学校暴力 05Defense in Juvenile Protection Proceedings
少年保護裁判での防御の手続き
学校暴力が警察への告訴につながり、事件が家庭法院少年部に送られたときの手続きです。付添人(少年事件の弁護人)と一緒に、処分の重さを軽くするために対応します。学暴委の措置とは別に進むので、学暴委の結果とは関係なく別途準備する必要があります。
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手続の流れ図
ボックスをクリックすると、下に説明が表示されます。
- 基本段階
- 追加措置・選択
- 棄却・異議
- 手続終了
警察の取調べ
根拠: 刑事訴訟法§243の2、§244の5
告訴・通報が受け付けられると、警察が加害生徒を被疑者(または触法少年)として取り調べます。保護者などの信頼関係者の同席を申し出ることができ(刑事訴訟法§244の5)、弁護人が参与できます。
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告訴や通報があると、警察が子どもを取り調べます。取調べのとき親がそばに一緒にいることができ、弁護士も一緒に入ることができます。取調べの前に子どもと事実関係を整理しておくのがよいでしょう。
- 所要期間
- 送致から処分までは事件ごとに異なる(調査・審理期日の日程による)。少年分類審査院への委託は1か月以内(1回延長可能)
- 費用
- 費用なし(付添人の選任費用は別途)
手続の進行案内
最初から順番にお読みください。赤い文字は法律で定められた期限です。
- 1
告訴・通報が受け付けられると、警察が加害生徒を被疑者として取り調べます。子どもが10〜13歳であれば、刑事処罰の対象ではない触法少年として取り調べます。取調べには保護者が同席するよう申し出ることができ(刑事訴訟法§244の5)、弁護人も参与できます(§243の2)。学暴委の措置と少年保護裁判は別の手続きです。学暴委の措置をすでに受けていても、少年部の審理は別に進みます。
- 2
14歳以上の犯罪少年は公訴庁の検事(以前の検察)が、10〜13歳の触法少年は警察署長が、事件を家庭法院少年部に送ります(少年法§4、§49)。
- 3
保護者が弁護士を付添人(少年事件で弁護人の役割を果たす人)として選任します(少年法§17)。経済的に苦しい場合は、国選付添人を申請できます(§17の2(2))。
現在の段階 - 4
少年調査官が、生徒の成長環境、学校生活、非行の原因、保護者に子どもの面倒を見る能力があるかを面談で調べます。保護者は、相談記録、学校生活が改善したことを示す資料、今後の指導計画を準備して提出します。少年分類審査院への委託期間は1か月を超えることができず、特に必要な場合は決定で1回延長できます(少年法§18(3))。
- 5
被害生徒側に謝罪し、被害を回復して示談書を受け取ります。示談は処分の重さを軽くする最も大きな要素です。ただし、示談を強要したり被害側を直接訪ねたりすると、かえって不利になるので、必ず付添人を通じて進めます。反省文、相談・治療を受けた記録、再発防止の計画を審理期日の前に提出します。
- 6
非公開の法廷で裁判官が生徒と保護者に直接質問し、付添人が反省・示談・再発防止の計画を説明(弁論)します。被害者も意見を述べることができます。
- 7
裁判官が、第1号 保護者への監護委託、第2〜3号 受講命令・社会奉仕、第4〜5号 保護観察、第6〜7号 施設への委託、第8〜10号 少年院送致のうちから処分を決めます。法律が定める組み合わせに限り、複数の処分をあわせて下すこともできます(少年法§32(2))。
- 8
決定を受け入れられない場合は、告知日から7日以内に抗告します(少年法§43)。
これから守るべき期限
- 7日第8段階 抗告
準備・確認事項
- 警察から出頭通知を受けたら、保護者の同席と弁護人の参与を準備します。年齢などを考慮して、信頼関係者の同席を申し出ることができます。
- 付添人を選任します(経済的に苦しい場合は国選付添人を申請します)。示談も付添人を通じて進めます。
- 相談・治療を受けた記録、学校生活の改善資料、保護者の指導計画を準備します。調査官が保護能力を判断する資料になります。
- 被害側への謝罪と示談は、付添人を通じてのみ進めます。直接訪ねると、脅迫・報復と誤解されるおそれがあります。
- 反省文と再発防止の計画を審理期日の前に提出します。処分を決める資料になります。
- 保護処分を受け入れられない場合は、告知日から7日以内に抗告します。この期間が過ぎると争えません。
弁護士が必要なとき
