CONTENTS
- 1. 抵当権/根抵当権 | 概念と相違点

- - 抵当権
- - 根抵当権
- - 根抵当権の債権最高額
- - 抵当権の概念
- - 根抵当権の概念
- - 対象
- - 性質
- - 相違点
- 2. 抵当権・根抵当権 | 抵当権の成立と効力

- - 抵当権の成立要件
- - 根抵当権抹消請求の弁済範囲
- - 根抵当権抹消請求の消滅時効
- - 根抵当権抹消請求 債務不存在
- - 抵当権の効力
- - 処分及び消滅
- 3. 抵当権・根抵当権 | 抵当権侵害への対応方法

- - 物権的請求権
- - 損害賠償請求権
- - 担保物補充請求権
- - 即時弁済請求権
- 4. 抵当権・根抵当権 | 根抵当権の登記申請方法

- - 根抵当権設定登記
- - 根抵当権の変更登記
- - 根抵当権抹消登記
- 5. 抵当権・根抵当権 | 準備の方法

- - 不動産専門弁護士による支援体制
1. 抵当権/根抵当権 | 概念と相違点

抵当権/根抵当権は、不動産の担保制度においてしばしば混同される概念である。
いずれの制度も、債権者が債務不履行の際に競売に付して優先弁済を受けられるようにする担保権である。
もっとも、担保する債権の性質と効力の面で重要な違いがある。
抵当権
抵当権は、特定の金額を不動産を担保に借用する際、その金額の範囲内でのみ担保物に対する権利を設定することができます。
もし債務者が借用した金をすべて支給すれば、自動的に抵当権は消滅することになります。
追加で融資を受けたり金銭を借用したりする場合は、抵当権の金額を新たに設定して登記しなければなりません。
普通『家を担保に出す』、『抵当に取られた』という表現は、抵当権を設定したという意味を表します。
債務者は、抵当権を設定して債権者から容易に金銭を借用することができます。
債権者の立場でも、債務者が金銭を返さなければ、担保物を競売にかけて自分の債権の弁済を受けることができるため、惜しい状況ではありません。
もし不動産売買契約を結ぼうとする場合は、不動産に抵当権の設定がなされているか、必ず確認する過程が必要です。
根抵当権
根抵当権は将来発生し得る不特定の債務を一定の限度まで担保するために設定することができます。
通常、銀行で住宅担保ローンを設定する際に根抵当権の設定が主に使用されます。
一般的に抵当権よりも高い金額を設定でき、利息や違約金など付帯費用を含みます。
根抵当権は継続して維持される性質を有するため、債務者が一部弁済しても抹消されません。
根抵当権は継続的な取引関係から発生する不特定債権を、将来の決算期に一定の限度額まで担保するために設定するものです。
貸出金額が随時変動する銀行など金融機関の貸出で多く使用されます。
貸出金額が変動するたびに新たに設定して登記するのが煩わしいためです。根抵当権は一般抵当権とは異なり、被担保債権が消滅しても抹消登記を別途申請してこそ抹消されます。
つまり、すでに債務を弁済したとしても登記簿上には存在することになります。
根抵当権の債権最高額
根抵当権には債権最高額が 存在します。 債権最高額は 担保される 債権の 最高限度額を いいます。
通常 元金より 120~130% 程度に 設定することに なります。
債務者が 債務不履行の際、元金だけで なく 遅延利子、 損害賠償金、 競売費用 などを 債権最高額の 範囲 内で 担保する ためです。
根抵当権は 債権最高額の 範囲 内で 継続的な 取引で 増減 変動する可能性が あります。
抵当権の概念
抵当権とは、債務者又は第三者が債務の担保として提供した不動産の占有を移転せず、当該不動産から優先弁済を受けることができる権利である(「民法」第356条)。
これは確定した債権を担保するために設定され、債権が消滅すれば抵当権も共に消滅する。
根抵当権の概念
根抵当権とは、継続的な取引関係において発生し得る不特定多数の将来債権を担保するために設定される抵当権である(「民法」第357条)。
特定の債権ではなく、取引関係において発生し得る債権を一定の限度内で担保する点に特徴がある。
対象
抵当権及び根抵当権は、次のような権利に設定することができる(「民法」第371条)。
∙ 地上権
∙ 伝貰権
性質
抵当権は登記をすることで効力が生じる。
∙ 順位確定の原則(「民法」第333条、第370条)
同一の不動産に複数の抵当権が設定された場合、登記設定の先後により優先順位が定まる。
∙ 競売請求権(「民法」第363条第1項)
抵当権者は、債務者が弁済しない場合、抵当物の競売を請求することができる。
相違点
区分 | 抵当権 | 根抵当権 |
担保債権 | 現在の確定額 | 将来において増減・変動する不特定の債権 |
付従性 | 現在の債権が消滅すれば共に消滅する | 決算日に被担保債権が確定するまでは、被担保債権が消滅しても維持される |
弁済の効果 | 弁済すれば債権が消滅する | 弁済しても決算期前であれば債権は消滅しない |
登記金額 | 被担保債権額 | 被担保債権の極度額 (債権額が極度額を超えても、極度額を超える優先弁済権はない) |
2. 抵当権・根抵当権 | 抵当権の成立と効力

