CONTENTS
- 1. 訴請審査 | 概念

- - 訴請審査の提起期間
- - 訴請審査の進行対象
- 2. 訴請審査 | 対象は?

- - 懲戒処分
- - 本人の意思に反する不利益な処分
- - 不作為(行政庁の無応答)
- - 訴請審査を提起できない場合
- 3. 訴請審査 | 提起する方法

- - 訴請審査を請求する際に必要な書類は?
- - 訴請審査請求書の提出方法
- 4. 訴請審査 | 進行手続

- - 一人で行う訴請審査への対応方法
- - 訴請審査の結果にも不服がある場合
- 5. 訴請審査 | 実務上の主な弁護のポイント

- - 訴請審査によくある質問
- - 訴請審査、一人での対応が難しい場合
1. 訴請審査 | 概念

訴請審査制度は、公務員が懲戒や本人の意思に反する不利益な処分、又は当然行うべき行政措置を行わなかった場合(不作為)について異議を申し立てた際に、これを審査して判断する行政審判手続である。
この制度は、違法又は不当な人事上の不利益から公務員を保護する権利救済手段である。
直接的には公務員の身分を保障し、安定した公職生活を支える機能を果たし、間接的には行政機関が自らの判断を改めて点検できるようにする統制装置の役割も担う。
訴請審査制は準司法的な合議制の議決機関であり、委員長1人を含む5人以上7人以内の常任委員と、常任委員数の2分の1以上の非常任委員で構成されている。
現在、人事革新処訴請審査委員会は委員長1人を含む常任委員5人と非常任委員7人で構成されており、委員会の事務を処理するために行政課を置いている。
訴請審査の提起期間
• 審査を訴請できる期間は、 不利な処分があったことを知った日から30日以内です。
非常に短い期間であるため、不当な処分だと思われる場合は、迅速に専門弁護士の助言を得て審査を訴請することが望ましいです。
また、当該処分について行政訴訟で争おうとする場合、当該訴請審査の手続きを必ず経なければならないため、法的手続きを準備するのであれば、この期間を逃さずに熟知しておかなければなりません。
訴請審査の進行対象
訴請審査の対象となる決定は、主に除隊、 除籍、 休職といった各種の人事処分です。
懲戒処分については、別途の抗告手続きを経る必要があります。
したがって、 懲戒処分について不服を申し立てようとする場合は抗告手続きを進めなければならず、 訴請審査の対象ではないことに留意する必要があります。
• 補職解任処分
補職解任処分は、その人に与えられた職責と業務が停止される人事処分の一種です。
完全な解雇ではなく、 職務を与えない処分です。
大韓民国国軍の特性上、補職解任処分を受け、 補職がない状態で3か月以上継続すると、 現役不適合除隊になる可能性があります。
補職解任を同じ階級で2回以上受けた場合も現役不適合除隊の事由となります。
また、 補職解任処分は減点事由として作用する可能性があります。
• 除隊処分
軍人の身分が完全に剥奪される人事処分です。
軍人事法上、現役服務に不適合と判断されると現役から除隊処分が下される場合があります。
能力不足、 性格上の欠陥、 職務遂行の放棄者、 道徳的欠陥の確認などが事由となり得ます。
不名誉除隊であるため、不当だと判断される場合は必ず対応策を講じることが必要です。
• 書面警告
特段の処分が下されるわけではありませんが、成果賞与金の10%が減免されるなどの不利益が適用される書面警告状を授与する処分です。
これに対する不服として審査訴請も可能です。
• 非選抜
長期服務の非選抜、 服務延長の非選抜など、人事決定で不利益を受けた場合です。
この場合も審査訴請を通じて異議を申し立てることができます。
2. 訴請審査 | 対象は?

