租税・関税 01Tax Audit
税務調査の手続
税務署から「税務調査を行う」という通知を受けたときの手続です。調査の準備から税金の告知、不服申立て(告知された税金を争うこと)まで、何が起きるかを説明します。会社が各段階で何ができるかもあわせて見ます。各段階の期限は受け取った日から始まるため、通知書の日付を管理することが出発点です。
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手続の流れ図
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- 基本段階
- 追加措置・選択
- 棄却・異議
- 手続終了
税務調査の事前通知
法定期間 調査の20日前
根拠: 国税基本法第81条の7第1項
税務署・地方国税庁が、調査開始の20日前までに調査対象税目・課税期間・調査期間・調査理由を記載した事前通知書を送付します(第81条の7第1項、施行令第63条の6)。ただし、事前通知をすると証拠隠滅などで調査目的を達成できないと認められる場合は、通知なしに調査できます(第81条の7第1項ただし書)。この場合は、通知しなかった理由などを記載した税務調査通知書を交付します(第81条の7第6項)。租税犯則調査も事前通知なしに始まることがあります(国税庁調査事務処理規程第21条第1項)。
次へ: 調査の準備・税務代理人の選任説明
税務署が調査開始の20日前に「どの税金の、どの期間を、なぜ調査するのか」を書いた通知書を送ります。調査対象の税金の種類と期間を必ず確認しておきます。通知にない範囲は、法律で定める理由がなければ調査できないからです。事情があれば調査の延期を申請でき、会社が証拠を隠滅するおそれがあると判断されれば、予告なしに来ることもあります。
- 所要期間
- 調査期間は事案ごとに最小限に定める(年間収入金額100億ウォン未満は20日以内、理由があれば延長)。結果通知は調査終了後20日以内。不服申立てまで進む場合は、段階ごとの決定期間(異議申立て30日・審査請求/審判請求90日)と訴訟期間が加わる
- 費用
- 国税基本法には、税務調査や異議申立て・審査請求・審判請求にかかる手数料の規定はない。税務代理人・弁護士の費用は別途、行政訴訟の印紙代は別途
手続の進行案内
最初から順番にお読みください。赤い文字は法律で定められた期限です。
- 1
税務署・地方国税庁が調査開始の20日前までに、調査対象の税目(税金の種類)・課税期間・調査理由を記載した事前通知書を送付します(国税基本法第81条の7第1項)。この通知に記載された範囲が調査の基準となるため、よく確認します。天災による被害、事業の著しい損失・不渡りのおそれ、火災などの災害、病気・長期出張、帳簿の押収など法律で定める理由があれば、調査開始前に延期を申請します(第81条の7第2項、施行令第63条の7)。事前通知をすると証拠隠滅などで調査目的を達成できない場合や、租税犯則調査の場合は、通知なしに調査が始まることがあります。
- 2
通知された税目と課税期間の帳簿・証憑・契約書・口座取引記録を整理し、問題になりそうな取引を事前に点検します。税理士・弁護士などの税務代理人を選任して調査に立ち会わせることができます(第81条の5)。調査着手を知る前に修正申告をすれば、過少申告加算税が申告期限経過後の期間に応じて90%〜10%減免されます(第48条第2項第1号)。調査着手を知ってから行った修正申告は減免されないため(施行令第29条)、準備段階で検討します。
現在の段階 - 3
調査公務員が調査員証(身分証)と納税者権利憲章(第81条の2)を渡して調査を始めます。調査期間は調査対象と規模を考慮して最小限に定めなければならず、年間収入金額が100億ウォン未満なら20日以内です(第81条の8第1項・第2項)。資料提出の遅れや取引先の調査が必要な場合など、理由があるときにだけ延長されます。通知された範囲の外へ調査を広げるには法律で定める理由が必要で、会社に知らせなければなりません(第81条の9)。範囲を広げる旨の書面通知がないまま調査が広がったら、その理由と範囲を書面で知らせるよう求めます。
- 4
調査は会社の主たる事務所・事業所か税務署で行われます(国税庁調査事務処理規程第33条)。税務署は帳簿を任意に持ち帰って保管することはできず、会社が自ら提出した帳簿を同意を得て一時保管する場合に限り持ち帰ることができます。このとき、調査官は一時保管証を渡さなければなりません(第81条の10)。同意しなくてもかまいません。調査中に意図的に税金を隠した(故意のほ脱)形跡が明らかになると、租税犯則調査に切り替わり、通告処分や告発につながることがあります。そのため、帳簿を隠したり虚偽の証憑を出したりすることは避けなければなりません。
- 5
調査が終わると、調査終了後20日以内に、調査内容と予想告知税額を記載した結果通知書が会社に届きます(第81条の12)。この通知書を受け取った日が課税前適否審査の請求期間の起算点になるため、受け取った日付を記録しておきます。通知書に記載された根拠を見て、争うべき点がないかすぐに検討します。
- 6
