刑事 05Crime Victim Compensation & Emergency Support
犯罪被害者救助金・緊急支援の申請手続
犯罪によって人が亡くなったり重いけがをしたりしたのに、加害者から賠償を受けられないときに使う手続です。国から犯罪被害救助金を受け取り、差し迫った治療費・生活費の支援を受けることができます。
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手続の流れ図
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- 基本段階
- 追加措置・選択
- 棄却・異議
- 手続終了
支援対象の確認
根拠: 犯罪被害者保護法第3条、第16条
生命・身体を害する犯罪(過失犯を除く)によって死亡したり障害・重傷害を負ったりしたのに(第3条第1項第4号)、加害者が分からない、または賠償能力がないなどの理由で被害の全部または一部の賠償を受けられない場合が、救助金の対象です(第16条第1号)。捜査・裁判で告訴・供述・証言などをしたことにより被害を受けた場合も対象です(第16条第2号)。加害者が配偶者・直系血族などの親族であれば支給が制限されることがあり、被害者が犯罪を誘発した場合も制限されます。
次へ: 緊急の経済的支援の申請説明
犯罪によって家族が亡くなったり、自分が障害を負ったり重いけがをしたりしたのに、賠償を受けられない場合が対象です。加害者が誰か分からない場合や、加害者にお金がない場合がそうです。加害者が配偶者・父母・子のような家族である場合や、自分から先にけんかを仕掛けた場合は、受け取れないか、金額が減ることがあります。過失(うっかりミス)によってけがをした事故は対象になりません。
- 所要期間
- 支援機関・事件によって異なるため受付窓口に確認します(救助金は地区審議会が迅速に決定しなければならない)
- 費用
- 救助金の申請費用は犯罪被害者保護法令に定められていない
手続の進行案内
最初から順番にお読みください。赤い文字は法律で定められた期限です。
- 1
犯罪によって死亡したり、障害・重傷害(ひどいけが)を負ったりしたのに、加害者が分からない、または加害者に賠償する能力がないために被害の補填を受けられない場合が、救助金の対象です(犯罪被害者保護法第16条)。加害者が親族(家族)である場合や、被害者が犯罪を誘発した場合は、支給が制限されることがあります。財産被害だけであれば救助金の対象ではないため、賠償命令や民事訴訟で請求します。
現在の段階 - 2
救助金とは別に、国と地方自治体は、相談・治療費の支援・住居支援のような犯罪被害者の支援対策を講じなければなりません(第7条第1項)。治療費・生活費などの支援を受けられるかどうかは、犯罪被害者支援機関に問い合わせます。申請の際には、診断書・領収書と事件受理の確認資料を提出します。支援の項目・限度額と支給時期は、受付窓口に確認します。
- 3
自分の住所地・居所または犯罪が起きた場所を管轄する公訴庁(従来の地方検察庁)の犯罪被害救助審議会に、救助金支給申請書を提出します。診断書・死亡診断書、家族関係証明書、事件確認資料、賠償を受けられなかったことを示す疎明資料を添付します。被害の発生を知った日から3年、発生日から10年が過ぎると申請できません(第25条第2項)。障害の程度がまだ確定していないなどの事情で決定が遅れそうな場合は、緊急救助金もあわせて申請することができます(第28条)。
- 4
審議会は、被害の事実、加害者との関係(親族間の犯罪は支給が制限される)、被害者に責任があるかどうか、賠償や保険金をすでに受け取ったかどうかを調査します(第19条、第29条)。追加の資料の提出や、本人が出向いての説明を求めることがあり、正当な理由なく調査や医師の診断を拒むと、申請が棄却されることがあります(第29条第2項)。
- 5
審議会は、遺族救助金・障害救助金・重傷害救助金を支給するかどうかと、いくら支給するかを決定して通知します(第17条)。金額は、被害者の月給額・月実収入額または平均賃金に、法令が定める月数(遺族救助金24〜48か月、障害・重傷害救助金2〜48か月)を掛けて計算し、月給額などが平均賃金の2倍を超える場合は2倍とみなします(第22条)。棄却(支給しない)・一部支給・却下の決定を受け入れがたい場合は、決定書(正本)の送達を受けた日から2週間以内に、地区審議会を経て犯罪被害救助本部審議会に再審査を求める再審を申し立てます(第27条第1項)。
- 6
決定が出ると救助金が支給されます。加害者から損害賠償を受け取れば、その分の救助金は支給されず、すでに支給された救助金については、国が加害者に代わりに請求(求償)します(第21条)。賠償命令・民事訴訟で受け取ったお金と重ねて受け取ることは制限されます。救助金は法令が定める月数で計算されるため(第22条)、加害者に財産があれば民事上の損害賠償もあわせて進めます。
これから守るべき期限
- 知った日から3年/発生日から10年第3段階 救助金申請書の提出
準備・確認事項
- 申請書に添付する必要がある診断書・死亡診断書、家族関係証明書、事件受理の確認資料を、あらかじめ発行してもらいます。
- 救助金とは別に受けられる治療費・生活費の支援があるかどうかを、犯罪被害者支援機関に問い合わせます。
- 期限を過ぎると申請できないため、被害を知った日から3年になる日を確認します。
- 救助金は賠償を受けられなかった場合に支給されるため、その事実を示す資料を整理します。
- 救助金の決定通知書を受け取ったら、2週間以内に再審を申し立てるかどうかを決めます。
- 加害者から受け取った示談金・保険金の明細を整理します(重複受領の確認用)。
弁護士が必要なとき
