TAX & CUSTOMS PROCEDURE

租税・関税の手続

税務調査・関税調査・外国為替取引検査が進む順序と、調査後に告知された税金を課税前適否審査・審判請求・行政訴訟で争う租税不服申立ての手続を案内します。

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期限: 15日
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租税・関税 02Customs Audit

関税調査の手続

税関から「関税調査を行う」という通知を受けたときの手続です。調査対象の選定と事前通知から、調査、結果通知、課税前適否審査、納付告知、不服申立てまで扱います。各段階で何が起き、会社が何をできるかを説明します。課税前適否審査・納付・不服申立ての期限は、いずれも通知や決定を受け取った日から計算されます。そのため、通知書の日付を記録しておくことが出発点です。

今、どの段階ですか?

現在の段階を選ぶと、その段階の内容が下に表示されます。

  1. 1調査対象の選定
  2. 2関税調査の事前通知
  3. 3調査着手・弁護士・関税士の立会い
  4. 4帳簿・書類の調査・一時保管
  5. 5調査結果の通知
  6. 6課税前通知・課税前適否審査の請求
  7. 7納付告知・納付
  8. 8異議申立て・審査請求・審判請求
  9. 9行政訴訟

手続の流れ図

ボックスをクリックすると、下に説明が表示されます。

  • 基本段階
  • 追加措置・選択
  • 棄却・異議
  • 手続終了
調査の20日前
20日
調査終了後20日
30日
現在
90日
90日
STEP 1機関

調査対象の選定

根拠: 関税法第110条の3、施行令第135条の3

税関長は、定期選定または随時選定によって関税調査の対象を決めます(関税法第110条の3第1項・第2項、施行令第135条の3)。定期選定の理由には「最近4年以上調査を受けていない納税者」などがあります。

次へ: 関税調査の事前通知

説明

税関がどの会社を調査するかを決める段階です。定められた基準に従って定期的に選ぶ場合(定期選定)と、必要に応じて随時選ぶ場合(随時選定)があります。たとえば、最近4年以上関税調査を受けていない会社は定期選定の対象になることがあります。普段から輸入申告の資料と証憑を整理しておけば、通知を受けた後の準備時間を短くできます。通知を受ける前にAEO(輸出入安全管理優秀業者)認証の申請書を提出している会社もあります。その会社が輸入部門の認証審査を受けている場合、税関長は関税調査を猶予しなければなりません。

所要期間
訪問調査の期間は原則として20日以内(理由があれば延長)、結果通知は調査終了後20日以内、不服申立て手続まで進むとさらに長くなる
費用
関税法には、関税調査や異議申立て・審査請求にかかる手数料の規定はない。関税士・弁護士の費用は別途、行政訴訟の印紙代は別途

手続の進行案内

最初から順番にお読みください。赤い文字は法律で定められた期限です。

  1. 1

    税関長は、定期選定または随時選定によって関税調査の対象を決めます(関税法第110条の3、施行令第135条の3)。定期選定の理由には最近4年以上調査を受けていない納税者などがあります。対象に選ばれるかどうかを事前に知ることは難しいため、普段から輸入申告書・契約書・送金記録などの証憑を取引ごとに整理しておくことが備えになります。

  2. 2

    税関が調査開始の20日前に(再調査は7日前に)、調査対象と調査理由などを記載した事前通知書を送付します(第114条第1項)。2026年1月1日施行の改正前は15日前だったため、通知の時期は現行の20日を基準に考えます。病気・長期出張・災害などの事情があれば調査の延期を申請でき(第114条第2項、施行令第140条)、税関は調査開始前までに承認するかどうかを知らせます。犯則事件である場合や証拠隠滅のおそれがある場合は、通知なしに調査が始まることがあります。証拠隠滅のおそれを理由に通知を省略した場合は、調査初日に通知事項と通知しなかった理由を書面で受け取ります(第114条第3項)。

  3. 3

    調査官が納税者権利憲章を渡し、調査理由・調査期間・権利救済手続を説明した後に調査を始めます(第110条第2項)。会社は弁護士・関税士を調査に立ち会わせることができます(第112条)。調査初期の回答が結果通知や不服申立ての段階まで引き継がれるため、最初から一緒に対応するほうがよいでしょう。調査範囲が変わる場合は変更事項と理由を書面で受け取る必要があり(第114条第4項)、すでに調査を受けた同じ事案を再び調査することは原則として禁止されています(第111条第2項)。

  4. 4

    訪問調査の期間は20日以内で、理由があれば20日以内の範囲で延長され、2回以上の延長には関税庁長の承認が必要です(施行令第139条の2)。調査官は帳簿を勝手に持ち帰ることはできず、会社の同意を得て一時保管できるだけです(第114条の2第1項・第2項)。一時保管した帳簿は、返還を求めた日から14日を超えて保管できません(納税者保護委員会の審議により1回に限り14日以内で延長可能、第114条の2第4項)。調査中に関税犯の嫌疑が明らかになると関税犯則調査に切り替わり、通告処分(第311条)や告発につながることがあります。そのため、帳簿を隠したり証憑を新たに作ったりすることは避けなければなりません。

