
特殊傷害罪とは、団体もしくは多数の威力を示し、又は危険な物を携帯して人に傷害を負わせた場合に成立する犯罪です。
未遂犯もまた処罰される可能性があり(刑法第258条の2第3項)、通常の傷害よりはるかに重く処罰されます。
処罰の程度
法の条項 | 処罰の程度 |
刑法第258条の2第1項 | 1年以上10年以下の懲役 |
上記のような事件は「凶器の使用」という点から、動機・経緯・傷害の程度などが非常に綿密に検討され、精神疾患・認知症などは責任能力の判断において重要な減軽要素となり得ます。
刑事事件に関与してしまったら
刑事事件は、初期対応の緻密さによって結果が実際に大きく変わります。
法務法人大倫には、大韓弁護士協会に登録された刑事専門弁護士をはじめ、さまざまな刑事事件を処理してきた専門家が多数在籍しています。
支援システム
▶ 警察・検察の取り調べに備えた戦略の策定及び同行支援
▶ 診療記録・治療歴・精神鑑定資料の確保など医療資料の分析
▶ 被害者との示談及び調停手続の専任支援
▶ 再犯防止対策・保護体制の構築・嘆願資料など量刑資料の準備
類似の状況でご家族が不当に重い処罰を受けるのではないかとご心配の場合は、🔗法律相談予約を通じて支援をご依頼ください。
特殊傷害罪に関するFAQ
Q. 実際に傷害が発生しなくても特殊傷害罪で処罰されますか?
A. 実際に傷害が発生しなくても、「凶器などの危険な物で相手を攻撃し得る現実的な危険を生じさせた場合」には特殊傷害未遂で処罰される可能性があります。
Q. 精神疾患や認知症があれば特殊傷害罪の処罰は減軽されますか?
A. 精神疾患が犯行に実質的な影響を及ぼしたことが認められれば、「心神耗弱」による減軽事由、又は量刑上の情状酌量の要素となります。
ただし、そのためには診断・治療歴・行動観察記録などの客観的な資料が必ず必要です。

本コンテンツは法務法人(有限)大倫の実際の業務事例をもとに一部脚色して作成されたものであり、著作権は当社に帰属します。
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