解決事例
刑事告訴 | 建造物侵入・房室捜索で告訴されるも執行猶予
刑事告訴を受けたとして当法人にサポートを求められた依頼者は、韓国刑法上の建造物侵入罪および房室捜索罪により処罰の危機に置かれていました。刑事専門弁護士が対応し、実刑を防いだ事例です。
1. 刑事告訴 | 事件の内容
刑事告訴を受け、当法人の刑事専門弁護士を訪ねて相談を依頼された依頼者のエピソードです。
依頼者は長期間にわたり就職活動を続ける中で、家族を失望させることを恐れ、結局公企業に就職して在職中であるかのように嘘をつきました。
依頼者は家族を安心させるため、実際に当該企業の建物に侵入し、社員であるかのように写真を撮って家族に証拠として提示しようとしました。
そこで依頼者は当該企業を訪れ、警備室で入館証を置き忘れてきたと偽って使い捨ての入館証の交付を受け、建物内部に入りました。
その後、オフィスの机に座って勤務しているかのように写真を撮りましたが、これを不審に思った管理員に発覚し、結局建造物侵入罪および房室捜索罪の疑いで刑事告訴を受けることになりました。
依頼者は実際に会社の機密資料を閲覧したり書類を漁ったりした事実はありませんでしたが、捜査機関の調査が始まりました。

2. 刑事告訴 | 建造物侵入罪の概念説明
建造物侵入罪は、正当な理由なく他人の建造物や占有空間に侵入したときに成立します。
ここでいう侵入は、物理的に扉を壊して入る場合だけでなく、権限のない者が立入許可を装ったり偽ったりして入る場合まで含まれます。
依頼者は入館証を置き忘れてきたと偽って入館証の発給を受けたため、これは建造物侵入罪の構成要件に該当し得ます。
建造物侵入罪の成立要件
建造物侵入罪が成立するには、次のような要件が満たされなければなりません。
· 他人の管理・占有下にある建造物であること
建造物とは、住宅、オフィス、商業施設、工場など、人が居住し、または業務・営業・保管などに使用する建物を意味します。
必ずしも法的に所有者が誰であるかが重要なのではなく、現在その空間を事実上支配・管理する人がいれば「他人の建造物」と認められます。
例えば、賃借したオフィスも該当します。
· 正当な理由なく立ち入ること
立入権限のない者が許可なく入る場合が該当します。
物理的に扉を壊して入る行為だけでなく、入館証を盗用したり、虚偽の事由を作って入ったりした場合も含まれます。
ただし、公的な用務の遂行など正当な事由があれば、違法性が阻却されることがあります。
· 主観的に侵入の意思が存在すること
道を間違えて一時的に足を踏み入れた場合のように故意がなければ、成立は困難です。
しかし、本件のように社員であるかのように装って立ち入ろうとする目的が明確な場合には、侵入の故意が認められます。
建造物侵入罪の処罰水準
刑事告訴を受けて建造物侵入罪が成立すると、以下の水準の処罰を受ける可能性があります。
刑法第319条(住居侵入、退去不応)
3. 刑事告訴 | 房室捜索罪の概念説明
房室捜索罪は、正当な理由なく他人の房室に立ち入って捜索した場合に成立する犯罪です。
つまり、侵入するにとどまらず、他人の書類、引き出し、物品などを漁る行為がなければなりません。
本件において依頼者は、机に座って写真を撮っただけで、実際に物品を漁ったり文書を閲覧したりしていないことが確認されたため、房室捜索罪の成立の可否は争う余地がありました。
房室捜索罪の成立要件
房室捜索罪は、建造物侵入よりも具体的で重い犯罪であり、侵入を超えて房室内部で捜索行為を行った場合に成立します。
· 他人の房室に侵入すること
房室とは、建造物の中でも住居・オフィスのように特定の人の生活・業務が行われる個別の空間をいいます。
例えば、会社のオフィス内の個人の机の席、個人の研究室などがこれに該当し得ます。
· 書類・什器などの物品を漁ったり捜索したりすること
他人の房室に入ってとどまっているだけでは足りず、文書を閲覧したり、引き出しを開ける行為、PCや資料を確認する行為など、積極的な捜索がなければなりません。
したがって、本事例のように写真のみを撮影し、実際に物品を漁っていない場合であれば、房室捜索罪までは成立しないと弁論することができます。
房室捜索罪の処罰水準
刑事告訴を受けて房室捜索罪が成立すると、以下の水準の処罰を受ける可能性があります。
刑法第321条(住居・身体の捜索)
4. 刑事告訴 | 受けたときの手続き
刑事告訴を受けると、次の手続きに従って事件が進行します。
· 告訴の受理:被害者が警察に告訴状を提出します。
· 捜査の開始:警察は加害者を被疑者の身分で召喚して取り調べ、CCTV・入退室記録などの客観的証拠を確保します。
· 検察送致:警察の捜査後、嫌疑が認められる場合は事件を検察に送致し、検事が公訴提起の可否を決定します。
· 裁判の進行:公訴が提起されると、裁判所で正式な裁判が開かれます。
· 判決の宣告:罪質・被害の程度・示談の有無などを総合して、無罪、罰金刑、執行猶予、実刑が決定されます。
刑事専門弁護士のサポート事項
今回の依頼者の事件において、刑事専門弁護士は次のようにサポートしました。
· 犯行動機の疎明
依頼者が家族を安心させようとする事情から犯行に及んだ点を強調しました。
これにより、経済的利益を得ようとする故意はなかった犯行であることを説明しました。
· 房室捜索の嫌疑の否認
CCTVおよび現場の供述を確保し、依頼者が机に座って写真を撮っただけで、資料に触れたり捜索したりした事実が全くないことを立証しました。
これに基づき、房室捜索罪は成立しないという点を強く主張しました。
· 反省および被害最小化資料の提出
依頼者が深く反省していることを示す自筆の反省文と再犯防止の誓約書を提出しました。
さらに、家族の嘆願書、心理カウンセリングの記録などを通じて、再犯の危険性が低いことを強調しました。
· 初犯および家族の事情の強調
依頼者が前科のない初犯であること、家族の一部に障害があり、依頼者の不在時に生計が困難になることを、資料と供述で立証しました。
また、依頼者が既に新しい職場に就職し、誠実に勤務中であることを労働契約書を提出して証明し、再犯のおそれがないことを強調しました。
5. 刑事告訴 | 事件の結果

裁判所は依頼者に対し、執行猶予付き判決を言い渡すしました。
これは、実刑を宣告し得る状況において、刑事専門弁護士の積極的なサポートにより社会復帰の機会を与えられたものです。
刑事告訴を受けると、無実だという供述だけでは不利な結果を避けることは困難です。
特に、建造物侵入罪のように法理上、侵入の範囲が広く解釈される犯罪では、専門的な弁論戦略が必要です。
したがって、事件の初期から刑事専門弁護士とともに証拠収集、法理上の争い、寛大な処分のための資料準備を徹底すれば、不利な結果を防ぐ可能性を高めることができます。
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