CONTENTS
- 1. 労働者地位確認、権利の失効の有無が問題となった事件

- - 労働者地位確認、権利の失効に関する原審の判決
- 2. 労働者地位確認、権利の失効に関する大法院の判決

- 3. 労働者地位確認訴訟、大倫の戦略とは?

1. 労働者地位確認、権利の失効の有無が問題となった事件
労働者地位確認訴訟の中で、労働者が長期間にわたり権利を行使しなかった場合に、権利が失効するか否かが問題となった事件です。
被告の社内協力会社に所属してエンジン製作工程の業務を担当していた原告は、旧「派遣勤労者保護等に関する法律」(2006年12月21日法律第8076号による改正前のもの、以下「旧派遣法」)による直接雇用みなしの効果が発生したと主張し、被告に対して労働者地位確認および未払い賃金の支払いを請求しました。
労働者地位確認、権利の失効に関する原審の判決
労働者地位確認訴訟の原審裁判部は、次のように判決しました。
原告と被告は、旧派遣法の適用を受ける労働者派遣関係にありました。
被告が提示した証拠と主張のみでは、原告がこれ以上権利を行使しないと被告が信頼するに足りる正当な理由とはなりません。
したがって、原告の権利行使が信義誠実の原則に違反するとか、原告が長期間権利を行使しなかったために権利が消滅したとは認められませんでした。
2. 労働者地位確認、権利の失効に関する大法院の判決
労働者地位確認訴訟に対する大法院の判決は、原審と異なりました。
大法院は、原告が直接雇用がみなされた2002年4月22日から約18年、派遣勤労関係が終了した2009年9月26日からは約11年4か月後にあたる2021年1月24日に至ってようやく本件の訴えを提起したため、その間に原告が被告の他の協力会社を通じて派遣勤労関係を維持したとか、本件の訴えの提起以前に被告に対して直接雇用の履行を求めるなどの権利を行使したとみられる他の事情は存在しないと判断しました。
被告会社に対する労働者派遣に関する訴訟は、2010年の蔚山工場事件を皮切りに継続的に提起されてきました。特に、2015年の牙山工場事件で大法院が派遣関係を認めたことにより、その後は大規模な訴訟が相次ぎました。それにもかかわらず、原告はこうした法的判断が確立してから数年が経過した後に訴訟を提起しました。
大法院は、原告が被告との勤労関係が完全に断絶した後からは約11年4か月、被告の蔚山工場内の協力会社の従業員に対する労働者派遣関係を認めた大法院判決が言い渡された日からも約10年6か月が経過した状態で本件の訴えを提起したのであり、このような場合にまで失効の原則を否定するならば、10年の消滅時効期間が適用される直接雇用の意思表示請求権との衡平にも反すると判断しました。
大法院は、それにもかかわらず原審が原告の権利は失効したと認めるには足りないとみた点について、当該判示は失効の原則の適用に関する法理を誤解した誤りがあると述べ、原審判決を破棄・差戻ししました。
3. 労働者地位確認訴訟、大倫の戦略とは?
労働者地位確認訴訟の中で、失効の原則の適用の有無が問題となった事件でした。
失権または失効の法理とは、権利者が長期間権利を行使しなかったために、相手方がこれ以上権利の主張はないと信じるに至った場合に、信義誠実の原則に反するとして権利行使を許さないという法理です。
失効の原則を適用するためには、失効期間の長さや、権利者側と相手方側の双方の事情をすべて考慮し、社会通念に従って合理的に判断しなければなりません。
労働者地位確認訴訟では、さまざまな証拠資料を収集して提出する必要があります。この過程では多様な法律規定が複雑に絡み合っているため、専門の弁護士の支援を受けて、個別の事件に合った最適な解決方法を提示することが望ましいといえます。
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