  5. 5

    調査が終わると、調査終了後20日以内に結果が書面で通知されます(第115条)。通知書に記載された追徴内容と根拠をすぐに検討し、争う部分があるかを決めます。次の段階である課税前適否審査の期限が短いためです。通告処分・告発を行う場合や廃業した場合などは、例外として結果通知が省略されることがあります。

  6. 6

    税関が課税前通知をしたら、通知を受けた日から30日以内に税関長(関税庁長の有権解釈の変更や新たな解釈が必要な場合などは関税庁長)に課税前適否審査を請求します(第118条第1項・第2項)。税関は請求を受けた日から30日以内に決定します(第118条第3項)。通知内容に争いがなければ、早期更正を申請してすぐに税額を確定してもらうこともできます(第118条第5項)。

  7. 7

    納付告知を受けたら、受け取った日から15日以内に税額を納めます(第9条第1項第2号)。期限が短いため、課税前適否審査の段階から納付資金もあわせて準備しておくのが安全です。告知書を受け取った日は不服申立て期間90日の起算点なので、日付を記録しておきます。

    現在の段階
  8. 8

    告知された税金を争うには、処分を知った日(通知を受けた日)から90日以内に、税関長に異議申立て(任意)をするか、関税庁長に審査請求(第121条)、または租税審判院に審判請求(第131条)をします。異議申立てを経た場合は、その決定通知を受けた日から改めて90日以内に請求します(第121条第2項)。同じ処分について審査請求と審判請求を両方出すことはできません(第119条第10項)。決定にも不服がある場合は、決定通知を受けた日から90日以内に行政訴訟を提起します(第120条第3項)。この期間は不変期間であり、延長されません(第120条第6項)。

これから守るべき期限

  • 調査の20日前第2段階 関税調査の事前通知
  • 20日第4段階 帳簿・書類の調査・一時保管
  • 調査終了後20日第5段階 調査結果の通知
  • 30日第6段階 課税前通知・課税前適否審査の請求
  • 15日第7段階 納付告知・納付
  • 90日第8段階 異議申立て・審査請求・審判請求
  • 90日第9段階 行政訴訟

準備・確認事項

  • 普段から輸入申告書・契約書・送金記録などの証憑を取引ごとにまとめておきます。通知を受けた後の準備期間を短くできます。
  • 事前通知書の調査対象と理由を確認し、延期申請が必要かをすぐに検討します。延期は調査開始前に承認するかどうかが決まるからです。
  • 調査に立ち会う弁護士・関税士を決め、納税者権利憲章を受け取っておきます。範囲が変わったら、書面で通知を受けたかを確認します。
  • 一時保管される帳簿の目録を照合し、コピーを残します。返還を求めた日から14日が保管期限の基準になります。
  • 結果通知書を受け取った日付を記録し、追徴内容と根拠を検討します。次の段階の30日の期限が短いためです。
  • 課税前通知を受けた日から30日以内に、課税前適否審査を請求するか、早期更正を申請するかを決めます。
  • 納付告知を受けた日から15日以内に納付します。告知書を受け取った日は不服申立て90日の起算点でもあります。
  • 90日以内に、異議申立て・審査請求・審判請求のうちどの経路にするかを決めて提出します。審査請求と審判請求は両方出すことはできません。

弁護士が必要なとき

次のような場合は弁護士の助けが必要です。 事前通知なしに調査が始まった場合、調査範囲が変わったり帳簿の一時保管を求められたりした場合です。

関税犯則調査に切り替わった場合も同様です。 追徴予定の税額が大きく、課税前適否審査や不服申立ての期限が迫っている場合も該当します。

関税犯則調査は、通告処分(罰金相当額の納付を知らせる処分)や告発につながることがあります。 通告処分は通常の不服申立て手続では争えないため、最初から対応の方向性を決めておく必要があるからです。

現在の位置(7/9)

第7段階 · 納付告知・納付

今すべきこと

税関が納付告知書を送ってきたら、受け取った日から15日以内に税金を納めます。 期限が短いため、課税前適否審査の段階から納付資金もあわせて準備しておくのが安全です。

告知書を受け取った日は不服申立て期限(90日)の起算点でもあるので、日付を記録しておきます。

  • 納付告知を受けた日から15日以内に納付します。告知書を受け取った日は不服申立て90日の起算点でもあります。

次に起こること

第8段階 · 異議申立て・審査請求・審判請求

告知された税金を受け入れがたい場合は、告知を受けた日から90日以内に争います。 まず税関に異議申立てをすることもでき、直接、関税庁への審査請求か租税審判院への審判請求のどちらかを選ぶこともできます。

審査請求と審判請求は同じ処分について両方出すことはできないため、どちらに進むかを先に決めます。 決定にも不服があれば、行政訴訟(裁判所で処分を争う訴訟)に進みます。

