CONTENTS
- 1. 勾留状実質審査を控えることになった依頼者

- - 軍事専門弁護士にサポートを求めた依頼者
- - 依頼者に適用された嫌疑
- 2. 勾留状実質審査とは?

- - 審査手続き
- - 平均勾留状棄却率
- 3. 勾留状実質審査で展開した防御戦略

- - 軍事専門弁護士の戦略 ① | 供述内容の背景および文脈の補完
- - 軍事専門弁護士の戦略 ② | 謀害目的および故意の不在の主張
- - 軍事専門弁護士の戦略 ③ | 特別検察官の捜査権限に対する法的疑問の提起
- - 軍事専門弁護士の戦略 ④ | 勾留の必要性の不在の主張
- - 軍事専門弁護士の戦略 ⑤ | 出席過程における安全の確保
- 4. 勾留状実質審査の結果、勾留状の棄却

- - 勾留状の棄却のためには
1. 勾留状実質審査を控えることになった依頼者

勾留状実質審査を控えた依頼者は、軍の高位職として在職し、元大統領の在任時に主要な国防事案を遂行した人物でした。
依頼者は軍内部の特定の事件に関連して国会の聴聞会に証人として出席し、政務的な外圧疑惑については直接聞いた事実がないと明らかにし、被疑者の身分であることを理由に一部の証言を拒否したことがありました。
しかし特別検察官チームは、当該供述が事実と異なり、証言拒否もまた正当な理由なく行われたと判断し、謀害偽証および国会証言鑑定法違反(偽証)の嫌疑で勾留状を請求しました。
軍事専門弁護士にサポートを求めた依頼者
本件は殉職した軍人に関連する政治的・社会的な波紋の大きい事案であり、聴聞会での供述は外部の介入の有無を推し量ることのできる核心的な根拠として注目される状況であったため、より一層厳重に扱われました。
そこで依頼者は、供述の真正性と正当性を明らかにし、防御権を十分に行使するため、軍事専門弁護士とともに勾留状実質審査に徹底して備えました。
尋問の過程では、当時の発言を聞いた記憶はあるものの、明確な出所は確認できないという趣旨の説明を加え、供述の文脈を補完しようとしました。
依頼者に適用された嫌疑
依頼者に適用された嫌疑は、国会証言鑑定法違反と韓国刑法上の謀害偽証罪です。
依頼者は、国会の聴聞会に証人として出席し、宣誓後に虚偽の供述をしたという理由で、「国会での証言・鑑定等に関する法律」第14条第1項違反である偽証の嫌疑を受けました。
同時に、その供述が特定の人物を害する目的で行われたものと判断され、韓国の「刑法」第152条第2項の謀害偽証の嫌疑も併せて適用されました。
いずれの嫌疑も重大な司法秩序侵害犯罪とみなされ、特に謀害偽証は一般の偽証より刑量が重くなっています。
処罰の水準
法の条項 | 処罰の水準 |
謀害偽証罪 (刑法第152条第2項) | 10年以下の懲役 |
偽証等の罪 (国会証言鑑定法第14条) | 1年以上10年以下の懲役 |
2. 勾留状実質審査とは?
勾留状実質審査とは、検察官の請求により法院が勾留状を発付するのに先立ち、被疑者を直接尋問して勾留の必要性を判断する手続きです。
これは被疑者の身体の自由を保障し、捜査機関による恣意的な勾留を防止するための憲法上の制度です。
制度の意義
目的 | 説明 |
防御権の保障 | 被疑者に供述の機会と弁護人のサポートを保障 |
恣意的な勾留の防止 | 捜査機関の無理な勾留請求を牽制 |
実体的判断 | 裁判官が直接、被疑者・関係者を尋問した後に決定 |
審査手続き
未逮捕の被疑者の場合、裁判官は必要に応じて勾留状を先に発付して拘引した後、尋問を行います。
引致後、直ちに尋問期日と場所を通知して尋問を行います。
この際、尋問手続きは次のように進められます。
手続き | 説明 |
供述拒否権の告知 | 被疑者は供述を拒否できることを案内される |
人定尋問 | 氏名・住所・職業など被疑者情報の確認 |
犯罪事実の告知 | 勾留状請求書の内容の告知 |
被疑者尋問 | 裁判官が直接、必要な事項を尋問、弁護人のサポートが可能 |
関係人の供述 | 検察官・弁護人・法定代理人・被害者などの意見陳述が可能 |
勾留の可否の決定 | 尋問終了後、勾留状の発付可否を判断 |
平均勾留状棄却率
勾留状実質審査は被疑者の身体の自由を保障するための重要な手続きですが、審査を申請したからといって必ず令状が棄却されるわけではありません。
実務上、勾留状が請求された事件の相当数が、法院の審査を経てそのまま発付されています。
法院行政処の統計によれば、最近3年間の全国の地方法院の平均勾留状棄却率は次のとおりです。
∙ 2022年 : 18.6%
∙ 2023年 : 20.5%
棄却率は小幅に上昇してはいるものの、全体の請求件数のうち約80%は依然として勾留状の発付につながっています。
つまり、勾留状実質審査は被疑者の権利を保障するための手続きではあるものの、法院は勾留の必要性が認められる場合に限っては、依然として厳格な基準で令状を発付しています。
3. 勾留状実質審査で展開した防御戦略

