CONTENTS
- 1. 遺産分割 | 必要性

- - 相続財産分割における相続人の特定
- - 相続財産分割の相続欠格者
- - 相続財産分割の要件
- - 共同相続人の共有状態の解消
- - 相続人の権利の明確化
- - 紛争の予防
- 2. 遺産分割 | 分割対象

- - 相続財産分割の主要業務分野
- - 相続財産分割の方法の協議
- - 分割対象となる相続財産
- - 分割対象とならない財産
- 3. 遺産分割 | 分割方式

- - 相続財産分割訴訟の提起
- - 指定分割
- - 協議分割
- - 審判分割
- - 新たな財産が判明した場合
- 4. 相続財産分割の効果

- 5. 遺産分割 | 分割の効果

- - 分割の遡及効
- - 共同相続人の担保責任
- - 債権者に対する資力担保責任
- - 無資力の共同相続人に対する分担
- - 被認知者等の新たな相続人の請求権
- 6. 遺産分割 | チェックリスト

- - 相続弁護士の支援体制
1. 遺産分割 | 必要性

遺産分割は共同相続人全員が共有状態の相続財産を分割する手続である。
以下の理由により相続開始後遺産分割が必要となる場合がある。
相続財産分割における相続人の特定
• 相続財産分割のためには、相続人が特定されなければなりません。
民法上、相続の順位は次のとおりです。
1. 被相続人の直系卑属(子)、配偶者
2. 被相続人の直系尊属(父母など)、配偶者
3. 被相続人の兄弟姉妹
4. 被相続人の4親等以内の傍系血族
配偶者は1順位、2順位の共同相続人となります。
直系卑属がいない場合は2順位の相続人となり、直系卑属と直系尊属がいない場合は単独相続人となります。
配偶者と直系卑属、配偶者と直系尊属がともに相続財産を承継する場合は、共同相続人となるため、相続財産分割が必要です。
相続財産分割の相続欠格者
• 相続財産分割において、次に該当する者は相続人としての資格がありません。
すなわち、 相続財産を承継できず、 相続財産分割を要求する権利もありません。
1. 故意に同順位の相続人・被相続人・家族を殺害したり殺害しようとした者
2. 故意に同順位の相続人・被相続人・家族を傷害致死させた者
3. 詐欺または強迫で相続遺言・相続遺言の撤回を妨害した者
4. 詐欺または強迫で相続遺言をさせた者
5. 相続に関する遺言書を偽造・変造・破棄または隠匿した者
相続財産分割の要件
• 相続財産分割をしようとするなら、一定の要件を満たさなければなりません。
1. 相続財産分割に関して共同相続人全員が出席しなければなりません。
2. 相続財産分割に関して分割の禁止がないものでなければなりません。
:被相続人は遺言で相続財産分割の禁止をすることができます。 ただし、 期間は 最大 5年までです。
3. 相続人が特定され、 相続財産の分割対象が特定されなければなりません。
:寄与分は相続財産から除外されます。
寄与分 : 相続財産のうち一部を別途取り分けて先に与えること。
共同相続人の共有状態の解消
被相続人が死亡し相続が開始されると、被相続人の財産は共同相続人全員の共有状態となる(民法 第1006条、第1007条)。
このとき 共有状態を維持すると各自の権利行使が困難であるため、これを解消するための分割が必要である。
相続人の権利の明確化
遺産分割を通じて各相続人の持分が確定する。
これにより相続人が各自の権利として財産を処分し、または使用・収益することができる。
紛争の予防
事後の分割をめぐり生じ得る紛争を軽減するためには、遺産分割により明確にしておくことが望ましい。
2. 遺産分割 | 分割対象

