CONTENTS
- 1. エンターテインメント|産業の概念

- 2. エンターテインメント|コンテンツ制作段階の主要な法的リスク

- - コンテンツ流通・配給過程の法律問題
- - 肖像権、氏名権、パブリシティ権侵害の事例
- - 専属契約と広告契約の法的リスク
- - 投資契約と収益配分紛争
- - NFT、メタバース、AIコンテンツの新産業における法的課題
- - 政府規制と法的紛争の発生事例
- 3. エンターテインメント|法的リスク管理の必要性

- - エンターテインメント法的リスクチェックリスト
1. エンターテインメント|産業の概念

エンターテインメント産業は、音楽、ドラマ、映画、公演、放送、広告、OTTコンテンツ等の多様な文化コンテンツを企画・制作し、流通させる複合産業である。
近年、Kコンテンツが世界的な人気を集め、国内エンターテインメント産業の地位も大きく向上し、コンテンツ輸出とグローバル協業も活発に行われている。
しかし事業領域が拡大するほど、コンテンツの制作、流通、マーケティング、広告の過程で発生し得る法的リスクも多様化・複雑化しており、これに対する体系的な管理が必要となっている。
2. エンターテインメント|コンテンツ制作段階の主要な法的リスク

コンテンツ制作の過程では、原作使用権の確保、共同著作権の設定、制作投資契約、出演者・制作スタッフとの契約締結において法的紛争が生じやすい。
特に権利の帰属、収益配分、契約解除要件が明確でなければ、制作後に深刻な紛争に発展する場合がある。
これを予防するためには、制作初期段階でコンテンツの原著作者、共同著作者、制作者の権利帰属と使用範囲を契約書に明確に記載し、制作投資者間の収益配分方式と損害発生時の責任範囲を事前に規定する必要がある。
映像コンテンツにおいてはOST、挿入映像、グラフィックイメージ等の二次的著作物の権利関係を明確に整理し、すべての権利者の同意を確保した上で制作を進めることが安全である。
特に海外コンテンツのリメイク、翻案音源の制作時には原著作権者と正式なライセンス契約を締結し、国際著作権法違反の有無を徹底的に検討する手続が必要である。
コンテンツ流通・配給過程の法律問題
コンテンツの流通・配給過程では、ライセンス契約違反、OTTプラットフォーム間の権利衝突、海外著作権法違反の問題が頻繁に発生する。
特にOTT、YouTube、グローバルSNSチャンネルを通じたコンテンツ配給が増加し、海外著作権者による侵害申告および法的警告措置も急増している。
これを防止するため、コンテンツ流通契約の締結前に輸出対象国の放送法、広告法、著作権法違反の有無を徹底的に検討し、コンテンツ審議および等級分類基準を事前に確認して制作方向を調整する必要がある。
また輸出コンテンツには当該国の法律顧問を並行し、リスクを最小化する方式が推奨される。
コンテンツ流通契約の締結前に輸出対象国の放送法、広告法、著作権法違反の有無を徹底的に検討し、コンテンツ審議および等級分類基準を事前に確認して制作方向を調整
肖像権、氏名権、パブリシティ権侵害の事例
エンターテインメントの広告、協賛、SNSコンテンツ制作の過程では、芸能人や有名人の肖像権、氏名権、パブリシティ権侵害の事例が頻発している。
事前同意なく画像や名前を使用したり、契約終了後もコンテンツを活用する場合、法的紛争に発展する場合がある。
近年はAI仮想人物、バーチャルキャラクターコンテンツも増加しており、これらの肖像権と権利帰属の問題が新たに提起されている。
これを防止するためには、広告、マーケティング、コンテンツ制作前に必ずパブリシティ権使用同意契約を締結し、使用範囲、期間、解除後の権利帰属を明確に整理しておく必要がある。
AIおよび仮想キャラクターの場合、制作段階から権利帰属を明確に設定し、契約を通じて二次活用の可否を規定してこそ、今後の法的紛争を回避できる。
専属契約と広告契約の法的リスク
専属契約は、過度な契約期間、収益配分の不公正性、契約解除制限条項等により公正取引法違反の判決を受ける事例が少なくない。
これを予防するため、専属契約締結時に公正取引委員会が推奨する標準契約書を参考にするか、法律専門家の検討を受け、契約期間、解除要件、収益配分比率の適正性を確認する必要がある。
広告契約も虚偽・誇大広告、法定広告文言の漏れ、消費者誤認誘発の可能性等により公正取引委員会、広告審議委員会の制裁対象となり得るため、広告案と文言を事前審議に適合するよう点検し、広告契約書には広告主、広告モデル、代行社間の権利と責任を明確に規定する必要がある。
投資契約と収益配分紛争
投資契約と収益配分構造も、エンターテインメント産業で頻繁に発生する紛争類型の一つである。
多数の投資家、制作会社、配給会社、プラットフォーム事業者がともにコンテンツに投資するエンターテインメント産業の特性上、収益配分方式と権利帰属が明確でなければ、興行後に紛争が容易に発生する。
これを防止するには、投資契約締結段階で収益配分基準、持分率、コンテンツ失敗時の損害賠償規定等を詳細に明記し、紛争発生時の調停・仲裁手続を明確に設定する必要がある。
特に契約解除、制作失敗、コンテンツ放映中止の状況に備え、損害賠償責任の範囲と免責要件を契約書に具体的に記載する必要がある。
NFT、メタバース、AIコンテンツの新産業における法的課題
NFTコンテンツ、メタバースコンテンツ、AI仮想人物コンテンツ等の新事業分野では、著作権、肖像権、コンテンツ所有権をめぐる法律上の議論が活発に行われている。
NFTコンテンツの場合、原著作者の同意なくNFTを発行したり、NFT取引過程で著作権帰属と収益配分構造が不明確な場合、法的紛争に発展する可能性が高い。
これを予防するため、NFT発行前に原著作者とのライセンス契約締結が必須であり、NFT取引プラットフォームの利用規約にも権利帰属と収益配分条項を明確に記載する必要がある。
メタバースとAIコンテンツも制作初期段階から権利帰属を明確に定め、コンテンツ使用契約にAIキャラクターの肖像権・氏名権の使用範囲と責任所在を規定してこそ、今後の紛争を防止できる。
政府規制と法的紛争の発生事例
国内外のコンテンツ流通時には、コンテンツ審議、等級分類、音盤審議、広告審議、公正取引法上の不公正取引該当性等、多様な規制を受けることとなる。
コンテンツ審議で放送不可、上映禁止処分を受けた場合、制作会社と投資会社の双方に大きな損害が生じ得るため、制作初期段階からコンテンツの性格と主要場面が審議基準に適合するか確認する手続が必須である。
海外輸出コンテンツの場合、輸出対象国の関連法と審議基準を現地法律専門家の検討を経て事前に点検し、放送前に当該国の審議機関と事前調整を行う方式でリスクを最小化することが推奨される。
3. エンターテインメント|法的リスク管理の必要性

