CONTENTS
- 1. 米国就労ビザ | 米国の非移民・移民就労ビザ

- 2. 米国就労ビザ | 非移民就労ビザの種類概観

- - 米国就労ビザ|主な業務分野
- 3. 米国就労ビザ | 就労移民(永住権)の概観

- 4. 米国就労ビザ | 共通の申請手続および申請要件

- 5. 米国就労ビザ | 取得時の主な留意事項

- - スポンサー要件
- 6. 米国就労ビザ | 非移民就労ビザの滞在・延長・変更

- - ビザ別の承認要件・審査基準のモニタリングの必要性
1. 米国就労ビザ | 米国の非移民・移民就労ビザ

米国就労ビザは、大きく移民ビザ(永住権)と非移民ビザ(一時就労)に分けられる。
非移民就労ビザは、申請人が特定の雇用契約やプロジェクト、学問・研究、文化活動等のために一時的に米国に滞在しながら就労できるようにする在留資格である。
また、就労移民ビザは、永住権を取得して米国で無期限に滞在および勤務できる資格である。
非移民就労ビザは一時的な性格が強く、雇用契約・延長・変更の際には毎回、移民局の承認手続を経る必要がある。
一方、移民ビザを受ける場合、承認時に永住権が付与されるため、より広い職業選択の自由と滞在の安定性が得られる。
いずれの制度も、米国移民局(USCIS)、国務省(DOS)、労働省(DOL)等の関連機関の審査と承認を受ける必要があり、米国就労ビザ申請の段階ごとに厳格な要件と書類準備が求められる。
2. 米国就労ビザ | 非移民就労ビザの種類概観
非移民就労ビザは、おおむね職種・活動類型・必要資格に応じて次のように区分される。
ビザの種類 | 主な内容 |
Hビザ群(専門職・季節労働・研修) | H-1B: 4年制の学士以上の専門職人材を対象とする代表的な専門職ビザ -IT、医学、エンジニアリング、金融、研究等の先端産業全般で活用
H-2: 季節および非農業の季節労働者を対象としたビザ -農場・園芸等の農業現場/リゾート、祭り、建設等の非農業分野の季節職で活用
H-3: 産業研修生・見習いに発給され、特定の産業分野の研修を目的とする |
Lビザ群(駐在員・内部異動) | L-1:多国籍企業の役員・管理者が本社と米国支社の間で転勤する際に用いるビザ
L-1B: 高度の専門知識を有する従業員の内部異動時に発給 |
Oビザ群(卓越した能力者) | O-1A: 科学、教育、ビジネス、スポーツ等の分野で卓越した能力を立証した専門家が対象
O-1B: 芸術、映画、放送分野の著名な芸術家・芸能人のためのビザ
→ いずれのビザも、業界平均を上回る受賞・報道・貢献実績等が求められる |
Pビザ群(国際公演・スポーツ) | P-1A: 国際的に公認された運動選手・チームのためのビザ
P-1B: 世界的に認められたエンターテイナーのためのビザ
P-2/P-3: 相互交流プログラムの参加者または伝統文化・芸術プログラムの伝承者が対象 |
Eビザ群(貿易・投資家) | E-1: 米国と貿易条約を締結した国の国民が、米国と相互貿易を活発に行う場合に用いる
E-2: 相当な金額を米国内に投資し、実質的な事業体を運営する投資家が対象 |
Iビザ(報道関係者) | 外国メディアの記者、放送人、ドキュメンタリー制作者等の報道機関従事者が、米国内で公式の取材・報道活動を行う場合に用いる |
R/Qビザ群(宗教・文化交流) | R-1: 非営利の宗教団体に所属する聖職者、宣教師等の宗教活動従事者が対象
Q-1: 米国内の文化交流プログラムに参加する外国籍者に発給 |
3. 米国就労ビザ | 就労移民(永住権)の概観