抵当権・根抵当権のうち抵当権は、不動産を担保として、債権者が債務者に優先して弁済を受けることができる強力な担保制度である。
これを有効に行使するためには一定の要件を備える必要があり、その効力は担保物の果実・代替財産・付属物にまで及び得る。
抵当権の成立要件
抵当権は物権であるため、単なる契約のみでは成立せず、必ず登記手続を伴わなければならない(「民法」第186条参照)。
以下の要件が満たされることで、抵当権は法的に有効に成立する。
- 抵当権者 : 被担保債権の債権者でなければならない
② 抵当権の客体
登記可能な権利のみが抵当権の客体となり得る
(不動産、地上権、伝貰権、鉱業権、漁業権、自動車等)
③ 被担保債権
一般に消費貸借による金銭債権が大半であり、将来債権も含み得る
根抵当権抹消請求の弁済範囲
根抵当権抹消請求訴訟を進める際、債務者が債権者に当該債務を全部弁済したと主張しながら、債権最高額までのみ弁済をした場合があります。
この際、当該根抵当権を抹消させることができるかが問題となります。
債務者が債権最高額の限度と関係なく、実際にお金を返すまで債権限度額を超過して増え続けた利息まで全額債権者に弁済をしてこそ、根抵当権の抹消が可能です。
根抵当権抹消請求の消滅時効
根抵当権の場合、債権が継続して増減・変動するという特徴があるため、被担保債権が確定してはじめて特定されます。
被担保債権が確定するまでは消滅時効が進行しないのが原則であるため、根抵当権の消滅時効の期間経過を理由に根抵当権抹消請求訴訟を提起するためには、以下のような点を立証する必要があります。
1. 根抵当権が有効に成立した点
2. 根抵当権の被担保債権が確定した点
3. 確定した時点から10年の消滅時効が経過した点
上記のような事実がすべて立証されれば、消滅時効を理由に根抵当権抹消請求訴訟を提起することができます。
根抵当権抹消請求 債務不存在
根抵当権によって担保される債務が存在しないにもかかわらず、虚偽に根抵当権が設定される場合があります。
これは抵当権にも該当する場合です。虚偽に誤って設定された抵当権・根抵当権の場合、その抹消請求訴訟を提起することができます。
この場合、訴訟を提起された債権者は、根抵当権の被担保債権の存在事実を立証する責任があります。これを立証できなければ、抵当権および根抵当権は抹消されます。
抵当権の効力
抵当権は担保物に対する強力な優先権を付与する。
設定された抵当権は物件自体のみならず、これに関連する収益、損害賠償、代替物等にまで効力が及び、次のような法的権利を含む。
- 従物及び付合物、差押え後の果実、公用徴収の補償金等にまで効力が拡大(「民法」第358条〜第370条)
② 被担保債権に対する効力
元本、利息、違約金、損害賠償、実行費用等を担保し得る
ただし、遅延損害金は 1年分のみ優先弁済が可能(「民法」第360条)
③ 優先弁済権
抵当権者は競売を通じて他の債権者に優先して弁済を受けることができる(「民法」第363条第1項)
抵当権によっても弁済を受けられなかった部分は、一般債権者として他の財産に対して請求し得る(「民法」第340条、第370条)
処分及び消滅
抵当権は特定の債権を担保するための物権であるため、その性質上、自由な処分に一定の制限があり、債権と運命を共にする特性がある。
抵当権の処分制限
抵当権は、担保する債権と分離して譲渡し、又は担保として提供することはできない。
このため、抵当権を他人に移転するには必ず被担保債権と共に移転しなければならず、この場合、債権譲渡に関する規定が適用され、物権的合意とともに登記を備えなければならない。
抵当権の消滅
抵当権は、担保した債権が消滅すれば共に消滅する。
ただし、地上権又は伝貰権を目的として抵当権を設定した者は、抵当権者の同意なしには地上権又は伝貰権を消滅させることができない。
3. 抵当権・根抵当権 | 抵当権侵害への対応方法