このような場合は、申請の前に弁護士の助けが必要です。 加害者が家族(親族)である場合や、被害者にも責任があると争われている場合、救助金の申請期限が目前に迫っている場合です。
民事上の損害賠償と救助金を並行して進める場合も同様です。 親族間の犯罪などは支給が制限されることがあり、期限を過ぎると申請できないからです。

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第1段階 · 支援対象の確認
今すべきこと
犯罪によって家族が亡くなったり、自分が障害を負ったり重いけがをしたりしたのに、賠償を受けられない場合が対象です。 加害者が誰か分からない場合や、加害者にお金がない場合がそうです。
加害者が配偶者・父母・子のような家族である場合や、自分から先にけんかを仕掛けた場合は、受け取れないか、金額が減ることがあります。 過失(うっかりミス)によってけがをした事故は対象になりません。
- 申請書に添付する必要がある診断書・死亡診断書、家族関係証明書、事件受理の確認資料を、あらかじめ発行してもらいます。
次に起こること
第2段階 · 緊急の経済的支援の申請
救助金とは別に、国と地方自治体は犯罪被害者の支援対策を講じなければなりません。 相談・治療費の支援・住居支援などです。
治療費・生活費などの支援を受けられるかどうかは、犯罪被害者支援機関に問い合わせます。 申請の際には、診断書、領収書、事件受理確認書を準備します。
これから守るべき期限
- 知った日から3年/発生日から10年第3段階 救助金申請書の提出
根拠: 犯罪被害者保護法第25条、犯罪被害者保護法第24条第1項、第26条
弁護士に依頼すべきとき
このような場合は、申請の前に弁護士の助けが必要です。 加害者が家族(親族)である場合や、被害者にも責任があると争われている場合、救助金の申請期限が目前に迫っている場合です。
民事上の損害賠償と救助金を並行して進める場合も同様です。 親族間の犯罪などは支給が制限されることがあり、期限を過ぎると申請できないからです。
よくある質問
この手続ですぐに気になる実務上の質問です。
- Q救助金はどこに申請し、費用はかかりますか?
- 自分の住所地・居所または犯罪が起きた場所を管轄する地区審議会に申請します。地区審議会は地方公訴庁に置かれています。申請費用は犯罪被害者保護法令に定められていません。申請様式と案内は、該当する地方公訴庁に確認します。
- Q救助金はいくら受け取れ、何を準備すればよいですか?
- 遺族救助金・障害救助金・重傷害救助金は、被害者の月給額・月実収入額または平均賃金に、法令が定める月数を掛けて計算します。遺族救助金は24〜48か月、障害・重傷害救助金は2〜48か月です。月給額などが平均賃金の2倍を超える場合は、2倍とみなして計算します。申請書とともに、診断書・死亡診断書、家族関係証明書を提出します。捜査機関の事件確認資料と、賠償を受けられなかったことを示す資料も提出します。
- Q加害者が家族であったり、まだ捕まっていなかったりしても受け取れますか?
- 加害者が分からない場合や、まだ捕まっていない場合でも申請できます。ただし、加害者が家族の場合は支給が制限されます。配偶者(事実婚を含む)・直系血族(父母・子など)・4親等以内の親族・同居の親族であれば、原則として支給されません。その他の親族であれば、一部が支給されません。被害者が犯罪を誘発した場合も、その程度に応じて全部または一部が支給されません。それでも、救助金が事実上加害者に渡るおそれがないなど特別な事情があれば、支給されることがあります。
- Q治療費や生活費の緊急支援はどこで受けられますか?
- 救助金とは別に、国と地方自治体は犯罪被害者の支援対策を講じなければなりません。相談・治療費の支援・住居支援などです。どのような支援をいつ受けられるかは、犯罪被害者支援機関に問い合わせます。被害の直後にまず確認します。
- Q期限を過ぎるとどうなりますか?期限はいつから数えますか?
- 被害の発生を知った日から3年、発生日から10年のうち、先に終わる期限を過ぎると申請できません。「知った日」とは、救助の対象となる犯罪被害が発生したことを知った日をいいます。そのため、治療が長引いても期限内に申請します。
- Q救助金を受け取ると、加害者から損害賠償を受けられなくなりますか?
- いいえ。民事上の損害賠償や賠償命令を並行して進めることができます。ただし、加害者から受け取った金額の分は、救助金が支給されません。すでに受け取った救助金については、国が加害者に代わりに請求します。救助金を受け取る前に加害者から賠償を受けた場合は、審議会に書面で届け出なければなりません。
弁護士が必要なとき
- 救助金の申請期限の3年は、被害の発生を知った日から数え始めます。治療が長引いても期限内に申請します(犯罪被害者保護法第25条第2項)。
- 加害者から受け取った示談金・保険金を隠して申請すると、虚偽や不正な方法で受け取った救助金とみなされ、国が取り戻すことがあります(還収、犯罪被害者保護法第30条第1項)。
- 治療費・生活費などの支援は救助金とは別のものなので、受けられる支援があるかどうかを被害の直後に犯罪被害者支援機関に確認します(犯罪被害者保護法第7条第1項)。
- 救助金の申請期限(知った日から3年・発生日から10年、第25条第2項)、再審の期間(決定正本の送達日から2週間、第27条第1項)、緊急救助金(第28条)、審議会の所属(各地方公訴庁、第24条第1項)は、2026.10.2施行の犯罪被害者保護法に基づいています。
関連法令
- 犯罪被害者保護法第7条(経済的支援)・第16条(救助金の支給要件)・第17条(種類)・第19条(支給の制限)・第21条(損害賠償との関係)・第24条(審議会)・第25条(申請)・第27条(再審)・第28条(緊急救助金)・第29条(調査)・第31条(消滅時効)

