CONTENTS
- 1. 公務員職位解除 | 定義

- - 公務員職位解除 | 対象
- - 公務員職位解除 | 不利益
- - 公務員職位解除 | 訴請審査および行政訴訟
- 2. 公務員職位解除 | 対象および要件

- - 公務員職位解除の主要業務分野
- - 職位解除と懲戒の違い
- - 職位解除時の不利益
- 3. 公務員職位解除 | 事例および判例

- - 職位解除の主要判例
- 4. 公務員職位解除 | 不服手続き

- - 訴請審査の請求
- - 行政訴訟
- 5. 公務員職位解除|対応時の留意事項

- - 一人で対応する方法
- 6. 公務員職位解除 | 論点

1. 公務員職位解除 | 定義

公務員職位解除は、公務員が特定の事由により職務を一時的に遂行できない状態に陥った際に、当該公務員の職務を臨時的に剥奪する措置です。
これは公務員の身分を維持しつつ職務のみを一時的に制限することで、公務員の信頼性または業務遂行能力に重大な問題が発生した場合に処せられる可能性があります。
公務員職位解除 | 対象
公務員職位解除は, 以下のような対象者に適用され得ます。
∙ 職務遂行能力が不足したり勤務成績が極めて不良な者
∙ 罷免・解任または停職に該当する懲戒議決が要求中の者
∙ 刑事事件で起訴された者 (略式起訴は除く)
公務員職位解除 | 不利益
公務員職位解除を受けた場合、様々な不利益を受けることになります。
まず、職位解除の期間中、公務員は職務を遂行しないため、給与が減額されたり支給されなかったりすることがあります。
また、その後の昇進が制限され、これによりキャリア上、大きな打撃を受けることになります。
加えて、公職者の信頼を大きく損なうおそれがあり、今後、公務員としての再任用や社会的名誉の回復に困難を抱え得ます。
様々な不利益が伴うだけに、職位解除に不当な点があったのであれば、法的手続きを通じた不服を検討してみるべきです。
公務員職位解除 | 訴請審査および行政訴訟
公務員職位解除に対して不服する場合、次のような法的手続を進めることになります。
① 訴請審査
: 職位解除処分について訴請審査を請求し、当該処分の適法性を再度検討してもらうことができます。
② 行政訴訟
: 訴請審査の結果にも不服する場合、行政訴訟を提起して裁判所に処分の取消を求めることができます。
上記のような法的手続を通じて、職位解除処分に対する不当性を立証し、処分を無効化する必要があります。
2. 公務員職位解除 | 対象および要件