抵当権・根抵当権のうち抵当権は強力な担保権であるが、外部からの侵害にさらされる場合がある。
この場合、抵当権者は民法上の様々な権利を通じて自らの権利の保護を受けることができる。
物権的請求権
抵当権者は、その権利が現に妨害され、又は侵害されるおそれがある場合、次のような事項を請求することができる(「民法」第370条及び第214条)。
- 侵害の予防
- 損害賠償の担保
損害賠償請求権
抵当権に対する侵害が故意又は過失による違法行為である場合、損害賠償を請求することができる(「民法」第750条)。
▷ 占有妨害等
上記のような侵害を受けた抵当権者は、民法上の不法行為に基づく損害賠償を請求することができる。
担保物補充請求権
抵当権設定者の責めに帰すべき事由により担保物の価値が著しく減少した場合、 抵当権者はその回復を求めることができる(「民法」第362条)。
即時弁済請求権
債務者が担保を故意に損傷し、又は滅失させた場合、 抵当権者は期限の到来前であっても直ちに弁済を請求することができる。
本来、債務者が担保を損傷、減少又は滅失させたときは、債務者は期限の利益を主張することができないためである(「民法」第388条第1号)。
4. 抵当権・根抵当権 | 根抵当権の登記申請方法

抵当権・根抵当権のうち根抵当権は、継続的な取引関係において発生する不特定の債権を担保するための制度である。
根抵当権は、設定時の登記手続だけでなく、その後に債権者や債権極度額等の変更が必要な場合、消滅させる場合には、別途の登記変更手続を経なければならない。
根抵当権設定登記
根抵当権設定登記とは、将来発生する不特定多数の債権を担保するために債権極度額を定め、登記所に登記する手続である。
: 反復的な金銭取引における債権者の優先弁済の確保
- 債権極度額の設定が必須
- 債権の確定時期
: 決算期の到来又は債務者への通知時
申請主体
根抵当権設定登記には、次のように両当事者が関与する。
: 根抵当権者(債権者)
- 登記義務者
: 根抵当権設定者(不動産の所有者等)
設定登記の申請手続
根抵当権の設定は、窓口又は電子方式で申請することができ、手続は以下のとおりである。
② 登記収入印紙の貼付
(大法院登記収入印紙は、登記所又は登記所周辺の銀行で購入し、申請書に貼付すればよい)
③ 申請書の提出
(身分証を持参し、管轄登記所の庶務係に提出)
④ 登記済情報通知書又は登記完了通知書の受領
⑤ 登記事項証明書の確認
(登記事項証明書の交付を受け、申請事項が適切に登記されたかを確認)
提出書類
∙ 登録免許税納付告知書(地方教育税を含む)
∙ 登録免許税領収済確認書
∙ 根抵当権設定契約書
∙ 委任状(該当者に限る)
∙ 登記済情報又は登記済情報通知書
根抵当権の変更登記
根抵当権変更登記とは、既に登記された根抵当権の内容と実際の権利関係との間に不一致が生じた場合、その変動事項を反映するために登記所に申請する手続である。
主な原因
根抵当権変更登記は、以下のような事由により申請される。
: 債権極度額を増額又は減額する契約を締結した場合
∙ 目的物の変更
: 共有持分 → 単独所有への変更等
∙ 債務者の変更
: 免責的又は重畳的債務引受の場合
(確定債権の発生後も可能)
申請主体
変更事由により、登記権利者と登記義務者が異なる。
登記権利者 : 根抵当権者
登記義務者 : 設定者
∙ 債権極度額の減額 / 目的持分の縮小
登記権利者 : 設定者
登記義務者 : 根抵当権者
∙ 債務者の変更
登記権利者 : 根抵当権者
登記義務者 : 設定者
申請方法
窓口又は電子申請のいずれも可能であり、次のような手続で申請すればよい。
