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不正請託禁止法違反 | 判断基準を明確に示した韓国大法院判決
韓国の不正請託禁止法違反訴訟において、韓国刑法上の加重収賄罪にいう「不正な行為」と、不正請託禁止法にいう「不正請託に基づく職務遂行」が同一ではないとした韓国大法院の判決です。不正請託禁止法違反の判断基準を明確に示しました。
1. 不正請託禁止法違反に該当する職務遂行かが争点となった事件
不正請託禁止法違反罪において、被告人が不正請託を受け、法令に違反する職務を遂行したか否かが争点となった事件です。
2020年の事件当時、韓国環境公団の職員であった被告人は、リサイクルのための回収品回収・選別業者の代表者らから、回収・選別支援金の単価が引き上げられるよう、回収品の等級を引き上げてほしいという趣旨の不正な請託を受けました。
これを受け、被告人は当該業者に過大な評価点数を付与し、それにより不正請託禁止法違反で起訴されました。
不正請託禁止法違反に対する原審判決
旧不正請託禁止法(2021.12.7.法律第18576号による改正前のもの。以下「旧不正請託禁止法」といいます。)は、不正請託を受けた公職者等は、それに基づいて職務を遂行してはならないと規定し、これに違反して不正請託を受け、それに基づいて職務を遂行した公職者等に対する刑事処罰を規定しています。
旧不正請託禁止法が禁止する職務遂行は「不正請託に基づく職務遂行」であり、同法は不正請託の概念を直接定義する代わりに、各号で許認可・租税・採用・入札・人事・捜査・裁判など14分野の不正請託の行為類型を具体的に列挙しています。
2020年当時、原審は、旧不正請託禁止法第6条が定める「不正請託に基づく職務遂行」が韓国刑法第131条第1項に定める加重収賄罪の「不正な行為」と同一であるとの前提に立ち、この部分の公訴事実を有罪と判断した第1審判決をそのまま維持しました。
韓国刑法第131条(加重収賄、事後収賄)
①公務員又は仲裁人が前2条の罪を犯し、不正な行為をしたときは、1年以上の有期懲役に処する。
②公務員又は仲裁人がその職務上の不正な行為をした後、賄賂を収受し、要求し、若しくは約束し、又は第三者にこれを供与させ、供与を要求し、若しくは約束したときも、前項と同じ刑に処する。
③公務員又は仲裁人であった者が、在職中に請託を受け、職務上の不正な行為をした後、賄賂を収受し、要求し、又は約束したときは、5年以下の懲役又は10年以下の資格停止に処する。
2. 不正請託禁止法違反に対する韓国大法院判決
不正請託禁止法違反訴訟において、韓国大法院は、韓国刑法第131条第1項に定める加重収賄罪の「不正な行為」と、旧不正請託禁止法第6条に定める「不正請託に基づく職務遂行」を同一に解釈することはできないとの判決を下しました。
韓国大法院は、韓国環境公団理事長が環境部例規(リサイクル義務履行に関する業務処理指針)に基づいて定めた指針(拡大生産者責任リサイクル制度業務処理指針)は、内部的な業務処理基準にすぎないため、被告人が本件の等級調査業務を遂行する際に当該指針に違反したとしても、その事情だけで被告人の職務遂行が直ちに旧不正請託禁止法第5条第1項第12号に定める「法令に違反した行為」に該当するとはいい難いと判断しました。
∙ 旧不正請託禁止法第5条第1項第12号:公共機関が実施する各種の評価∙判定∙認定業務について、法令に違反して評価、判定若しくは認定をさせ、又は結果を操作させる行為
しかし、被告人が回収・選別業者の代表者から受けた請託の趣旨に従い、当該業者に過大な評価点数を付与する方法で本件の等級調査業務を遂行した事実は十分に認められ、これは業務処理基準に違反し、公平性に反して請託者の私的利益を図るためのものであり、適正な回収・選別支援金を算定するという本件等級調査業務の目的に明らかに反すると示しました。
韓国大法院は、被告人による本件等級調査業務の遂行は、法令に基づいて付与された地位・権限を逸脱又は濫用した行為であり、旧不正請託禁止法に定める不正請託に基づく職務遂行に該当すると判断しました。
結論として、韓国大法院は、加重収賄罪にいう不正な行為と同一であるとの前提に立った原審の判示は適切ではないものの、不正請託に基づく職務遂行に該当することは認められるとして、被告人の上告を棄却しました。
3. 不正請託禁止法違反、大倫の戦略は?
不正請託禁止法違反において規定された「法令に基づいて付与された地位・権限を逸脱して行使する行為」とは、法令に基づいて付与された地位・権限を濫用し、又はその権限の範囲を超える行為をいいます。
これを判断するためには、法令に基づいて付与された地位・権限の具体的な内容と業務範囲、業務処理に関する内部基準への違反の有無、比例・平等の原則への違反、当該行為の目的への違反や動機の不正の有無などを総合的に検討しなければなりません。
不正請託禁止法違反の該当性を判断するには、法令に基づいて付与された地位∙権限の範囲を正確に判断することが重要です。
法務法人(有限)大倫の🔗刑事専門弁護士は、不正請託禁止法違反の例外事項などを検討し、正確な法理の解釈を通じて依頼者の状況に合わせた弁護戦略を提供しています。
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