公務員職位解除の対象および要件について見てみましょう。
公務員が次の各号のいずれかに該当する場合、所属機関長は職位を付与せず職位解除することができます。
1. 業務を適切に遂行する能力が不足したり、勤務成績が非常に悪い場合
2. 罷免、解任、降等、停職に該当する重懲戒が要求された状態の場合
3. 刑事事件で起訴された場合
※ ただし、略式命令請求(罰金刑のみが請求された場合)は除外されます。
4. 金品授受、性犯罪など重大な非違行為で監査院や捜査機関で調査または捜査中の場合で、その非違の程度が深刻で正常な業務遂行が困難だと判断される場合
公務員職位解除の主要業務分野
公務員職位解除に関する主要業務分野は以下のとおりです。
職務遂行能力不足の事実関係の把握および確認
勤務成績不良の事由の確認および検討
公務員職位解除の不当性の主張および関連資料の提出
懲戒議決の要求中における関連懲戒手続きの諮問の遂行
刑事事件の起訴中における関連刑事手続きの対応の選任
関連刑事事件の起訴3ヶ月以後の報酬支給問題の諮問の遂行
職位解除の期間中の俸給支給の有無の検討および報酬軽減の有無の諮問の遂行
公務員職位解除の訴請審査の請求期間の徒過の有無の確認および検討
訴請審査の裁決以後の行政訴訟の進行の有無の諮問の遂行
行政訴訟の勝訴可能性の諮問の遂行
人事規定の改正案の確認および検討
関連法令の適用の有無および関連判例の法理の検討
公務員職位解除に関する追加資料および意見書の提出
公務員職位解除の期間の懲戒処分の手続きの確認および諮問の遂行
行政訴訟に関する執行停止の申請の有無の諮問の遂行
職位解除と懲戒の違い
公務員に下される職位解除と懲戒は、いずれも公務員に一定の不利益を与える人事措置ですが、両者は法的性格、発生事由、手続、身分関係、報酬支給の有無など様々な側面で明確な違いがあります。
職位解除は、公務員が一定の事由に該当する場合に職務を遂行することが適切でないと判断され、任用権者が職権で職務から排除する非懲戒的行政処分です。
これは懲戒と異なり、制裁の性格ではなく、臨時的かつ予防的な目的を持った人事措置です。
一方、懲戒は公務員が法令、職務上の義務または誠実義務などに違反した場合、その責任を問うために懲戒委員会の審議・議決を経て行われる制裁処分であり、それ自体で法律上の制裁的効果を伴います。
職務排除は優先的に行う必要がある場合に限られ、行為の違法性や責任が確定されていない状況でも発動されうるものです。
一方、懲戒は公務員が違法・非違行為を犯したと判断される場合にのみ可能であり、これに対しては具体的な事実確認、懲戒嫌疑者に対する陳述機会の付与など、手続的権利の保障が先行する必要があります。
職位解除時の不利益
職位解除は懲戒とは区分されますが、それに準ずる実質的な不利益が伴います。
▶報酬削減
-一般的な職位解除(職務遂行能力不足、勤務成績不良など)
俸給の80%支給
-懲戒議決要求中であるか、刑事事件で起訴されて職位解除された場合
職位解除日から3ヶ月以内: 俸給の80%支給
職位解除日から3ヶ月超過時: 俸給の50%支給
-非違行為による職位解除(金品非違、性犯罪など)
俸給の50%支給、3ヶ月超過時は俸給の30%支給
▶勤務経歴の断絶および昇進制限
職位解除期間は勤務評価および人事上の不利益要件として反映される可能性があり、昇進審査対象から除外されたり経歴漏れが発生します。
▶社会的烙印と名誉毀損
職位解除の事実が組織内・外部に知られる場合、当該公務員は名誉と信頼に打撃を受ける可能性があり、特に刑事事件への関与時には社会的イメージの損傷が大きい場合があります。
3. 公務員職位解除 | 事例および判例

