解決事例
遺留分返還訴訟の事例 | 遺留分返還請求を認容
遺留分返還訴訟を進めるためにご相談に訪れた依頼者は、生前贈与により遺留分を侵害された状況で、遺留分訴訟の経験が豊富な相続弁護士にサポートを求められました。
1. 遺留分返還訴訟を提起した依頼者

遺留分返還訴訟を進めるためにご相談に訪れた依頼者が、相続専門弁護士のサポートを通じて長男としての扶養への寄与を認められ、遺留分を回復できた事例です。
遺留分侵害の経緯
依頼者は4人きょうだいの長男として、数十年にわたりご両親を直接扶養し、家族のために尽くしてきました。
しかし、母親は死亡前に自身が所有するすべての土地を末子に贈与しました。
その結果、依頼者は一切の財産を相続できず、遺留分を侵害された状況でした。
そこで、遺留分返還訴訟を進めようとした依頼者は相続弁護士を訪れ、サポートを求められました。
2. 遺留分返還訴訟に必要な情報
遺留分返還訴訟において請求の対象となる遺留分とは、相続財産のうち、相続を受けた者が自由に処分できず、一定の相続人のために法律上必ず残しておかなければならない一定部分をいいます。
依頼者の事件のように、生前贈与や遺言などによって一部の相続人のみが相続を受けると、ほかの相続人に相続財産が移転されないことがあります。
このような不合理を防ぎ、相続人の生活を保障するため、民法では遺留分制度を認めています。
遺留分権利者と遺留分率
遺留分を有する者は、被相続人の直系卑属、直系尊属または配偶者である相続人です。
このとき、各遺留分権利者の遺留分率は次のとおりです。
遺留分権利者 | 遺留分率 |
被相続人の直系卑属 | 法定相続分 × 1/2 |
被相続人の直系尊属 | 法定相続分 × 1/3 |
被相続人に配偶者がいる場合は、第1順位の直系卑属または第2順位の直系尊属とともに遺留分の権利を有し、遺留分率は法定相続分の1/2です。
3. 遺留分返還訴訟に向けたサポート内容

遺留分返還訴訟に向けて、相続弁護士は依頼者の遺留分侵害の状況を分析し、争点となることが予想される事項について明確な立証戦略を策定しました。
特に、贈与時期と財産価額、相続人の法定相続分および遺留分率などを綿密に計算し、証拠資料を確保することで、訴訟において有利な立場を確保できるようサポートしました。
相続弁護士のサポート ① 生前贈与による侵害事実の立証
相続弁護士は、不動産登記簿謄本や金融取引履歴などの各種資料を通じて、母親が生前に全財産を被告へ贈与した事実を立証しました。
これに基づき、民法第1113条に基づく遺留分算定の基礎となる財産を確定し、依頼者の遺留分が侵害されたことを数値で示して、裁判部の判断を導きました。
①遺留分は、被相続人が相続開始時に有していた財産の価額に贈与財産の価額を加算し、債務の全額を控除して算定する。
②条件付の権利または存続期間が不確定な権利は、家庭法院が選任した鑑定人の評価により、その価額を定める。
相続弁護士のサポート ② 依頼者の扶養への寄与度および公平性の主張
依頼者は数十年にわたり母親を直接扶養し、病院への付き添いや生活費の負担など、実質的な介護の役割を担ってきました。
これを立証するため、次の資料を提出しました。
∙ 病院費の領収書
∙ 家族間の会話履歴
相続弁護士は、単に遺留分侵害を主張するだけでなく、依頼者の扶養への寄与度と家族内での役割に照らし、公平性に反する相続分配であったことを強調しました。
相続弁護士のサポート ③ 請求範囲と換算手続の整理
遺留分返還請求では、単に遺留分侵害の事実を立証するだけでなく、返還を受ける金額や割合を具体的に算定して請求する過程が重要です。
相続弁護士は、遺留分算定の基礎となる財産の総額と依頼者の法定相続分および遺留分率などに基づき、遺留分不足額の金銭的価額を精密に算出しました。
4. 遺留分返還訴訟の結果「全部認容」

遺留分返還訴訟に向けて相続弁護士が提出した遺留分算定の内訳や贈与の事実に関する立証資料などを総合的に考慮した裁判部は、依頼者の遺留分請求を全部認容しました。
その結果、依頼者は被告から遺留分率に相当する財産の返還を受けることができました。
遺留分を侵害された場合
遺留分侵害は単なる相続紛争にとどまらず、家族間の信頼と法的権利をめぐるデリケートな対立へ発展することがあります。
法務法人 大倫では、相続の類型や贈与の経緯、家族関係などを正確に分析し、初回相談の段階から解決の方向性を提示します。
また、単独で対応するのではなく、チーム単位で継続的に事件をモニタリングすることにより、主要な争点の集中的な分析と戦略の策定を行います。
さらに、不動産、家族関係、税務などの複合的な問題についても、全方位的なサポートを提供しています。
権利の実現に向けて法的サポートが必要な場合は、いつでも🔗法律相談予約を通じて事件をご依頼ください。

本コンテンツは法務法人(有限)大倫の実際の業務事例をもとに一部脚色して作成されたものであり、著作権は当社に帰属します。
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