エンターテインメント産業は、コンテンツの制作、流通、広告、マーケティング、投資、グローバル事業拡大等、事業のすべての過程で多様な法的リスクが発生し得る複合産業である。
著作権、パブリシティ権、専属契約、投資契約、広告規制、政府審議、海外法令違反等の各種法的争点が事業全般にわたって存在し、NFT、AIコンテンツ、メタバースコンテンツ等の新事業領域でも新たな法律上の論点が登場している。
このような法的リスクは事業の特性上避けがたい部分であるため、コンテンツ制作および事業運営の全過程において事前のリスク点検と契約書の検討、法律規制の確認、著作権および権利帰属の管理を必ず並行する必要がある。
事前に十分な法律検討なく契約を締結したりコンテンツを流通させた場合、コンテンツの成功後に取り返しのつかない法的紛争に発展する可能性が高いため、事業着手段階からエンターテインメント法律顧問を通じてリスク要因を点検し、紛争を予防する戦略の策定が必要である。
企業専門弁護士は当法人の知的財産権グループとの協業を通じ、知的財産権分野に深い理解と経験を有する専門弁護士とともに問題解決を支援する。
エンターテインメントに関連する広告、マーケティング分野で法的規制や契約書の検討が必要な場合、関連経験の豊富な専門弁護士が3~20名のTFを編成して顧問業務を行っている。
エンターテインメント分野で定期的な法律顧問を求める場合は 🔗企業専門弁護士に相談を通じてオーダーメイドのソリューションの提供を受けられたい。
エンターテインメント法的リスクチェックリスト
エンターテインメント事業運営時の分野別法律チェックリストは以下のとおりである。
■ 専属契約・マネジメント契約
☐ 契約期間、更新条項、専属範囲の適正性
☐ 不当な違約金・過度なペナルティ条項の有無
☐ 契約解除、違約事由、損害賠償責任の明確化
☐ 公正取引委員会標準専属契約書の遵守の有無
☐ 未成年者契約時の法定代理人同意の確保
■ 著作権・肖像権管理
☐ 音源、映像、写真、キャラクター、コンテンツの権利帰属の明確化
☐ 肖像権、パブリシティ権使用同意の有無
☐ 著作物利用契約(ライセンス)締結の有無
☐ SNSコンテンツ、広告映像使用権の検討
☐ 二次的著作物の制作および流通許可の確認
■ OTT・オンラインコンテンツ流通
☐ コンテンツライセンス契約書の権利・義務確認
☐ OTT事業者、MCNとの収益配分率および支払条件の明確化
☐ コンテンツ審議規定および等級分類の有無
☐ 著作権侵害申告対応プロセスの整備
☐ プラットフォーム別個人情報保護および位置情報法遵守の有無
■ 個人情報保護および情報セキュリティ
☐ 所属芸能人、顧客、観客の個人情報収集・利用同意書の確保
☐ CCTV、映像録画、音声録取の告知および同意
☐ オンラインサービス会員登録・マーケティング同意手続の適法性
☐ 個人情報処理方針、第三者提供・国外移転の有無の検討
☐ 個人情報漏洩時の対応マニュアルの整備











