解決事例
行政審判請求の弁護事例 | 営業停止処分取消の認容
行政審判請求のためにご来訪された依頼者は、1.5か月の営業停止処分を受けた後、行政審判を請求して処分取消の決定を受けるべく、行政弁護士に支援を求められました。
1. 行政審判請求のためにご来訪された依頼者

行政審判請求のためにご来訪された依頼者は、多数の行政事件を遂行した経験を持つ法務法人とともに行政審判を請求し、問題を解決しようと専門弁護士との相談を進められました。
営業停止処分を受けた依頼者
行政弁護士を訪ねて支援を求められた依頼者の事情は次のとおりです。
依頼者はA株式会社の代表取締役として、建築物の精密安全点検業務を遂行していました。
そうしたある日、依頼者は行政庁から1.5か月の営業停止処分を受けることになります。
その理由は、A株式会社の役職員ではない者が精密安全診断および耐震性能評価の業務を遂行したというものでした。
依頼者は、国土安全管理院の施設物統合情報システムに参加技術者の現況を入力する過程で誤りが生じていたことを、後になって知ることになります。
所属職員ではない技術者に業務を遂行させた事実はなかったものの、営業停止処分を受けることになり、🔗行政審判請求を提起することを決意しました。
行政事件に対する深い理解を有する専門弁護士に支援を求めるため、大倫にご来訪くださいました。
2. 行政審判請求に関する法令の確認
行政審判と行政訴訟は、いずれも行政の合法性を保障し、国民の権益を救済する争訟手続きをいいます。
行政審判に関する法令、行政審判および行政訴訟の違いについて見ていきます。
※ 争訟手続き:行政処分に不服として、権利や利益の救済を受けるために提起する手続き
行政審判・行政訴訟の法令
行政審判とは、行政庁の違法・不当な処分などによって権利や利益を侵害された国民が、迅速かつ簡便に法的な救済を受けられるようにした制度をいいます。
① 行政庁の処分または不作為に対しては、他の法律に特別の規定がある場合を除き、この法律に基づいて行政審判を請求することができる。
行政訴訟とは、行政庁の違法な処分などによって国民の権利が侵害された場合に、その処分を取り消しまたは変更するために提起する訴訟をいいます。
取消訴訟は、処分等の取消しを求める法律上の利益がある者が提起することができる。処分等の効果が期間の経過、処分等の執行その他の事由により消滅した後でも、その処分等の取消しによって回復される法律上の利益がある者の場合もまた同様である。
行政審判と行政訴訟の違い
行政審判と行政訴訟はいずれも行政救済制度として似ているように見えますが、以下のような違いがあります。
| 行政審判 | 行政訴訟 |
適用法律 | 行政審判法 | 行政訴訟法 |
審判機関 | 行政機関 | 裁判所 |
審判対象 | 違法行為、不当行為、不作為 | 違法行為、不作為 |
審判期間 | 処分があったことを知った日から90日 処分があった日から180日 | 処分があったことを知った日から90日 処分があった日から1年 |
審理手続き | 口述審理、書面審理、非公開原則 | 口述審理、公開原則 |
義務履行 確保手段 | 直接処分権 | 間接強制 |
行政審判は比較的迅速かつ簡素な手続きで問題を解決する一方、行政訴訟は裁判所に提起して法的判断を受ける手続きであり、より公式的で、より多くの時間を要することがあります。
3. 行政審判請求のサポート事項
行政専門弁護士は、関連法令の分析、行政審判請求書の作成、証拠資料の準備などの手続きを体系的に遂行して戦略を策定し、次のような主張を展開しました。
サポート事項① 処分事由の不存在
依頼者は、国土安全管理院の施設物統合情報システムに業務結果を入力する過程で、データを誤って入力する誤りを犯しました。
しかしこれは単純な過失にすぎず、所属役職員ではない者に安全点検などの業務を遂行させた事実はありません。
したがって、本件処分の事由が存在しないという点を強調しました。
サポート事項② 裁量権の逸脱・濫用
本件のデータは、依頼者の過失により単に誤記をしたものにすぎません。
これによって依頼者が得た不正な利益もなく、誤りにより安全点検に重大な欠陥が生じて公衆の安全を害するおそれも発生させていません。
したがって本処分は、依頼者にとってあまりにも過酷であり、裁量権を逸脱・濫用した決定であるという点を強調しました。
サポート事項③ 比例の原則違反
依頼者の違反行為に対しては、営業停止処分より軽い是正命令などの措置によっても十分に改善が可能であると見ることができます。
公益侵害の程度がないか軽微であるのに対し、依頼者が被る不利益は過度に重いものです。
これは比例の原則に違反した不当な決定であるという点を強調しました。
4. 行政審判請求のサポート結果、処分取消

本コンテンツは法務法人(有限)大倫の実際の業務事例をもとに一部脚色して作成されたものであり、著作権は当社に帰属します。
無断転載・複製・配布などの著作権侵害行為に対しては、関連法令に基づく措置が取られる場合があります。
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