訴請審査は、公務員又は軍人が不当な人事処分を受けた際に、自らの権利を守るために異議を申し立てることができる制度である。
訴請審査を請求できる対象は、大きく次の三つに分けられる。
懲戒処分
公務員に下される公式的な懲戒として、次のような処分が該当する。
-罷免: 公務員の身分の剥奪
-解任: 公務員職から退かせる処分
-降等: 職級が下がること
-停職: 一定期間の勤務停止
-減俸: 給与の一部削減
-けん責: 警告としての懲戒 (懲戒付加金の賦課も含む)
本人の意思に反する不利益な処分
懲戒ではないが、本人が望まなかった人事上の不利益を受けた場合も含まれる。
例えば、以下のような場合である。
-降任:職級や職責が下がる場合
-休職:職務から一定期間排除されること
-職位解除:職務から退くこと
-免職:職から退かされること
-転補:望まない部署への異動
-警告又は不問警告:人事記録に残らない口頭警告など
不作為(行政庁の無応答)
公務員が何らかの行政処理を申請したにもかかわらず、行政機関が長期間何の措置も取らない場合も訴請審査の対象となる。
例えば、復職請求をしたが何の回答も得られなかった場合がこれに該当する。
訴請審査を提起できない場合
訴請審査は、あらゆる不満や処分について可能なわけではない。以下のような場合には訴請の対象から除外される。
▶身分と直接関係のない処分
例:弁償命令、手当支給の漏れなど単純な金銭関係
▶法令改正の要求のような抽象的な主張
例:「この制度をなくしてほしい」といった一般的な要求
▶行政庁の内部検討や決定が確定していない段階の行為
▶法的拘束力のない勧告や案内、意見の提示など
例:委員会の単純な勧告や解釈の案内
3. 訴請審査 | 提起する方法