遺産分割の対象は相続人に包括的に移転した被相続人の財産のうち共有状態にあるものである。
ただしすべての財産が分割対象となるわけではなく、一部例外も存在する。
相続財産分割の主要業務分野
相続財産分割 関連の主要業務分野は以下の通りです。
相続財産分割の法定相続分の確認および算定の顧問
相続財産分割の共同相続人の把握および検討
相続財産分割関連の相続財産の確認および算定
相続財産分割対象の財産の把握および相続財産に含まれる財産の確認
相続財産分割関連の遺言の確認および公証の検討
共同相続人の資格確認
相続財産分割協議の代行
分割対象の特定に関する顧問
相続財産の寄与分に関する顧問
相続財産分割請求訴訟の代理
相続財産分割の方法に関する顧問
相続財産分割の価格分割に関する顧問
相続財産分割関連の競売の進行
相続財産分割関連の刑事告訴および告発の進行
相続財産分割の調停手続きの申請
相続財産の価額の算定
相続財産の仮差押え、 仮処分申請に関する顧問
協議分割関連の法律顧問
その他、相続財産分割関連の法律行為に関する顧問
相続財産分割の方法の協議
√ 共同相続人は、相続財産分割協議書を通じて分割方法を協議して定めることができます。
共同相続人全員の参加が必要です。
口頭でも進行可能で、文書化するために相続財産分割協議書を作成して公証を受けることができます。
相続財産分割協議の意思表示に 錯誤や詐欺・強迫があった場合 当該協議の意思表示を取り消すことができます。
相続財産分割協議に参加した 相続人が無資格者である場合や、共同相続人のうち一人でも漏らして協議を進めたなら 当該分割協議は無効です。
分割対象となる相続財産
原則としてすべての相続財産が分割対象となる。
ここでいう相続財産とは 被相続人が生前に保有していた金銭的価値のあるすべての物および権利をいい、経済的価値のあるすべての有形・無形の資産を含む。
共同相続人の共有財産は各自の持分に分けることができ、分割時または審判時点の価額を基準に評価する。
この際不動産、有価証券、車両、骨董品等の特定物等は現物分割、代金分割、価格分割等さまざまな方式で分割することができる。
分割対象とならない財産
金銭のような可分的性質を有する財産(可分債権、可分債務)は相続開始と同時に法定相続分に従い自動的に分割承継される。
したがって別途に遺産分割の対象とはならない(大法院 1997. 6. 24. 宣告 97다8809 判決 参照)。
法定相続順位
順位 | 相続人 | 備考 |
1 | 被相続人の直系卑属 (子、孫等) | 常に相続人となる |
2 | 被相続人の直系尊属 (父母、祖父母等) | 直系卑属がいない場合に相続人となる |
3 | 被相続人の兄弟姉妹 | 第1、2 順位がいない場合に相続人となる |
4 | 被相続人の 4親等以内の傍系血族 (叔父、叔母、伯母等) | 第1、2、3 順位がいない場合に相続人となる |
※ この際、被相続人の法律上の配偶者は、被相続人の直系卑属または被相続人の直系尊属である相続人がいる場合にはこれらと共に共同相続人となり、被相続人の直系卑属または被相続人の直系尊属である相続人がいない場合には単独で相続人となる。
ここで可分債権とは債権が分割されても効力が維持される債権をいい、可分債務とは債務が複数の相続人に分割されて履行され得ることを意味する。
3. 遺産分割 | 分割方式

遺産分割は相続人全員の協議または家庭裁判所の決定に従いさまざまな方式で進行され得る。
被相続人の遺言がある場合にはその遺言に従った分割も可能である。
相続財産分割訴訟の提起
相続財産分割訴訟は、裁判所が介入して相続財産を分割してくれることを意味します。
裁判所は相続人の資格を確定し、相続財産の範囲を確定します。また、相続財産の評価を行います。
現物分割が原則ですが、当該相続財産に競売を命じることもできます。
相続財産分割訴訟を円滑に提起して、自身の相続財産を受け取るために
訴訟の進行に家事専門弁護士の支援を得ることが望ましいでしょう。
指定分割
被相続人が生前遺言で相続財産の分割方法を定めていた場合、 当該遺言の内容に従い財産を分割することとなる(民法 第1012条)。
指定による分割の方式
: 相続財産を原形のまま分ける方式
∙ 代金分割
: 財産を換価(現金化)して金額を分ける方式
∙ 価格分割
: 相続人のうち 1名が他の者の持分を金銭で支払い単独所有する方式
指定分割は遺言がある場合、または遺言で第三者に分割方法を委託した場合にのみ可能であり、指定された分割方法が法律上無効であるか強行規定に違反する場合でない限り、これに従わなければならない。
協議分割
共同相続人全員の自由な協議により相続財産を分ける方式である(民法 第1013条 第1項)。
被相続人の遺言に分割禁止条項がない場合にのみ可能である。
(ただし、紛争防止のため 分割協議書の作成を推奨)
▷ すべての相続人が必ず参加
(一部漏れまたは無資格者の参加の場合 協議無効)
この際、共同相続人に 未成年者が含まれている場合は、特別代理人を選任しなければ協議は有効とならない。
また 詐欺や強迫、錯誤等による協議の意思表示は取消しが可能である(民法 第109条、第110条)。
審判分割
協議が成立しない場合には、家庭裁判所に遺産分割を請求することができる(民法 第1013条 第2項、家事訴訟法 第2条 第1項 第2号 ナ目 10)。
② 不成立の場合は裁判所が直接審判
この際分割審判は相続人のうち 1名以上が他の相続人全員を相手方として請求すればよい。
もし財産の価値が著しく毀損されるおそれがある場合、裁判所は現物分割に代えて競売を命じることができる(民法 第269条 第2項)。
相続財産の分割審判請求書の内容
∙ 相手方の氏名、住民登録番号、住所
∙ 被相続人(死亡者)の氏名、住民登録番号、登録基準地、最後の住所地
∙ 請求の趣旨
∙ 請求の原因
∙ 添付書類
1. 請求人の家族関係証明書(詳細)、住民登録謄本 各 1通
2. 被相続人の除籍謄本または閉鎖基本証明書(詳細)、家族関係証明書(詳細) 各 1通
3. 被相続人の抹消された住民登録謄本
4. 特別縁故関係を証明する書面
5. 相続財産管理人選任審判謄本
6. 相続人捜索公告文
7. その他疎明資料
∙ 相続人目録および財産目録
新たな財産が判明した場合
分割後にも新たな相続財産が判明する場合があり、この場合には既存の協議を解除し再度協議することができる。
ただし、 相続人全員の同意が必要であり、解除前に取得した第三者の権利を害することはできない(大法院 2004. 7. 8. 宣告 2002다73203)。
4. 相続財産分割の効果
相続財産分割の効果は、相続が行われたときに遡及します。
共同財産が相続開始されたときに戻って、各自の財産であったものとみなすものです。
しかし、 相続財産分割の後に法的に厄介なことが生じる場合が多くあります。
相続紛争の対応の際、相続財産の流れを把握することが最も重要です。
そのため、事前に家事専門弁護士の助力を受けて相続財産分割協議書を作成したり、 相続財産分割訴訟の提起、 対応の過程を熟知しておくことが望ましいです。
5. 遺産分割 | 分割の効果