公務員職位解除の事例および判例について見てみましょう。
1. S市、勤務評価「最下位」公務員の職位解除
2024年S市で、勤務評価最下位等級を受けた公務員を職位解除した最初の事例が出ました。
ソウル市は、勤務評価最下位等級である「ガ」を受けた公務員のうち、成果が特に不十分な場合は職位解除後3ヶ月間深化教育を実施し、改善が困難と判断されれば職権
免職まで可能となるよう制度を運営しています。
これは業務回避行為を遮断し、組織生産性を高めるための措置です。
2. C市、人事発令の不満で什器を破損した公務員を職位解除
C市は、人事発令に不満を抱いて市長付属室に乱入し、什器などを破損した6級公務員のA氏を職位解除したと明らかにしました。
市はA氏を待機発令とした後、懲戒の有無を検討する予定と伝えました。
3. G市、祭り安全要員を暴行した公務員を職位解除
G市は、最近、地域の祭りの現場で酒に酔って行事場の安全要員と暴行のトラブルで警察調査を受けている職員のB氏に対して、職位を解除したと明らかにしました。
G市は「市民の安全に責任を負う公共業務従事者として品位を深刻に損ない、多衆が密集した場所で市民の安全を脅かす行為を行った点で、厳重な措置が必要だと判断した」と伝えました。
職位解除の主要判例
職位解除関連の判例を通じて定義を見てみましょう。
▶職位解除の性質
職位解除は、一般的に公務員が職務能力が不足したり勤務成績が非常に悪い場合、懲戒手続きが進行中の場合、または刑事事件で起訴された場合などにおいて、当該公務員が引き続き職務を遂行する場合、業務に支障が生じる可能性があるときに、これを予防するための臨時的な措置です。
すなわち、当面、その公務員に職位を与えずに職務から排除する「暫定的な人事措置」です。
これは、過去の誤った行為に対する責任を問うために組織秩序の維持を目的として下される「懲戒」とは性格が異なります。
▶職位解除と懲戒処分の併科可能性
職位解除は、一定の事由により公務員が職務を引き続き担当しにくいときに、職位を一時的に剥奪する措置で、公務員に不利益を与える処分ではあるが、懲戒とは性格の異なる措置です。
したがって、同じ事由で先に職位解除を行い、その後に再び減俸のような懲戒処分を追加で行ったとしても、これは同じ事案について二度処罰すること(一事不再理原則)には該当しません。
すなわち、職位解除と懲戒処分は併行することができ、法的にも問題となりません。
▶職位解除処分の効力
「懲戒議決が要求中の公務員」に対しては職位を付与しないことができるとされているが、これは懲戒議決が進行される間にのみ職位解除が可能だという意味として解釈されます。
したがって、職位解除後に懲戒議決が実際に行われたり、懲戒手続きが取り消された場合には、職位解除処分の効力は自動的に消滅し、それ以上維持することができません。
▶罷免処分と職位解除処分の効力
公務員に先に職位解除処分を行った後に、同じ事由で罷免処分まで行った場合には、後で下された罷免処分が確定すれば、それより前にあった職位解除処分はそれ以上効力がなくなります。
すなわち、同じ事由で罷免されれば、既存の職位解除は自動的に効力を失います。
4. 公務員職位解除 | 不服手続き
公務員職位解除の不服手続きについて見ていきます。
訴請審査の請求
職位解除処分に対して訴請審査を請求し、当該処分の適法性を改めて検討してもらうことができます。
-提起期間: 処分があったことを知った日から30日以内
-手続き: 訴請審査委員会に請求 → 審理および決定 (棄却/取消/変更)
行政訴訟
訴請審査の結果にも不服がある場合、行政訴訟を提起して裁判所で処分の取消しを求めることができます。
-提起期限: 処分があったことを知った日から90日以内
5. 公務員職位解除|対応時の留意事項
公務員職位解除の対応時の留意事項について見ていきましょう。
1.理由提示の要求および情報公開請求
職位解除処分を受けた場合、処分事由書の交付を要請し、関連文書および監察記録などに対して情報公開請求を行うことができます。
これは、今後の訴願および訴訟の証拠として活用されます。
2.起訴事由と職務関連性の分析
単純な刑事起訴ではなく、当該起訴が職務遂行にどのような影響を与えるかに対する具体的説明がなければ、これを争うことができる根拠となります。
職位解除の適法性を争うためには、職務関連性、公務執行上の障害要因の有無などの整理が必要です。
3.無罪判決後の原状回復要請
職位解除後、刑事裁判で無罪が確定すると、遡及して報酬の全額還付、経歴の回復、不利益措置の訂正要求が可能です。
これも法的対応が必要な事案です。
一人で対応する方法
職位解除処分に対して一人で対応しようとする場合は、以下のような手続きに従うのが望ましいです。
1. 処分文書の確保および検討
-人事担当部署に職位解除処分書および関連事由書の写しを要求
-職位解除事由と法的要件との一致可否を点検
-監察記録、勤務評定資料、懲戒要求文書などを確保
2. 訴請審査の準備
次の各号の事項を記載した訴請審査請求書に、その写し1通と処分事由説明書または人事発令通知書の写しを添付し、管轄訴請審査委員会に提出する必要があります。
-住所・氏名・住民登録番号および電話番号
-所属機関名または前所属機関名と職位または前職位
-被訴請人(大統領の処分または不作為については、提請権者)
-訴請の趣旨
-訴請の理由および立証方法
3. 行政訴訟の準備
-管轄行政裁判所を確認後、行政処分取消訴訟を提起
-訴状で主張する論理は以下のように整理
職位解除要件に合致しない
手続的瑕疵が存在(聴聞未実施、理由未記載など)
起訴事由と職務関連性の不足
過度な基本権侵害(生計、名誉)
6. 公務員職位解除 | 論点
公務員職位解除が行われると、職務から排除され、給与が減額されるなど重大な不利益を被ることになります。
当該処分が不当だと感じる場合は、単なる感情的な対応ではなく、法令と判例に基づいた戦略的な対応が必要です。
本法人は、関連する行政訴訟を多数経験した行政専門弁護士が証拠収集センターと協業し、資料の収集、主張の整理、手続的対応などを体系的に準備して、依頼人の公職経歴の回復と名誉の回復のために、きめ細かい戦略を立てています。