勾留状実質審査に臨むことになった依頼者は、軍事専門弁護士の支援を受け、聴聞会での供述に関連する偽証および謀害偽証の嫌疑について、次のような防御戦略をもとに尋問に徹底して備えました。
本件は、軍内の特定事案に対する外圧疑惑に関連する高位人士の証言を問題としている点で、防御権の保障と供述の文脈を正確に明らかにすることが重要でした。
軍事専門弁護士の戦略 ① | 供述内容の背景および文脈の補完
依頼者は、勾留状請求の核心的な背景となった特定の発言に関して、当初は「直接聞いたことはない」という立場を示していましたが、尋問の過程では、そのように述べたのが軍内部の非公式な噂を慎重に扱うための判断であったことを説明しました。
つまり、公式の指示や命令と誤認されることを懸念し、事実かどうかが不確実な内容は法廷で断定的に述べることができなかったということです。
軍事専門弁護士の戦略 ② | 謀害目的および故意の不在の主張
当該供述が特定の人物を害する意図から生じたものではないことを強調しました。
依頼者は限られた記憶と認識の範囲内で供述したものであり、一部の証言を拒否した部分も刑事訴訟法上の権利行使であったことを明確にしました。
これは外部の指示や介入を隠そうとする行動ではなく、明確に把握していない事案については慎重を期した結果であったことを重ねて強調しました。
軍事専門弁護士の戦略 ③ | 特別検察官の捜査権限に対する法的疑問の提起
本件に適用された偽証および謀害偽証の嫌疑は、別個の裁判(軍事法院の抗命事件)から派生したものです。
したがって、この嫌疑が現行の特別検察官法が定めた捜査対象に含まれるかをめぐって、法理的な争いの余地があります。
そこで軍事専門弁護士は、特別検察官が本来の目的(軍内の外圧疑惑の捜査)と直接関連しない供述を問題とし、捜査範囲を超えている点を指摘し、法的な管轄権濫用の可能性を提起しました。
軍事専門弁護士の戦略 ④ | 勾留の必要性の不在の主張
依頼者の身分を考慮すれば逃走のおそれがなく、争点となる聴聞会での供述に関連する資料および関係者の証言もすでに確保されているため、証拠隠滅の可能性がないことを綿密に説明しました。
また軍事専門弁護士は、被疑者の身元と経歴、捜査への協力態度などを総合的に考慮すると、不拘束の状態で防御権を行使できるようにすることが妥当である点を強調しました。
さらに、刑事訴訟法上の「勾留は例外であり、不拘束捜査が原則」という大原則に基づき、本事案は勾留の要件を満たさないという判断を裏付けました。
軍事専門弁護士の戦略 ⑤ | 出席過程における安全の確保
依頼者は元大統領に関係する事案であることから、法院への出席自体だけでもマスコミや特定の団体の注目を受ける状況であり、過去にも繰り返される脅威と露出を経験したことがありました。
そこで軍事専門弁護人は大倫の警護センターと協力し、事前の動線点検、マスコミ・脅威への対応策の策定、専門の警護人員の配置など、オーダーメイドの警護戦略により、尋問当日に無事に出席を終えられるようサポートしました。
4. 勾留状実質審査の結果、勾留状の棄却

勾留状実質審査の結果、法院は次のような点を認め、依頼者に対する勾留状を棄却しました。
▲ 供述全体の文脈と当時の状況に照らし、偽証および謀害の目的を断定しがたい
▲ 被疑者の身分と捜査への協力態度、経歴、住居および家族関係、捜査手続きにおける出席状況などを総合したとき、逃走および証拠隠滅のおそれが低い
このような判断は、軍事専門弁護士が準備した供述の背景の釈明と法理的な争点に対する十分な疎明が、裁判部の肯定的な判断に主要な形で作用した結果であると評価されます。
勾留状の棄却のためには
勾留状の棄却は、法院の厳格な審査を経なければならない非常に難しい決定です。
特に重大な嫌疑が適用された事件では、勾留の必要性が強く認められる場合が多く、棄却されることは容易ではありません。
したがって、依頼者の権利を十分に保護し、慎重かつ体系的な法理的対応により勾留状の棄却という結果を導き出すためには、専門弁護士のサポートが必ず必要です。
法務法人大倫には、平均経歴10年以上の専門弁護士が多数在籍しています。
また、別途の警護センターの運営により、法院への出席時に発生し得る物理的な脅威に対するオーダーメイドの個人警護サービスも提供することができます。
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