遺産分割が完了すると、各相続人はもはや共有者ではなく固有の財産権者としての法的地位を有することとなる。
これにより権利の範囲が明確となり、さまざまな法律上の効果が生じる。
分割の遡及効
相続財産は分割が完了すると、 相続が開始された時点に遡及して各自の所有と認められる(民法 第1015条)。
すなわち、相続開始日から自己が取得した財産を所有していたものとみなされる。
この際例外的に第三者の権利を害することはできず、もし遺産分割前に第三者が権利を取得した場合、その権利は保護される。
共同相続人の担保責任
分割された相続財産に瑕疵がある場合、他の共同相続人にも一定の責任がある(民法 第1016条)。
債権者に対する資力担保責任
他の共同相続人が取得した財産のうち債権が含まれている場合、債務者の支払能力(資力)を担保しなければならない(民法 第1017条)。
またまだ支払期限が到来していない債権の場合、その期限到来時に資力が維持されることを担保しなければならない。
無資力の共同相続人に対する分担
共同相続人のうち一部が担保責任を果たすことができない場合、 他の資力ある相続人が分担しなければならない(民法 第1018条)。
ただし、過失のある者は分担請求をすることができない。
被認知者等の新たな相続人の請求権
遺産分割後、追加で相続人として認められた子(認知等)がいる場合、既存の相続財産を直接請求することはできないが、自己の相続分に相当する金額を請求することができる(民法 第1014条)。
ただし、 相続から除外された事実を知った日から 3年以内に行使しなければならない(民法 第999条 第2項)。
6. 遺産分割 | チェックリスト

遺産分割を円滑に進めるためには、各相続人の権利を正確に把握する必要がある。
また分割対象となる財産とその価額、債務まで明確に整理する事前準備が不可欠である。
特に協議分割は相続人全員の同意がなければ有効とならないため、分割前に基礎資料の整理と意見の調整が最も重要である。
準備事項 | 主要内容 |
相続人の範囲の確定 | 家族関係登録簿、除籍謄本等を通じて相続人全体を確認 (認知された子、離婚・再婚等の有無も検討) |
相続財産目録の作成 | 不動産、預金、車両、株式、債務等一切の財産を整理 (可分財産(債権等)は分割対象から除外) |
財産の評価 | 協議または分割審判時点を基準に価値を評価 (鑑定評価の活用が可能) |
債務および控除項目の整理 | 被相続人の債務、葬儀費用等の控除可能な項目を確認 |
分割方式の協議 | 現物分割、代金分割、価格分割方式を決定 (すべての相続人間の合意が必要) |
分割書類の作成および確認 | 遺産分割協議書または調停・審判関連書類を作成 (未成年者がいる場合は特別代理人の選任が必要) |
分割後の登記および名義変更 | 不動産登記、金融資産の名義変更、車両移転等 (協議書または審判決定書等の必要書類を確認) |
相続弁護士の支援体制
当法務法人には平均 10年以上の経験を有する専門弁護士および大韓弁護士協会に登録された相続専門弁護士が多数在籍している。
これにより相続財産目録の作成から分割方式に応じた手続の支援、その後の登記手続、相続税納付等全方位的な対応が可能である。
相続分割に関する法的支援が必要な場合は、相続弁護士にご相談いただきたい。










