解決事例
飲酒運転による物損事故の事例 | 物損事故における運転の故意を否定、不送致決定
飲酒運転による物損事故で処罰の危機に置かれた依頼者は、車内で眠っていただけで運転した事実はなく、非常に悔しい状況にありました。そこで、本法人にサポートを求められました。
1. 飲酒運転による物損事故の経緯
飲酒運転による物損事故を起こした疑いを受けていた依頼者は、無罪を主張するため、本法人に法的サポートを求められました。
飲酒運転の疑いを受けることになった背景
依頼者は知人との集まりを終えた後、自身が経営する飲食店の近くに車を停め、帰宅前にしばらく車内で酔いをさまそうとしました。
車のエンジンはかかった状態でしたが、単に暑さを避けるため、エアコンをつけたまま眠ろうとしたものでした。
しかし、深く眠っている間に、車が突然前方へ動き出し、向かい側に停車していた複数台の車に次々と衝突する事故が発生しました。
当時、車は緩やかな坂道に停車しており、ギアの操作やペダルへの接触が無意識に行われたものと推定されました。
また、依頼者は事故直後も眠り続けており、警察が現場に出動して起こすまで状況を認識していませんでした。
その後、警察による飲酒測定の結果、血中アルコール濃度は刑事処罰の基準を大幅に超える数値でしたが、依頼者は車を「運転」した事実はないとして、悔しい状況を解消するために本法人を訪れました。

2. 飲酒運転による物損事故の争点
飲酒運転による物損事故事件の核心は、「運転の故意」の有無でした。
車の動きが単なる物理的要因や睡眠中の無意識な身体反応によって生じたのであれば、道路交通法上の「運転」には該当しません。
また、車が偶発的に動いた状況で、単に飲酒状態だったという理由だけで「飲酒運転」と断定できるかどうかが問題となりました。
つまり、形式的には依頼者の血中アルコール濃度が刑事処罰の基準を超える数値でしたが、実質的には運転行為そのものが存在しなかった点が核心的な争点でした。
飲酒運転に対する処罰の程度
依頼者が飲酒状態で「運転」したと認められた場合、次のような処罰を受ける可能性がある状況でした。
道路交通法第148条の2第3項
血中アルコール濃度 | 処罰の程度 |
0.03%以上0.08%未満 | 1年以下の懲役または500万ウォン以下の罰金 |
0.08%以上0.2%未満 | 1年以上2年以下の懲役または500万ウォン以上1,000万ウォン以下の罰金 |
0.2%以上 | 2年以上5年以下の懲役または1,000万ウォン以上2,000万ウォン以下の罰金 |
3. 飲酒運転による物損事故事件で提供したサポート

飲酒運転による物損事故を起こした疑いを受けている依頼者の容疑を否定し、処罰を回避できるよう、本法人の弁護士は次のとおり主張しました。
飲酒運転否定戦略① | 現場状況の客観的な再構成
本件の核心的な争点は、被疑者に「運転の故意」があったかどうかでした。
事件当時に車が動いたのは、単なる物理的要因や睡眠中の無意識な行動の結果であった可能性が高い状況でした。
そこで弁護士はドライブレコーダー映像を確保し、依頼者の無意識な動きを客観的に立証することに注力しました。
映像をフレーム単位で分析し、被疑者が「意識的に車を操作していなかったこと」を示す状況を具体的に再構成しました。
ドライブレコーダーの分析結果
∙ 被疑者が眠ったまま寝返りを打ち、右手でギアに触れ、足でペダルを踏んだ状況を確認
∙ アクセルペダルとブレーキが同時に点灯する場面を確認
⇒ これは意識的な操作ではなく、異常な動きの典型的なパターン
この映像は、被疑者が自身の意思で車を操作したのではないことを裏付ける決定的な証拠として機能しました。
捜査機関はこれに基づき、「車が被疑者の意思とは無関係に動いた」という点を認め、結果として現場状況の客観的な再構成は、飲酒運転における「故意の不存在」を立証する核心的な手掛かりとなりました。
飲酒運転否定戦略② | 法理上の根拠の提示
弁護士は道路交通法第2条第26号と韓国大法院判例(2004ド1109判決)に基づき、運転という概念には故意による操作行為という目的的要素が含まれる点を強調しました。
つまり、単に自動車が動いたからといって「運転」と断定することはできず、意識的かつ意図的な操作が存在して初めて、法的な意味での運転と評価されるということです。
韓国大法院2004年4月23日宣告2004ド1109判決
この法理に基づき、弁護士は次の点を繰り返し主張しました。
② 眠ったまま車が動いたのは、無意識な行動の結果にすぎないこと
また、「エアコンをつけるためにエンジンをかけた」という被疑者の一貫した供述は、エンジンをかけた目的が運転ではなく、生理的な必要性によるものであったことを裏付け、道路交通法上の「運転行為」の要件を満たさない点を強調する根拠となりました。
こうした法理上の主張と状況分析は、捜査機関を「運転の故意が存在しない」という結論に導くための核心的な論拠として機能しました。
飲酒運転否定戦略③ | 被害回復と誠実な態度の強調
弁護士は刑事責任とは別に、事故による被害回復措置と被疑者の反省の意思を十分に立証する戦略も並行して進めました。
依頼者は、物損事故で生じた物的損害を直ちに自動車保険を通じて全額賠償し、被害者側との円満な示談を成立させました。
また、事故後は自ら禁酒を実践し、再発防止教育と心理相談を修了したことを示す客観的資料(修了証・診断書など)を提出しました。
こうした誠実な対応により、捜査機関は被疑者を通常の飲酒運転の被疑者と同一に評価することは難しいとの認識を持つに至り、最終的に「運転の故意がなく、社会的非難の可能性も低い」という点が認められる結果につながりました。
4. 飲酒運転による物損事故事件の結果、不送致決定

依頼者が飲酒運転による物損事故を起こしたという疑いについて、論理的な否定と十分な資料の提出を行った結果、捜査機関は依頼者に「運転の故意がなかった」という点を認め、最終的に道路交通法違反(飲酒運転)の疑いについて不送致決定が下されました。
これにより、依頼者は刑事処罰を受けることなく事件を終えることができました
不当に飲酒運転の疑いを受けている場合
法務法人大倫では、刑事処罰、免許停止・取消、保険処理などが複雑に絡む飲酒運転による物損事故事件の全過程を総合的に管理しています。
血中アルコール濃度、ドライブレコーダー映像、車の停車状態など、細かな手掛かりまで分析し、依頼者に合わせた対応戦略を立てます。
また、事故直後の現場状況、車のドライブレコーダー、目撃者の供述などの核心的な証拠を迅速に確保し、警察による取調べの初期段階から依頼者の容疑を防御するための枠組みを構築します。
上記のように、不当に飲酒運転の疑いを受けている場合は、いつでも🔗法律相談予約を通じて事件をご依頼ください。
飲酒運転による物損事故FAQ
Q. 車内で眠っていたところ事故が起きました。この場合、飲酒運転による物損事故に当たりますか?
A. 韓国大法院は、「意識的な操作なしに車が動いた場合」を運転とはみなしません。ただし、これを立証する証拠の確保が非常に重要であり、十分に立証することで疑いを否定できます。
Q. 飲酒運転による物損事故後に保険処理を行えば、刑事処罰は軽くなりますか?
A. 被害が回復された場合、裁判所はこれを有利な事情として考慮します。そのため、迅速な保険処理と被害者に対する誠実な賠償の意思が非常に重要です。

本コンテンツは法務法人(有限)大倫の実際の業務事例をもとに一部脚色して作成されたものであり、著作権は当社に帰属します。
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