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判例分析 / 法律最新情報

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証拠収集 | 裁判所、「適法な手続に違反すれば証拠はすべて無効」…収賄、飲酒運転を処罰できず

証拠収集の重要性が改めて強調された判決について見ていきます。刑事司法手続では、適法に収集された証拠のみを認めるという「違法収集証拠の排除」原則に基づく判決です。

CONTENTS
  • 1. 証拠収集 | 適法に収集された証拠のみを認める原則
    • - ノ・ウンレ元議員の収賄および政治資金受領事件
    • - 令状なしで住居に立ち入り飲酒検査を実施した事件
  • 2. 証拠収集 | 両事件の核心的争点
    • - 法的意義と示唆
  • 3. 証拠収集 | 違法収集証拠を主張する際の対応戦略
    • - 証拠収集の過程で弁護士のサポートが必要な場合

1. 証拠収集 | 適法に収集された証拠のみを認める原則

2025年11月、刑事司法手続において適法に収集された証拠のみを認めるという原則が改めて強調された2件の判決が言い渡されました。

国会議員が数千万ウォンの賄賂と政治資金を受け取ったとの疑いが持たれた事件と、もう1件は被告人が飲酒運転の事実を自白した事件でした。

犯罪の性質は異なりますが、いずれの事件でも、違法に収集された証拠は法廷で使用できず、それを基に収集されたすべての二次証拠も証拠能力を失うという同じ結論に至りました。

ノ・ウンレ元議員の収賄および政治資金受領事件

ノ・ウンレ元「共に民主党」議員は、2020年の1年間に、物流センターの許認可のあっせん、発電所への納品事業に関する便宜供与、太陽光発電事業に関する便宜供与などの名目で、朴某氏から総額6,000万ウォンを受け取った疑いで起訴されました。

検察は、このうち一部が総選挙直前の選挙資金および党内選挙費用として提供されたと判断し、収賄、あっせん収賄、政治資金法違反の容疑を適用しました。2023年3月に在宅起訴した後、検察は結審公判で懲役4年、罰金2億ウォン、追徴金5,000万ウォンを求刑しました。

捜査機関は、被告人の容疑を立証するために証拠を収集し、各種電子機器を押収して携帯電話のデータを分析しました。

しかし、裁判所は、デジタルフォレンジックの過程で確保された情報が、本来令状が発付された犯罪とは別の犯罪の捜査に使用された点に着目しました。

つまり、携帯電話の電子情報が令状の範囲を逸脱する形で収集され、検察はそれを基に追加供述と補完証拠を確保して公訴事実を構成したとの判断でした。

これを受け、ソウル中央地方裁判所は、当該資料が違法に収集された証拠であると判断し、その証拠能力をすべて排除しました。

また、違法な押収・捜索から導かれた供述も独立した証拠として機能できないとして、すべての二次証拠を排除しました。

その結果、公訴事実を裏付ける適法な証拠が存在しなくなり、裁判所はノ元議員に無罪を言い渡しました。

令状なしで住居に立ち入り飲酒検査を実施した事件

A氏は、2024年4月1日夜、血中アルコール濃度0.076%の状態で約300mの区間を運転した疑いで起訴されました。

通報を受けて出動した警察は、A氏がすでに住居に到着して車両を駐車していたことを確認した後、別途の令状なしにA氏の住居へ入り、飲酒検査を実施しました。

その過程で警察は、立入りを拒否する権利や退去を求める権利など、基本的な告知事項を説明しませんでした。

A氏は飲酒運転の事実を自白したものの、その場で「自宅まで来て検問するのが正しいのか」「住居侵入ではないのか」「帰宅してからまた酒を飲んだ」という趣旨で抗議していた事実も確認されました。

A氏 の自白の信用性は、捜査手続の適法性と併せて評価せざるを得ない状況となり、最終的に昌原地方裁判所は、警察による住居への立入りと飲酒検査の過程が任意捜査の範囲を逸脱しており、緊急性や危険防止を理由に正当化できる事情もないと判断しました。