② 登記収入印紙の貼付
(大法院登記収入印紙は、登記所又は登記所周辺の銀行で購入し、申請書に貼付すればよい)
③ 申請書の提出
(身分証を持参し、管轄登記所の庶務係に提出)
④ 登記済情報通知書又は登記完了通知書の受領
⑤ 登記事項証明書の確認
(登記事項証明書の交付を受け、申請事項が適切に登記されたかを確認)
提出書類
∙ 登録免許税納付告知書(地方教育税を含む)
∙ 登録免許税領収済確認書
∙ 国民住宅債権の買入れ
∙ 大法院登記収入印紙の購入
∙ 根抵当権変更契約書
∙ 委任状(該当者に限る)
∙ 登記済情報又は登記済情報通知書
根抵当権抹消登記
根抵当権抹消登記とは、根抵当権が債務の弁済や権利の消滅等の事由により実体関係上もはや存在しなくなった場合に、登記簿上でこれを抹消するために申請する登記手続をいう。
抹消登記の事由
根抵当権の抹消は次のような事由により生じ、消滅事由が発生した場合には、必ず抹消登記を通じて登記簿から権利を除去しなければならない。
∙ 目的権利(地上権・伝貰権等)の消滅(民法第288条)
∙ 競売による目的不動産の売却(民事執行法第91条第2項)
∙ 権利の混同の発生(民法第191条第1項)
∙ 当事者間の解除合意又は約定上の消滅事由の到来(民法第543条、不動産登記法第54条)
∙ 一部の共同抵当の放棄
申請主体
登記上の権利関係の消滅を反映する抹消登記は、当事者の共同申請が原則であり、申請主体は次のとおりである。
登記権利者 | 根抵当権設定者 (所有者) |
登記義務者 | 根抵当権者 (債権者) |
提出書類
抹消登記の申請時には、次の書類が必要である。
∙ 登録免許税納付告知書
∙ 登録免許税領収済確認書
∙ 大法院登記収入印紙
∙ 委任状 (該当者に限る)
∙ 解除証書又は放棄証書
∙ 登記済情報又は登記済情報通知書
申請手続
根抵当権抹消登記は、次のような手続で申請すればよい。
② 登記収入印紙の貼付
(大法院登記収入印紙は、登記所又は登記所周辺の銀行で購入し、申請書に貼付すればよい)
③ 申請書の提出
(身分証を持参し、管轄登記所の庶務係に提出)
④ 登記済情報通知書又は登記完了通知書の受領
⑤ 登記事項証明書の確認
(登記事項証明書の交付を受け、申請事項が適切に登記されたかを確認)
5. 抵当権・根抵当権 | 準備の方法

抵当権・根抵当権を設定するには、不動産登記簿に登記をしなければならず、そのためには債権・債務関係を明確にし、必要な書類を準備しなければならない。
区分 | 準備事項及び説明 |
債権・債務の合意 | 貸付金額、利率、弁済期限等を明確に定め、文書化する (借用証又は貸付契約書) |
担保物件の確認 | 登記簿謄本の確認 → 当該不動産に他の権利が設定されているか(先順位の抵当権等)を検討 |
設定契約書の作成 | 抵当権設定契約書又は根抵当権設定契約書を作成 (債権者・債務者の共同署名が必要) |
印鑑証明書等の準備 | 債務者の印鑑証明書、住民登録謄本、登記権利証等、登記に必要な書類を備える |
登記申請書の提出 | 登記所に抵当権設定登記を申請 → 通常、債権者又は司法書士の名義で行われる |
不動産専門弁護士による支援体制
当法人には、大韓弁護士協会に登録された不動産専門弁護士をはじめ、平均経歴 10年以上の専門弁護士が多数在籍している。
抵当権や根抵当権については、設定前から解除・抹消に至るまでの全過程において、法律的検討及び手続上の支援を提供することができる。
権利関係や登記手続に誤りが生じないよう、不動産専門弁護士の支援を受けて安定的な権利の確保を図ることが考えられる。











