CONTENTS
- 1. 国家契約法訴訟、詳しい経緯

- - 国家契約法訴訟、関連法令
- 2. 国家契約法訴訟、下級審裁判所の判断

- 3. 国家契約法訴訟、大法院の判断

- 4. 国家契約法訴訟、大倫の戦略

1. 国家契約法訴訟、詳しい経緯
この訴訟を最初に提起した原告は、社会福祉法人Aでした。
法人Aは、重度障害者生産品の生産施設に指定され、被服類などを生産してきました。
数年前、防衛事業庁との間で韓国陸軍のトレーニングウェアを製造・納品する契約を締結しました。
これに伴い、法人Aは契約に従い、トレーニングウェアの生産に使用する生地が購入要求書に定められた品質基準に適合する旨を記載した公認機関の試験成績書を防衛事業庁に提出しました。
その後、防衛事業庁は、法人Aが納品したトレーニングウェアの完成品について、16項目の試験を公認機関に依頼しました。
その結果、法人Aが先に実施した生地試験の結果とは異なり、16項目のうち完成品の水分制御特性や抗菌度など6項目が品質基準を満たしていないとの結果が出ました。
そこで防衛事業庁は、トレーニングウェアの瑕疵に関する措置を講じるよう法人Aに求めましたが、法人Aはこれを受け入れませんでした。
これを受け、防衛事業庁は国家契約法に基づき、法人Aの入札参加資格を6か月間制限する処分を下しました。
法人Aがこの処分についても受け入れなかったことから、関連する行政訴訟が始まりました。
国家契約法訴訟、関連法令
■ 国家を当事者とする契約に関する法律第27条(不正当業者の入札参加資格の制限等)
① 各中央官署の長は、次の各号のいずれかに該当する者(以下「不正当業者」という)に対し、2年以内の範囲で大統領令に定めるところにより入札参加資格を制限し、その制限の事実を直ちに他の中央官署の長に通知しなければならない。この場合、通知を受けた他の中央官署の長は、大統領令に定めるところにより、当該不正当業者の入札参加資格を制限しなければならない。
1. 契約を履行する際に不実・粗雑若しくは不当に行い、又は不正な行為をした者
2. 競争入札、契約締結又は履行の過程において、入札者又は契約相手方の間で互いに協議し、入札価格、受注数量若しくは契約内容などをあらかじめ取り決め、又は特定の者の落札若しくは納品対象者への選定のために談合した者
3. 「建設産業基本法」、「電気工事業法」、「情報通信工事業法」、「ソフトウェア振興法」その他の法律に基づく下請に関する制限規定に違反し(下請通知義務違反の場合を除く)下請に出した者、発注官署の承認を得ずに下請に出した者、又は発注官署の承認を得た下請条件を変更した者
4. 詐欺その他の不正な行為により、入札・落札又は契約の締結・履行過程において国家に損害を与えた者
■ 国家を当事者とする契約に関する法律施行令 第76条(不正当業者の入札参加資格の制限)
③ 各中央官署の長は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、直ちに1か月以上2年以下の範囲で入札参加資格を制限しなければならない。ただし、不正当業者の代理人、支配人又はその他の使用人が法第27条第1項各号のいずれかに該当する行為をしたことにより、入札参加資格の制限事由が発生した場合であって、不正当業者が代理人、支配人又はその他の使用人による当該行為を防止するために相当な注意および監督を怠らなかったときは、不正当業者の入札参加資格を制限しない。
④ 第3項に基づく入札参加資格の制限期間に関する事項は、法第27条第1項各号に該当する行為ごとに、不良罰点、瑕疵の割合、不正行為の類型、故意・過失の有無、賄賂の額および国家に与えた損害の程度などを考慮し、企画財政部令で定める。
■ 国家を当事者とする契約に関する法律施行規則
第76条第4項に基づく不正当業者の入札参加資格の制限に関する詳細な基準は、次のとおりとする。
1. 一般基準
イ. 各中央官署の長は、入札参加資格の制限を受けた者について、その処分日から入札参加資格制限期間の終了後6か月が経過する日までの間に、再び不正当業者に該当する事由が発生した場合、その違反行為の動機・内容および回数などを考慮し、第2号に基づく当該制裁期間の2分の1の範囲で資格制限期間を延長することができる。この場合、加重した期間を合算した期間は2年を超えることができない。
ロ. 各中央官署の長は、不正当業者が違反した複数の行為について入札参加資格を制限する場合、入札参加資格の制限期間は、第2号に規定された各違反行為の制限基準のうち、最も長い制限期間を定めた制限基準に従う。
ハ. 各中央官署の長は、不正当業者の入札参加資格を制限する場合、その違反行為の動機・内容および回数などを考慮し、第2号に定める期間の2分の1の範囲で資格制限期間を短縮することができる。この場合、減軽後の制限期間は1か月以上でなければならない。ただし、法第27条第1項第7号に該当する者については、入札参加資格の制限期間を短縮してはならない。
