刑事 06Referral by School or Guardian
通告制度の手続
学校長や保護者が警察を通さずに、少年の問題行動を直接家庭法院に知らせる「通告」の制度です。処罰ではなく、保護処分(教育・保護のための措置)を受けさせることが目的です。
手続の流れ図
ボックスをクリックすると、下に説明が表示されます。
- 基本段階
- 追加措置・選択
- 棄却・異議
- 手続終了
通告書の作成
根拠: 少年法第4条第3項、少年審判規則第6条
保護者、学校長、社会福祉施設長、保護観察所長が、少年と保護者の人的事項、通告者の氏名、通告の事由、少年の処遇に関する意見を記載した通告書を作成します。口頭でも可能です(少年審判規則第6条)。
次へ: 少年部への提出説明
保護者、学校長、施設長、保護観察所長が通告書を書きます。子どもと保護者の人的事項、通告する理由(問題行動)、子どもをどのように指導してほしいか(処遇に関する意見)を書きます。書類の代わりに口頭で行ってもかまいません。
- 所要期間
- 事件によって異なる
- 費用
- 通告の申請費用は少年法・少年審判規則に定められていません(一部の保護処分では保護者が監護費用を負担)
手続の進行案内
最初から順番にお読みください。赤い文字は法律で定められた期限です。
- 1
通告は、保護者、学校長、社会福祉施設長、保護観察所長が、警察や公訴庁を通さずに、直接家庭法院少年部に子どもの非行事実(問題行動)を知らせる制度です。捜査記録が残らないため、子どもを正しい方向に導くこと(矯正)に集中できます。
- 2
通告書には、子どもの人的事項、非行事実、通告する理由を書きます。書類の代わりに口頭で行うこともできます。書面または口頭での通告方法は、管轄の少年部に問い合わせます(少年審判規則第6条)。
- 3
作成した通告書は、子どもが住んでいる場所(または問題行動をした場所・現在いる場所)を管轄する家庭法院(地方法院)少年部に提出します。被害生徒の側は直接通告することはできず、学校長に通告を求めることができます。ただし、実際に通告するかどうかは学校長が判断(裁量)します。
- 4
少年部が事件を受理すると、少年調査官が子どもと保護者と面談し、非行の原因と家庭・学校の環境を調査します。
- 5
調査の結果、保護処分が必要だと判断すれば審理開始決定を、そうでなければ審理不開始決定をします。審理が開かれると、非公開で子どもと保護者に質問し(審問)、補助人(少年の弁護人の役割)の意見を聞きます。
- 6
少年保護裁判と同じく、1〜10号の保護処分(保護者への委託から少年院送致まで)の中から決定します。決定を受け入れがたい場合は、7日以内に抗告することができます。
これから守るべき期限
この手続には法定期限がありません。
準備・確認事項
- 通告書に書く必要があるので、子どもの非行事実と経緯を日付ごとに整理します。
- 通告書を書く前に、管轄の家庭法院少年部に作成方法を問い合わせます。
- 子どもが住んでいる場所を管轄する家庭法院少年部を確認します。
- 調査官との面談に備えて、家庭環境・学校生活に関する資料を準備します。
- 補助人を選任するか、国選補助人の選定を申請します。
弁護士が必要なとき
このような場合は弁護士の助けが必要です。 学校長に通告を求めたが受け入れられなかった場合、通告と学校暴力対策審議委員会の手続が同時に進んでいる場合です。
審理が開かれた後、保護処分がどのくらい重くなるかが問題になる場合も同様です。

現在の位置(5/6)
第5段階 · 審理期日
今すべきこと
非公開で裁判官が子どもと保護者に質問し、補助人(弁護人の役割)の意見を聞きます。
次に起こること
第6段階 · 保護処分の決定
少年保護裁判と同じ1〜10号の保護処分の中から決めます。 決定を受け入れがたい場合は、7日以内に抗告(上級の法院に改めて判断を求めること)することができます。
これから守るべき期限
以降の段階に法定期限はありません。
弁護士に依頼すべきとき
このような場合は弁護士の助けが必要です。 学校長に通告を求めたが受け入れられなかった場合、通告と学校暴力対策審議委員会の手続が同時に進んでいる場合です。
審理が開かれた後、保護処分がどのくらい重くなるかが問題になる場合も同様です。
よくある質問
この手続ですぐに気になる実務上の質問です。
- Q通告すると、子どもに記録が残りますか?
- 通告は、警察・公訴庁を通さずに少年部に直接知らせる手続です。法律には、少年の保護処分はその少年の将来の身上にいかなる影響も及ぼさないと定められています。少年保護事件に関係する機関は、事件の内容についての照会に応じません。裁判・捜査・軍事上必要な場合だけが例外です。
- Q通告書の様式はどこでもらい、どこに提出しますか?費用はかかりますか?
- 子どもが住んでいる場所(または問題行動をした場所・現在いる場所)を管轄する家庭法院少年部に提出します。家庭法院がない地域では、地方法院少年部に提出します。書面の代わりに口頭で通告することもできます。通告の申請費用は、少年法・少年審判規則に定められていません。様式と提出方法は管轄の少年部に問い合わせます。
- Q通告すれば必ず保護処分を受けますか?
- いいえ。調査官による調査の結果、保護処分が必要ないと判断されれば、審理不開始決定(裁判を開かないという決定)で終わります。審理が開かれても、保護処分が必要ないと判断されれば不処分決定で終わることがあります。
- Q通告した後で気持ちが変わったら、取り消すことはできますか?
- 少年法には、通告を取り下げる手続は別に定められていません。受理された後は、少年部の裁判官が調査結果に基づいて審理を開くかどうかを決めます。そのため、気持ちが変わった場合は、変わった事情を少年部に伝えて判断を待ちます。受理される前に、管轄の少年部に十分に問い合わせておくのがよいでしょう。
- Q被害生徒の親が加害生徒を通告することはできますか?
- いいえ。通告できるのは保護者・学校長・社会福祉施設長・保護観察所長だけです。被害生徒の側は、学校長に通告を求める、警察に告訴・申告する、学校暴力対策審議委員会に申告するといった方法で対応します。
- Q通告は告訴・申告と何が違いますか?
- 警察の捜査を経ないという点が最大の違いです。通告は、法院が直接子どもの環境を調査して教育・保護のための処分を決める制度です。処罰が目的ではないため、捜査の段階や賠償命令のような手続はありません。子どもを早い段階で正しい方向に導くことに重点を置いています。ただし、被害者がいる場合は、審理期日に意見を述べることができます。
弁護士が必要なとき
- 通告は子どもを処罰するための制度ではなく、保護者・学校長などが少年部に知らせ、保護処分などによって正しい方向に導くための制度です(少年法第4条第3項)。
- 被害生徒の側は、加害生徒を通告するよう学校長に求めることができます。ただし、実際に通告するかどうかは学校長が判断(裁量)します。
関連法令
- 少年法第4条第3項(通告)
- 少年審判規則第6条(通告の方式)・第9条(非行事実等の告知)

