CONTENTS
- 1. グローバルR&D | 国際共同研究の推進類型

- 2. グローバルR&D | 契約書作成時の留意事項

- - 契約書作成時の留意事項
- 3. グローバルR&D | 成果の所有と配分の原則

- - 成果物の権利帰属
- - 共同研究開発成果の権利譲渡
- 4. グローバルR&D | 実施の考慮事項

- 5. グローバルR&D | 研究開発費の構成と支給

- - 研究開発費の項目と証明資料
- 6. グローバルR&D | 国家安全保障・技術保護の保安管理

- - 主要な保安管理事項
- 7. グローバルR&D | 国際共同研究の制裁処分

- - 不正行為の制裁処分
- - 事前の法律顧問が必須
1. グローバルR&D | 国際共同研究の推進類型

グローバルR&D(Global Research & Development)は、国家間の研究開発協業活動以上の意味を持つ。
韓国は、国家科学技術諮問会議傘下のグローバルR&D 特別委員会をコントロールタワーとして置き、企業の技術競争力の確保と国家次元の科学技術能力の強化のための核心政策を策定している。
しかし、グローバルR&Dを通じた国内企業及び研究機関の海外進出と研究協力が普遍的な事項となるにつれ、伴う法的リスクもまた無視できない水準に増加した。
グローバル R&Dは、国内外の研究機関間の協業、技術の移転及び共同活用、研究成果の配分及び管理、知的財産権の帰属など多様な法的事案に直結する。
特に国家研究開発事業に参加し、グローバルR&Dを通じた共同研究を進める場合、各種の留意事項と法的争点について知っておく必要がある。
[グローバルR&D 推進類型]
- 一般型 : 国内の研究開発機関が海外機関を活用して研究を遂行する一般的な共同研究の形態
- 共同機関型 : 海外機関が国内の研究開発機関と研究開発課題の共同遂行のための主管又は共同研究開発機関として参加
- 別途課題型 : 国内機関と海外機関が研究内容上は連携しているが、別途の課題を構成し、研究開発費の執行など独立して課題を遂行
2. グローバルR&D | 契約書作成時の留意事項

グローバルR&Dを進めた国家研究開発事業上の研究開発課題と研究開発機関が選定された後には、研究開発課題の遂行のために協約を締結しなければならない。
協約 : 中央行政機関長と研究開発機関の間で、研究開発課題推進の共通事項を中心に締結
契約 : 研究開発機関間の協議により必要に応じて、紛争や問題が発生した際に責任を明確にし、法律効果の発生のために当事者間の意思表示として契約書を作成
国際共同研究開発費の使用、課題の範囲及び成果の所有、損害の補填など義務関係に関する事項などを契約書として残すことができ、以下のような事項を含める必要がある。
• 研究開発の目的、範囲、期間
• 成果の権利帰属及び活用方式
• 研究費の配分及び使用方法
• 研究者交流の条件及び人件費の負担
• 技術移転の条件、海外搬出の承認の有無
• 損害の補填と責任
• 契約解除の条件、及び準拠法と紛争の管轄
契約書作成時の留意事項
グローバルR&D 契約書には、相互の言語と文化の差異により協議が容易に進まない場合に備え、解決方案についてあらかじめ準備しておかなければならない。
特に相手方の国の法規と制度、政策、租税及び取引慣行を把握し、取引条件を明確にしておく必要がある。
研究期間と研究金額、研究報告書の提出、知的財産権の所有、秘密保持条項、輸出入禁止条項なども重要な争点となるため、留意して契約を締結しなければならず、英文契約書は必ず専門家の助言を受けていただきたい。
また、契約の主要な条件について合意が成立した後に、その他の条件の交渉を進めることを推奨する。
3. グローバルR&D | 成果の所有と配分の原則

グローバルR&Dの遂行過程及び結果により創出・派生する製品、施設と装備、知的財産権など有形・無形の成果は、所有と配分の原則を守らなければならない。
研究開発成果は、原則的に研究者が原始取得し、機関は研究者から職務発明規定や協約などにより研究開発成果を承継して所有するのが一般的である。
また、複数の研究開発機関が共同で成果を創出した場合、その寄与度を基準に所有比率を定める。
この際、研究開発費と研究開発人材、施設、装備、情報など投入資源を考慮している。
成果物の権利帰属
国際共同研究の成果は、国内外の研究機関間の共同創作物である場合が多く、特許や著作権などの帰属の問題が頻繁に発生する。
したがって、成果物の事前の帰属協議が推奨される。
特に国内法上、国家出捐金で遂行した研究成果は政府又は遂行機関に帰属するため、国外機関との共同所有を認められるためには事前承認と根拠文書が必要である。
外国機関が当該成果を第三国に移転し、又は自ら商用化する場合、国内法による技術料の徴収又は収益配分の権利を確保できるよう契約条項を設計しなければならない。
共同研究開発成果の権利譲渡
グローバルR&Dを通じた研究開発成果は、いずれか一方の共有者が持分を第三者に売却する場合、共有者の同意を得るのが原則である。
第三者に持分を売却する際、 他の共有者や共有者でない共同研究開発機関に優先買取請求権を付与することが望ましい。
また、他の共有者が自身の持分を共に売却して同伴売却を請求することも望ましい。
米国特許法上に規定がない場合
韓国特許法は、共有特許の持分を第三者に売却する場合、他の共有者の同意が必要であるが、米国特許法の場合、共有特許の持分を第三者に売却することに関する規定がない。
国別の IP 譲渡制度の差異があることを考慮し、契約締結の内容を明示することが重要な理由である。
4. グローバルR&D | 実施の考慮事項