警察から出頭要求を受けたら、取調べの前から弁護士の助けが必要です。 特に事実関係を争う必要がある場合や、被害側との示談が必要な場合は、付添人の選任が必要です。
少年院送致のような重い処分が心配な場合も同様です。 被害側に直接連絡すると脅迫・報復と誤解されるおそれがあり、付添人を通すのが安全だからです。

現在の位置(3/8)
第3段階 · 付添人の選任
今すべきこと
親が弁護士を付添人(少年事件で弁護人の役割を果たす人)として選任します。 経済的に苦しい場合は、国が付けてくれる国選付添人を申請できます。 示談と反省の資料の準備も、付添人(少年事件の弁護人)と一緒に進めます。
- 付添人を選任します(経済的に苦しい場合は国選付添人を申請します)。示談も付添人を通じて進めます。
次に起こること
第4段階 · 少年調査官の調査への対応
裁判所の調査官が、子どもの家庭環境、学校生活、なぜそのような行動をしたのか、親がきちんと面倒を見られるかを面談で調べます。 保護者は、相談記録、学校生活が改善したことを示す資料、今後どのように指導するかの計画を準備して提出します。
親の保護能力も調査の対象なので、これらの資料が処分を決める際の参考になります。
これから守るべき期限
- 7日第8段階 抗告
根拠: 少年法§43
弁護士に依頼すべきとき
警察から出頭要求を受けたら、取調べの前から弁護士の助けが必要です。 特に事実関係を争う必要がある場合や、被害側との示談が必要な場合は、付添人の選任が必要です。
少年院送致のような重い処分が心配な場合も同様です。 被害側に直接連絡すると脅迫・報復と誤解されるおそれがあり、付添人を通すのが安全だからです。
よくある質問
この手続ですぐに気になる実務上の質問です。
- Q警察から出頭要求を受けましたが、保護者は必ず一緒に行かなければなりませんか?
- 一緒に行くのがよいでしょう。警察は年齢などを考慮して、保護者などの信頼関係者を取調べに同席させることができます。ですから、同席を申し出ます。弁護人も一緒に参加できます。日程が合わない場合は、担当の捜査官に連絡して日程の調整を求めます。取調べの前に子どもと事実関係を整理して行きますが、保護者が子どもの代わりに答えることはしません。
- Q少年保護裁判を受けると、前科が残りますか?
- いいえ。保護処分(少年に下す保護のための措置)は刑罰ではないので、前科にはなりません。法律上、将来の身上にいかなる影響も及ぼしません。ただし、捜査経歴資料(捜査記録)の保存・削除は「刑の失効等に関する法律」に従います。不処分・審理不開始の決定は、3年保存した後に削除されます。うちの子の事件でどの範囲まで残るかは、弁護士に確認しておくのがよいでしょう。
- Q国選付添人はどのように申請しますか?
- 家庭法院少年部に国選付添人の選任申請書を提出すればよく、費用はかかりません。子どもが少年分類審査院に委託された場合は、申請しなくても裁判所が国選付添人を付けてくれます。
- Q少年分類審査院に送るという通知を受けましたが、どういう意味ですか?
- 審理の前に子どもを審査院にとどめ、性格と環境を調べる臨時措置です。処分ではありません。期間は1か月を超えることができず、特に必要な場合は1回延長できます。保護者は面会できます。この期間の出欠の扱いは、学校に確認します。
- Q示談金はいくらが適正ですか?
- 法令で定められた示談金の基準はありません。治療費・相談費などの実際の支出と被害の程度をもとに、被害側と協議します。付添人(少年事件の弁護人)を通じて、被害側の意思を先に確認します。示談書には「処罰を望まない」という文言を書きます。民事上の請求を放棄するかどうかも明確に書きます。
- Q審理期日に子どもは必ず出頭しなければなりませんか?
- はい、必ず出頭しなければなりません。生徒本人と保護者の両方が出頭する必要があり、正当な理由なく出頭しなければ同行令状が発付されることがあります。日程が合わない場合は、付添人を通じて事前に期日の変更を申し立てます。
弁護士が必要なとき
- 少年分類審査院への委託期間は1か月を超えることができず、特に継続する必要がある場合は決定で1回延長できます(少年法§18(3))。
- 少年部の裁判官は、被害の弁償など被害者との和解を勧告でき、和解が成立すれば保護処分を決める際にこれを考慮できます(少年法§25の3)。ただし、示談を強要したり直接訪ねたりすると脅迫・報復と誤解されるおそれがあるので、付添人を通じて進めます。
- 学暴委の措置と少年保護裁判は別の手続きです。学暴委の措置をすでに受けていても、少年部の審理は別に進みます。
関連法令
- 少年法第4条(送致)・第17条(付添人)・第32条(保護処分)・第43条(抗告)
- 刑事訴訟法第243条の2(弁護人の参与)