結果通知の内容に争う点があれば、通知を受けた日から30日以内に課税前適否審査(税金を告知する前に適法かどうかを事前に審査してほしいという請求)を請求します(第81条の15)。税金が告知される前に是正できる段階です。請求を受けた機関は国税審査委員会の審議を経て、30日以内に認めるかどうか(採択・不採択)を決定します。
- 7
請求が認められない場合や請求しない場合は納付告知書が届き、告知書に記載された納付期限(納付告知日から30日以内で定められる。国税徴収法第6条第1項)までに税金を納めます。不服申立て中も納付義務はそのままなので、納付期限の延長・分割納付(国税徴収法第13条)を検討します。延長を受けるとき、税務署が納税担保の提供を求めることがあります(国税徴収法第15条)。放置すると加算税が付き、差押えにつながることがあるからです。
- 8
告知された税金を受け入れがたい場合は、告知書を受け取った日から90日以内に異議申立て(第66条)、審査請求(第61条)または審判請求(第68条)をします。その決定にも納得できなければ、決定通知を受けた日から90日以内に行政法院に取消訴訟を提起します(第56条第3項)。審査請求・審判請求を経なければ訴訟を提起できないため(第56条第2項)、前の段階の期限から守る必要があります。第1審判決には2週間以内に控訴できます。
これから守るべき期限
- 調査の20日前第1段階 税務調査の事前通知
- 最小限(100億ウォン未満は20日以内)第3段階 調査着手・範囲の確認
- 調査終了後20日第5段階 調査結果の通知
- 30日第6段階 課税前適否審査の請求
- 納付期限(告知日から30日以内)第7段階 告知・納付
- 90日第8段階 異議申立て・審査請求・審判請求
- 90日第9段階 行政訴訟
準備・確認事項
- 事前通知書の税目・課税期間・調査理由を確認し、延期申請が必要かを検討します。通知の範囲が調査の基準になります。
- 該当期間の帳簿・証憑・契約書・口座取引記録を整理し、税務代理人を選任します。質問に根拠をもって答えるためです。
- 調査期間(年間収入金額100億ウォン未満なら20日以内)が守られているか、調査範囲を広げようとしていないかを確認します。延長・拡大には理由が必要です。
- 帳簿の一時保管同意書に署名する前に目録を照合し、コピーを残します。返還を受けるときの基準になります。
- 結果通知書を受け取った日付を記録し、30日以内に課税前適否審査を請求します。告知前に争える機会です。
- 告知書を受け取った日から90日以内に異議申立て・審査請求・審判請求をし、決定後90日以内に行政訴訟を提起します。前の段階を経なければ訴訟はできません。
弁護士が必要なとき
次のような場合は弁護士の助けが必要です。 事前通知なしに調査が始まった場合、調査範囲の拡大や帳簿の持ち帰りを求められた場合です。
租税犯則調査(税金犯罪の調査)に切り替わった場合も同様です。 告知された税額が大きく、課税前適否審査(告知前に改めて審査してほしいという請求)・審判請求の期限が迫っている場合も該当します。
こうした場合は、告発や差押えのように結果が重くなるおそれがあり、対応期限も短いからです。

現在の位置(2/9)
第2段階 · 調査の準備・税務代理人の選任
今すべきこと
通知書に記載された期間の帳簿、領収書、契約書、通帳の取引記録を整理し、問題になりそうな取引を事前に確認します。 事前に点検しておけば、調査官の質問に根拠をもって答えられます。
税理士や弁護士を税務代理人に定め、調査の間ずっとそばで支援してもらうことができます。
- 該当期間の帳簿・証憑・契約書・口座取引記録を整理し、税務代理人を選任します。質問に根拠をもって答えるためです。
次に起こること
第3段階 · 調査着手・範囲の確認
調査官が身分証と納税者の権利に関する案内文(納税者権利憲章)を渡して調査を始めます。 調査期間は最小限に定めなければならず、年間収入金額が100億ウォン未満の会社は20日以内です。 延長するには法律で定める理由が必要です。
通知になかった税金や期間まで調べようとしたら、その理由を尋ねることができます。 範囲を広げるには法律で定める理由が必要だからです。
これから守るべき期限
- 最小限(100億ウォン未満は20日以内)第3段階 調査着手・範囲の確認
根拠: 国税基本法第81条の8・第81条の9
- 調査終了後20日第5段階 調査結果の通知
根拠: 国税基本法第81条の12
- 30日第6段階 課税前適否審査の請求
根拠: 国税基本法第81条の15
- 納付期限(告知日から30日以内)第7段階 告知・納付
根拠: 国税徴収法第6条第1項・第13条
- 90日第8段階 異議申立て・審査請求・審判請求
根拠: 国税基本法第61条・第65条第2項・第66条・第68条
- 90日第9段階 行政訴訟
根拠: 国税基本法第56条第3項、行政訴訟法
弁護士に依頼すべきとき
次のような場合は弁護士の助けが必要です。 事前通知なしに調査が始まった場合、調査範囲の拡大や帳簿の持ち帰りを求められた場合です。
租税犯則調査(税金犯罪の調査)に切り替わった場合も同様です。 告知された税額が大きく、課税前適否審査(告知前に改めて審査してほしいという請求)・審判請求の期限が迫っている場合も該当します。
こうした場合は、告発や差押えのように結果が重くなるおそれがあり、対応期限も短いからです。
よくある質問
この手続ですぐに気になる実務上の質問です。
- Q調査の日程を延ばすことはできますか?