グローバルR&Dを通じた研究開発成果の使用及び譲渡、貸与、輸出など実施のためには、開発成果の所有形態と実施主体、実施時点などを考慮しなければならない。
単独の研究開発であれば、その成果は所有者が自由に実施することができ、その後の利益分配については別途協議しなければならない。
共同で事業化する場合には、事後の利益分配と監視体制の協議、代表事業者に有償の実施権を付与するなど、成果活用に関する全般的な協議が必要である。
5. グローバルR&D | 研究開発費の構成と支給

グローバルR&D の研究開発費は、政府支援研究開発費、機関負担研究開発費、その他の機関や団体、個人が支援する研究開発費などで構成される。
国家の支援がある場合、次のような支給方法がある。
一括支給 | 研究開発費の精算完了後、適正に使用した研究開発費を支給 |
分割支給 | -四半期又は年次別に研究開発費の使用内訳を確認後、政府支援金を支給(遂行実績を考慮) -研究開発費のうち一部のみを研究開始時点に支給後、残りの開発費は精算完了後に支給 |
国家研究開発事業に基づくグローバルR&Dの場合、次のような通貨適用基準を参考にしなければならない。
研究開発費の項目と証明資料
[研究開発費の種類]
- 人件費
- 研究施設及び装備費(購入、設置、賃借、運営、維持補修など)
- 研究材料費(購入、管理、製作など)
- 委託研究開発費
- 研究活動費(会議、出張、ソフトウェアの活用、研究室の運営など)
- その他の間接費
クレジットカードの売上伝票、口座振替証、現金支給証、小切手の写し、所在国の税金計算書など、研究開発費を使用した証明資料も明確に準備しなければならない。
- 精算報告書は英語、韓国語で作成
- 現金支給証 : 支給日時、支給事由、支給額など必須項目を漏れなく記載
- 領収証 : 支給額、支給日、取引品目など必須項目を漏れなく記載
6. グローバルR&D | 国家安全保障・技術保護の保安管理
外国機関との協力時には、戦略物資、機微技術、核心人材の流出防止のための保安管理体系の構築が必須である。
グローバルR&Dは、遂行前の段階で保安措置を用意しなければならず、主要な保安義務は次のとおりである。
- 保安計画書の提出(別途の様式あり)
- 出入統制及び研究空間への保安装置の設置
- 外国人研究者を対象とする保安教育の実施
- 資料の搬出・電子通信の暗号化管理
- 国外発表時の事前報告及び承認
特に戦略物資に該当する技術が含まれる場合、産業通商資源部の輸出許可又は戦略物資判定書を事前に確保しなければならない。
主要な保安管理事項
7. グローバルR&D | 国際共同研究の制裁処分

グローバルR&Dも、一般の国家研究開発事業と同様に ▲計画の不履行 ▲虚偽報告 ▲無断の成果移転などの事由が発生した場合、不誠実遂行機関の指定及び制裁処分を受けることがある。
もし海外機関が課題を途中で放棄し、又は成果を無断で移転した場合、国内の主管機関がその責任を負うことになる。
不正行為の制裁処分
研究開発課題の遂行過程と結果が極めて不良である場合にも制裁の事由となる。
制裁事由が発生した場合、監査院や捜査機関、権益委を通じて制裁事由を調査及び検証し、これに従って処分を下す。
研究機関と研究責任者、研究者などは 10年以内の範囲で国家研究開発事業への参加が制限され、支給した研究開発費を 5倍の範囲内で制裁付加金として賦課される。
また、既に支給された研究開発費は返還措置を踏む。
事前の法律顧問が必須
成功的なグローバルR&D 事業を進めるためには、主管機関の側は、海外機関との連帯責任の分散条項と担保装置、秘密保持協約書の作成などを契約に反映しなければならない。
また、法律顧問を通じた事前の契約検討も推奨される。
特に外国機関と締結した契約は法体系が異なるため、紛争が発生した際に対応が遅延する可能性があり、準拠法と管轄裁判所、調停と仲裁の手続に対する同意などを明確にしておかなければならない。
グローバルR&Dは、グローバルネットワーク拡張の手段であるが、同時に法的紛争の危険を内包している。
締結前の法律検討を通じた事前予防、成果及び保安管理体系の内在化、紛争に備えた文書化、誠実な研究の履行及び責任所在の明確化 などの姿勢が求められている。
このため、国際法に精通した専門家の事前の助言を受けておくことが望ましい。
当法人は、国際法に関する専門弁護士と米国法アドバイザリー外国弁護士(米国)、米国会計士資格を有する弁護士、会計士及び税理士と弁理士など特殊分野の専門家がTFを構成し、依頼人の事件に即時対応が可能である。
グローバルR&D 事業の施行前に、定期的な法律顧問及び実務手続の整備が必要であれば、いつでも法律相談を提供する。