訴請審査は、人事上の不利益処分を受けた後、一定の期限内に提起しなければならない。
この期限を過ぎると受付自体が拒否されるため、注意を要する。
▶懲戒処分など事由説明書を受け取る場合
→ 処分事由説明書を受け取った日から30日以内
▶事由説明書を受け取らないその他の不利益な処分(例:転補、警告など)
→ 実際に処分が下された事実を知った日から30日以内
*参考:郵便で書類を送る場合、「発送日基準」ではなく、書類が到着した日を基準に30日以内でなければ認められない。
訴請審査を請求する際に必要な書類は?
訴請審査の請求時に必要な書類について見ていく。
1. 懲戒処分及び懲戒付加金関連
-訴請審査請求書(本人の署名を含む)
-懲戒処分人事通知書
-懲戒処分事由説明書
-懲戒議決書の写し
-主張内容を裏付ける資料
(例:大法院判決文、褒賞記録、嘆願書など)
-懲戒付加金が賦課された場合には納入告知書
2. 職位解除・降任・休職・免職など
-訴請審査請求書(本人の署名を含む)
-人事発令通知書(公文)
-処分事由説明書
-その他の立証資料
3. 事由説明書のない転補、警告などその他の不利益な処分や不作為
-訴請審査請求書(本人の署名を含む)
-当該処分又は不作為を証明できる資料(公文など)
-その他の立証資料
訴請審査請求書の提出方法
訴請審査請求書は、様々な方式で提出することができる。方法は次のとおりである。
▶オンライン提出
-政府民願ポータル又は国防部訴請審査委員会サイトの「オンライン請求」メニューを利用
▶オフライン提出
-国防部訴請審査委員会に次の方法のいずれかで提出可能
-電子メール:sochung@korea.kr
(ファイル容量が10MBを超える場合は分割圧縮のうえ、複数回に分けて発送)
-郵便又は訪問による受付
4. 訴請審査 | 進行手続
訴請審査の進行手続について見ていく。
一人で行う訴請審査への対応方法
一人で行う訴請審査への対応方法について見ていく。
▶まず確認すべき事項
-現在の処分が文書で明確に下されているか
処分書、懲戒議決書など行政文書の写しを確保
▶事実関係の整理
-本人の行為がどのような経緯で生じたのか、その当時の状況を日誌形式で整理
-第三者の証言又は客観的資料(勤務記録、録音など)を確保
▶訴請書の作成
-主張事項は法律条項の引用より事実を中心とした記述が重要
-感情に訴えるより「手続的違法」や「過剰処分」を中心に取り組む
▶証拠の提出
-公的記録、勤務成績表、評価資料など客観的資料を中心に
-同僚や上官の嘆願書又は陳述書の添付が可能
▶対応戦略
-一方的に不当だと主張するより、処分事由の客観性の欠如や手続的正当性の欠如を強調
-過去の類似事例の判例検索を通じて立証資料の論理構造を把握
訴請審査の結果にも不服がある場合
訴請審査委員会の決定にも不服がある場合は、行政訴訟を提起することができる。
懲戒取消訴訟は、処分などがあったことを知った日から90日以内、又は懲戒処分が下された日を基準として1年以内に提起しなければならない。
懲戒処分に対する不服手続は、必ず訴請審査委員会の審査と決定を経たうえで行政訴訟を提起できる。
5. 訴請審査 | 実務上の主な弁護のポイント
訴請審査の実務上の主な弁護のポイントについて見ていく。
▶懲戒処分の比例原則違反の主張
-軽微な事由に対する過度な処分は違法の余地が大きい
-類似事例と比べた処分水準の比較
▶評定・補職資料の主観性の問題
-具体的な数値や文言ではなく定性的評価に依存した人事資料は争点化し得る
▶懲戒と無関係な事実の混在の主張
-性格的特性、病歴など懲戒と無関係な事情が含まれる場合、処分事由以外の判断の介入とみる余地がある
▶職権審理の要請
-不利な資料がある場合、反対資料を十分に補完したうえで職権審理を要請できる
訴請審査によくある質問
Q. 処分事由説明書を受け取った日から30日が経過した。この場合でも訴請審査を請求できるか?
A. 残念ながら難しい。
国家公務員法第76条によれば、懲戒処分や降任・休職・職位解除・免職の処分に対して異議を申し立てるには、処分事由説明書を受け取った日から30日以内に訴請を請求しなければならず、それ以外の不利益な処分(例:転補、警告など)については処分があった事実を知った日から30日以内に請求しなければならない。
この期間は単なる推奨期限ではなく、法的に定められた「変更できない期限(不変期間)」である。
まとめると、30日が経過した場合、訴請審査は原則として不可能であり、例外なく期限を必ず守らなければならない。
Q. 懲戒処分が訴請審査で取り消されたり減軽されたりすると、その効力はいつから適用されるか?
A. 一般的には、懲戒処分が最初に下された時点にさかのぼって効力が生じる。
すなわち、訴請審査で懲戒が取り消されたり減軽されたりすると、その効果は過去の原処分があった日にさかのぼって適用される。
例えば停職3か月の処分が取り消されると、当該懲戒は初めからなかったものとみなされ、停職期間中の報酬もさかのぼって支給を受けることができる。
ただし、処分庁が何らかの新たな措置を取らなければならない場合(例:復職命令)のような義務履行請求に該当するのであれば、効力は処分庁が実際にその措置を下した日から発生する。
訴請審査、一人での対応が難しい場合
訴請審査に一人で対応するのが難しい場合は、弁護士の支援を受けて対応する必要がある。
国家公務員法第76条では、公務員が訴請を提起する場合に弁護士を代理人として選任できると規定しており、現行法上、弁護士以外の者を代理人として指定できないためである。
特に以下のような場合には、弁護士の支援が必要となる。
▶証拠が不十分であったり事実関係が複雑であったりする場合
▶事実関係は認めるが処分の水準が過度な場合
▶棄却後に行政訴訟まで備えなければならない場合
法務法人大輪は、軍刑法の専門知識を備えた弁護士と行政専門弁護士がTF対応チームを構成し、事案の診断から訴請審査請求書及び立証資料の作成代行、審問の準備及び代理、棄却時の行政訴訟への切り替えまで、ワンストップの対応に当たっている。