ニ. 各中央官署の長がロに基づいて入札参加資格を制限した後、その処分前に発生した違反行為を摘発した場合、当該処分前にその違反行為を摘発していれば当初の入札参加資格制限期間よりも長い期間の処分を下していたと判断される場合に限り、当初の入札参加資格制限期間を超える期間分について、追加で入札参加資格を制限することができる。
2. 個別基準
3. 法第27条第1項第1号に該当する者のうち、契約を不当に履行し、又は契約を履行する際に不正な行為をした者
イ. 設計書とは異なり、構造物の耐用年数を短縮させ、安全性を損なうなど、不当な施工を行った者(制裁期間1年)
ロ. 設計書上の基準規格を下回る別の資材を使用するなど、不正な施工を行った者(制裁期間6か月)
ハ. イの不当な施工およびロの不正な施工について、それぞれ監理業務を誠実に遂行しなかった者(制裁期間3か月)
2. 国家契約法訴訟、下級審裁判所の判断
第1審・第2審の裁判所は、防衛事業庁の主張を認めました。
法人Aの行為は、国家契約法第27条第1項第1号の「契約を履行する際に不実・粗雑若しくは不当に行い、又は不正な行為をした者」に該当するという判断です。
また、本件処分も国家契約法施行令および施行規則の基準に従って行われたものであり、このような制裁基準自体が憲法や法律に反している、又は著しく不当であるとは見受けられないと説明しました。
さらに、不正当業者の入札参加資格を制限する制度の趣旨は、国家が締結する契約の誠実な履行を確保するとともに、国家が被る不利益を未然に防止することにあるため(憲法裁判所2005.6.30宣告2005憲カ1決定参照)、本件処分によって原告が被る不利益と比較しても、本件処分により達成しようとする公益は決して軽いものではないと付け加えました。
3. 国家契約法訴訟、大法院の判断
大法院は、下級審とは異なる判断を示しました。
原判決を破棄し、事件を下級審裁判所に差し戻しました。
大法院は、国家契約法の体系と内容を総合すると、「不正な行為をした者」とは、設計書上の基準規格を下回る別の資材を使用し、又はこれと同程度に社会通念上許容されない不当な方法を積極的に用いて契約上の義務に違反した者を意味すると解すべきであると説明しました。
そうであれば、被告である防衛事業庁は、法人Aが本件トレーニングウェアを製造する過程で品質基準を満たさない別の生地を使用したこと、又はこれに準ずる社会通念上許容されない不当な方法を積極的に用いて物品を製造したことを証明しなければなりません。
しかし、大法院は、被告が提出した証拠だけでは、法人Aが「不正な製造を行った者」に該当すると認めることは困難であると判断しました。
複数の試験機関が実施したトレーニングウェアの品質基準に関する試験結果を見ると、裁断しただけの状態の生地が、薬品を使用する捺染や高温の熱が加わるアイロンがけの工程を経ることで、摩擦堅牢度や水分制御特性などの数値が変化していたということです。
つまり、法人Aが品質基準に適合する生地を使用していたとしても、製造工程を経る過程で品質が低下した可能性を排除できないということです。
したがって、本件完成品の試験結果だけでは、法人Aがトレーニングウェアを製造する際に基準規格を下回る別の生地を使用したと断定できないというのが大法院の説明です。
また、裁判の過程で防衛事業庁は、製造工程によって生地の品質が変動し得るとしても、法人Aには生地の品質基準を完成品の状態でもそのまま維持する責任があるため、当該処分は妥当であると主張しました。
しかし、大法院は、契約履行の結果に客観的な瑕疵があるというだけでは、法人Aが社会通念上不当な行為をしたと断定することはできず、例外的な工程でトレーニングウェアを製造するなど、他の不正な行為をしたと認めるに足りる事情についても全く証明されていないと指摘しました。
4. 国家契約法訴訟、大倫の戦略
国家契約法は、国家を当事者とする契約に関する基本的事項を定めた法律です。
国家が主導する事業では、多くの場合、入札公告を通じて事業者が選定されます。
事業者に選定されたとしても、契約履行の段階で約定違反が発見された場合には、民事上の責任を負う可能性があります。
また、上記の事例のように、入札参加資格を制限する処分を受ける可能性もあります。
国家契約法に定める「不正当業者」に指定された場合、当該事業者は非常に大きな経済的損失を被らざるを得ません。
そのため、関連法への違反により制裁を受けた場合には、専門の弁護士チームによる支援を受ける必要があります。
また、不正当業者に指定されないよう、事業を進める過程で法律顧問を受けることも必要です。
法務法人(有限)大倫では、行政分野で豊富な経験を持つ弁護士が、それぞれの状況に応じて依頼者を支援しています。
国家契約法についてご不明な点がございましたら、いつでも法務法人(有限)大倫にお問い合わせください。