- はい、できます。天災や火災などの災害、事業の大きな損失、不渡り・倒産のおそれがあれば、延期を申請できます。代表者(納税者)や納税管理人の病気・長期出張、帳簿の押収も理由になります。調査開始前に、管轄の税務署へ延期期間と理由を書いた延期申請書を提出します。承認されるかどうかは調査開始前までに知らされます。延期の理由は法令で定める理由でなければならないため、理由を証明する資料(診断書・出張日程など)を添付します。
- Q税理士や弁護士を必ず選任しなければなりませんか?
- 義務ではありません。納税者は弁護士・公認会計士・税理士に調査へ立ち会わせたり、意見を述べさせたりできます。普段から帳簿を任せている記帳担当の税理士がいれば、会社の事情をよく知っています。そのため、立ち会うかどうかをまず相談します。租税犯則調査(税金犯罪の調査)に切り替わる可能性がある場合や金額が大きい場合は、弁護士もあわせて選任します。
- Q調査はどこで、何日間行われますか?
- 会社の主たる事務所・事業所か税務署で行います。会社が申請して承認を受ければ、別の適切な場所で行うこともできます。期間は調査対象と規模を考慮して最小限に定めなければなりません。年間収入金額(または譲渡価額)が100億ウォン未満なら20日以内です。延長も1回につき20日以内に限られます(無資料取引・偽装取引の調査などは例外)。調査期間を延長するときは、その理由と期間を書面で知らせなければなりません。そのため、通知なく長引く場合は、その理由を尋ねることができます。
- Q調査官が帳簿・パソコンのファイルを持ち帰ると言っています。渡さなければなりませんか?
- 同意しなくてもかまいません。帳簿・書類を税務署が持ち帰って保管すること(一時保管)は、納税者が同意したときに限り可能です。同意した場合、調査官は一時保管証を渡さなければなりません。返還を求めれば14日以内に返さなければなりません。調査にどうしても必要な場合は、納税者保護委員会の審議を経て、1回に限り14日以内で延長できます。同意するときは、目録を1枚ずつ照合し、コピーやファイルの複製を残してから署名します。そうすれば何が持ち出されたかを確認でき、業務も続けられます。
- Q調査の結果、多額の税金が出ました。告知書が届く前に争えますか?
- はい、できます。結果通知書を受け取った日から30日以内に課税前適否審査(과세전적부심사)を請求すれば、告知前にその税金が適法かどうかを改めて審査してもらえます。認められれば、告知税額が減るか取り消されます。逆に結果に同意するなら、早期決定を申請してすぐに告知を受け、加算税が積み上がるのを抑える方法もあります。告知を待つ間にも加算税が増えることがあるからです。
- Q告知書が届きましたが、納付するお金がありません。異議申立てをすれば払わなくてよいですか?
- いいえ。異議申立て・審判請求をしても、納付義務は止まりません。納付期限を過ぎると納付遅延加算税が付き、督促・差押えへと進みます。そのため、納付期限前に税務署へ納付期限の延長や分割納付を申請しておくのがよいでしょう。延長を認めるとき、税務署が納税担保(税金の代わりに預ける担保)の提供を求めることがあります。不服手続は、告知書を受け取った日から90日以内に別途進めます。
弁護士が必要なとき
- 事前通知書の税目・課税期間・調査理由を必ず確認しなければなりません。通知にない税目や期間を調査しようとしたら、法律で定める理由があるかを尋ねます。範囲を広げるときは理由と範囲を書面で知らせなければならないので、通知を受けていなければ書面での通知を求めます(国税基本法第81条の9第2項)。
- 調査公務員が帳簿・書類を持ち帰れるのは、納税者が同意書に署名したときに限られます。署名する前に目録を照合し、コピーを残しておけば後で確認できます。同意書がなければ一時保管はできません(国税基本法第81条の10第1項・第3項)。
- 課税前適否審査の30日、異議申立て・審査請求・審判請求の90日、行政訴訟の90日は、いずれも通知書を受け取った日から計算します。そのため、書留を受け取った日付を記録しておくことが重要です。審査請求・審判請求を経なければ行政訴訟を提起できません。
関連法令
- 国税基本法第81条の2(納税者権利憲章)・第81条の5(税務代理人の助力)・第81条の7(事前通知・延期)・第81条の8(調査期間)・第81条の9(調査範囲拡大の制限)・第81条の10(帳簿の一時保管)・第81条の12(結果通知)・第81条の15(課税前適否審査)・第47条の3(過少申告加算税)・第47条の4(納付遅延加算税)・第48条(加算税の減免)・第55条・第56条・第57条(執行の効力)・第61条・第65条・第66条・第68条(不服申立て)
- 国税徴収法第6条(納付告知)・第10条(督促)・第13条(納付期限等の延長)・第15条(担保)・第31条(差押え)
- 租税犯処罰手続法(租税犯則調査・通告処分・告発)、国税庁調査事務処理規程第21条(事前通知)・第33条(調査場所)