したがって、飲酒検査の結果は違法収集証拠に該当し、A氏の自白を補強するほかの適法な証拠が存在しないため、無罪が言い渡されました。

2. 証拠収集 | 両事件の核心的争点

証拠収集 | 両事件の核心的争点

罪名は異なりますが、いずれの事件も同一の法理構造に従います。

① 令状主義違反は手続上の瑕疵を超える「本質的侵害」

  • 携帯電話は高度なプライバシー領域の代表例
  • 住居は憲法上最も強く保護される空間

したがって、双方の領域における違法な押収・捜索は、必ず証拠能力が制限されます。

② 「毒樹毒果」の原則

「毒のある木には、その果実にも毒がある」という意味の毒樹毒果論は、違法な押収・捜索によって得た情報を基に作成された供述、報告書、追加証拠はいずれも証拠能力を有しないことを説明する理論です。

ノ元議員事件で供述証拠が排除された理由も、この原則に従った判断によるものでした。

③ 「補強証拠のない自白」では有罪とすることはできない

A氏の飲酒運転事件でも、飲酒運転について自白していたにもかかわらず無罪となったのは、補強証拠がすべて違法収集証拠である場合、自白だけで有罪を推認することはできないためです。

法的意義と示唆

韓国刑事訴訟法第199条(捜査と必要な調査) ①捜査については、その目的を達成するために必要な調査を行うことができる。ただし、強制処分は、この法律に特別の規定がある場合に限り、必要最小限度の範囲内でのみ行わなければならない。

刑事訴訟法第215条(押収、捜索、検証) 検察官は、①犯罪捜査に必要な場合、②被疑者が罪を犯したと疑うに足りる事情があり、③当該事件と関係があると認められるものに限り、地方裁判所判事に請求して発付を受けた令状により、押収、捜索または検証を行うことができる。

刑事訴訟法第308条の2(違法収集証拠の排除) 適法な手続によらず収集した証拠は、証拠とすることができない。

証拠収集時に適法な手続を遵守することは、形式的要件を超えて刑事司法の実質的正当性を構成する必須要素です。

手続に違反して確保された証拠を認めた瞬間、捜査機関の権限に対する統制が失われ、市民の基本権が侵害される危険性が高まります。

今回の判決は、基本権の保護を優先する憲法上の原則を実務上改めて確認した事例であり、今後の捜査でも、令状執行の範囲と手続の遵守がより厳格に求められるとみられます。

3. 証拠収集 | 違法収集証拠を主張する際の対応戦略

刑事事件で証拠が違法に収集されたと判断される場合、次のような戦略によって無罪などを主張することが考えられます。

1. 押収・捜索令状の範囲を確認

押収・捜索またはデジタルフォレンジックが行われる際には、令状の範囲、期間、対象が正確に記載されているかを必ず確認する必要があります。

携帯電話やコンピューターのようにプライバシー性の高い機器については、特に令状の範囲が狭く解釈されるため、その範囲を逸脱した資料の分析は証拠能力自体を失うことになります。

2. 供述過程の適法性を確保

捜査機関による質問・供述の過程が違法な手続(強圧、告知漏れ、住居への立入り手続違反など)と結び付いている場合、その供述自体が証拠として使用されないことがあります。

供述前後の状況、告知の有無、任意性の有無を詳しく記録することが重要です。

3. 補強証拠を検討

自白した事実があっても、それを補強する適法な証拠がなければ有罪とすることは難しいため、捜査の初期段階で確保された証拠がどのような手続で取得されたのかを検討することが不可欠です。

4. 証拠収集の専門家および弁護士によるサポート

違法収集証拠に該当するかどうかを一般の方が判断することは難しいため、押収・捜索令状の提示、フォレンジック手続の適法性、住居捜索の法的要件などについては、専門家による分析を受けることが望ましいでしょう。

証拠収集の過程で弁護士のサポートが必要な場合

捜査機関による手続違反が疑われる事件に巻き込まれた場合は、捜査の初期段階から押収・捜索の範囲、フォレンジック手続の適法性、供述形成過程の自発性などを検討する必要があります。

特に、携帯電話やコンピューターなどの電子情報を分析する過程では、手続上の要件に瑕疵が見つかると、事件全体の証拠構造が揺らぐ可能性があります。

法務法人大倫では、刑事事件専門弁護士、証拠調査センター、デジタルフォレンジックセンターが連携し、違法収集証拠に該当するかどうかを中心とした防御戦略を体系的に策定しています。

証拠収集の過程で手続違反が疑われる状況であれば、できる限り早い段階で専門家のサポートを受け、対応戦略を立てることをお勧めします。

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