これから守るべき期限

  • 15日第7段階 納付告知・納付

    根拠: 関税法第39条第3項・第9条第1項第2号

  • 90日第8段階 異議申立て・審査請求・審判請求

    根拠: 関税法第119条・第121条・第128条・第131条・第132条

  • 90日第9段階 行政訴訟

    根拠: 関税法第120条第3項・第6項

弁護士に依頼すべきとき

次のような場合は弁護士の助けが必要です。 事前通知なしに調査が始まった場合、調査範囲が変わったり帳簿の一時保管を求められたりした場合です。

関税犯則調査に切り替わった場合も同様です。 追徴予定の税額が大きく、課税前適否審査や不服申立ての期限が迫っている場合も該当します。

関税犯則調査は、通告処分(罰金相当額の納付を知らせる処分)や告発につながることがあります。 通告処分は通常の不服申立て手続では争えないため、最初から対応の方向性を決めておく必要があるからです。

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よくある質問

この手続ですぐに気になる実務上の質問です。

Q関税調査の通知は何日前に届きますか?
現行の関税法は、調査開始の20日前に通知するよう定めています(再調査は7日前)。2026年1月1日施行の改正前は15日前でした。そのため、15日と書かれた案内資料は改正前の基準です。犯則事件である場合や証拠隠滅(証拠をなくすこと)のおそれがある場合は、通知なしに調査が始まることがあります。証拠隠滅のおそれを理由に通知を省略した場合は、調査初日に書面を受け取ります。書面には通知事項と事前に知らせなかった理由が記載されます。
Q調査の日程を延ばすことはできますか?
はい、病気・長期出張、火災・災害、帳簿の押収などの理由があれば、延期を申請できます。税関は調査開始前までに承認するかどうかを知らせます。申請期限は法令にも関税庁訓令にも日付で定められていません。しかし、承認するかどうかは開始前に決めなければなりません。そのため、通知を受けたらすぐに延期の理由とそれを裏付ける資料を整理して申請するのがよいでしょう。
Q関税士や弁護士を調査に立ち会わせることはできますか?
はい、できます。関税法は、関税調査に弁護士・関税士を立ち会わせることができると定めています。争点が複雑な場合や犯則調査に切り替わる可能性がある場合は、最初から一緒に対応するほうがよいでしょう。調査初期の回答が、結果通知や不服申立ての段階まで引き継がれるからです。
Q税関が帳簿を持って行きました。いつ返してもらえますか?
返還を求めた日から14日を超えて保管することはできません。調査に支障がなければ、すぐに返さなければなりません。納税者保護委員会の審議を経れば、1回に限り14日以内でさらに保管できます。渡した帳簿の目録とコピーを残しておけば、返還時に確認でき、業務も続けられます。
Q納付告知書を受け取りました。いつまでに納めればよいですか?
納付告知を受けた日から15日以内に納めなければなりません。告知前に争いたいなら、その前の段階で動く必要があります。課税前通知を受けた日から30日以内に課税前適否審査(告知前に改めて審査してほしいという請求)を請求することです。そのため、通知の段階で対応するかどうかを決めておくのがよいでしょう。
Q関税の不服申立てはどこに出しますか?
税関長に異議申立て(任意)をするか、関税庁長に審査請求、または租税審判院に審判請求をします。期限は処分を知った日(通知を受けた日)から90日です。審査請求と審判請求は同じ処分について両方出すことはできないので、どちらかを選びます。詳しい流れは「租税不服申立ての手続」で確認できます。

弁護士が必要なとき

  • 関税調査の事前通知は、現行の関税法では調査開始の20日前です(第114条第1項)。2026年1月1日施行の改正前は15日前だったため、15日と書かれた資料を見ても、通知の時期は20日を基準に考えなければなりません。
  • 通告処分は、異議申立て・審査請求・審判請求の対象ではありません(第119条第1項第1号)。そのため、関税犯則調査に切り替わった場合は、通常の関税不服申立てとは異なる方法で対応しなければなりません。
  • 課税前適否審査の30日、納付期限の15日、異議申立て・審査請求・審判請求の90日、行政訴訟の90日は、いずれも通知や決定を受け取った日から計算します。行政訴訟の期間は不変期間で延長されないため、受け取った日付を記録しておくことが重要です。

関連法令

  • 関税法第110条(納税者権利憲章)・第110条の3(調査対象の選定)・第111条(再調査の禁止)・第112条(弁護士・関税士の立会い)・第114条(事前通知・延期申請)・第114条の2(帳簿・書類の保管)・第115条(結果通知)・第118条(課税前適否審査)・第119条〜第132条(不服申立て)
  • 関税法第9条・第39条(納付期限・納付告知)
  • 関税法第284条・第311条(告発・通告処分)
  • 関税法施行令第135条の3・第139条・第139条の2・第140条・第141条
  • 国税基本法(審判請求の準用、関税法第131条)
  • 関税調査の運営に関する訓令第28条(事前通知)・第29条(関税調査の延期)

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