非移民就労ビザが一定期間の滞在にとどまるのに対し、就労移民は米国内の永住権(Green Card)を付与する制度である。
米国就労ビザのうち移民ビザは、大きくEB1からEB5まで分類される。
卓越した科学者、教授、研究者、多国籍企業の役員等は、PERM(Program Electroninc Review Managemet)労働認証手続が免除される。
資格が証明されれば、直ちにI-140の受付が可能である。
修士以上の学位者、またはこれに相当する経歴・能力を有する者が申請できる移民ビザである。
修士、博士等の高度な学位を有する者や、事業、科学、芸術等で特別な能力を有する者等は、国家利益免除(NIW)により労働認証を省略できる。
学士以上の熟練工、または2年以下の経歴の非熟練労働者は、EB-3に該当する米国就労ビザを申請できる。
すなわち単純職の労働者とその家族に提供される永住権であり、その対象範囲は非常に広い。
ただし、この場合、処理期間が数年に及ぶこともある。
宗教関係者、国際機関の職員、海外の米軍通訳者等のためのビザである。
米国政府から政治的・道徳的な理由で移民の機会を与えられた者が対象となり、職種ごとに特別な法令が適用される。
米国企業に105万ドル以上(脆弱地域の場合は80万ドル)の資本を投資し、最低10名の正規職の雇用を創出した者は、EB-5移民ビザの申請資格を得る。
4. 米国就労ビザ | 共通の申請手続および申請要件

H、L、O、P、R等の大部分の非移民就労ビザは、米国の雇用主または公式のエージェントが、米国移民局にI-129請願書をまず提出し、労働認証を申請する必要がある。
申請人は、請願が承認された後にDS-160ビザ申請書を作成し、大使館での面接を行う。
[米国就労ビザ申請手続]
雇用主のI-129請願書提出 → 米国移民局の請願承認 → 請願人によるオンラインビザ申請DS-160の作成 → 大使館面接 → ビザ発給
米国就労ビザを早期に取得する必要がある場合、移民局のプレミアム手続サービスを通じて迅速審査を申請することができる。
申請人は当該分野の学歴・経歴・受賞実績等の要件を満たし、雇用主もまた雇用契約や労働者雇用後の活動計画、企業の財政状態を立証できる必要がある。
各ビザごとに求められる立証項目が異なるため、審査機関が頻繁に要求するRFE(Request for Evidence)に備え、米国就労ビザ申請のための徹底した資料準備が求められる。
5. 米国就労ビザ | 取得時の主な留意事項

審査当局は、単に書類のみで資格を認めるわけではない。
申請人の業績・雇用契約・賃金条件等を総合的に評価する。
特にH-1Bは、労働省のLCA(Labor Condition Application)を通じて最低賃金条件が満たされる必要があり、L-1は本社と支社の間の実質的な関係を証明する必要がある。
また、米国就労ビザは、承認された職務・雇用主・勤務条件の範囲内でのみ活動できる。
他の会社へ転職したり職務を変更するには、新たな請願を経る必要があり、無断で転換した場合、不法滞在の状態とみなされることがある点に留意する必要がある。
スポンサー要件
雇用主が架空の会社である場合、請願が拒否される可能性が高い。
会社が実際に運営されているか、給与の支払能力が十分かを証明する必要があり、虚偽の資料の提出は移民詐欺とみなされ、刑事処罰を受けることもある。
また、RFEは、資格要件の不明確さ、雇用契約の不備、経歴の立証不足等により頻繁に生じる。
専門家の意見書や推薦状、報道資料、雇用契約書の実効性を綿密に補完する必要がある。
就労ビザは、承認された職務・雇用主・勤務条件の範囲内でのみ活動できる。他の会社へ転職したり職務を変更するには、新たな請願を経る必要があり、無断で転換した場合、不法滞在の状態とみなされることがある。
6. 米国就労ビザ | 非移民就労ビザの滞在・延長・変更
米国就労ビザは、各ビザごとに当初の許容期間と延長可能な範囲がそれぞれ異なる。
延長申請は満了前に行う必要があり、在留資格の満了後の無断滞在は退去強制の事由となる。
ただし、一部のビザは非移民就労ビザから移民ビザ(永住権)へ転換できるため、専門職ビザまたは特殊技能者ビザを有する場合、その後のEB-1、EB-2等の移民ビザへの移行をあらかじめ念頭に置いて手続を準備することが望ましい。
ビザ別の承認要件・審査基準のモニタリングの必要性
米国の非移民就労ビザは、世界各地の人材の米国進出を可能にする重要な制度である。
しかし、ビザ別の承認要件と審査基準は継続的に変化し、手続が複雑で資料要件も膨大であるため、資格要件を形式上満たしても自動的に承認されるわけではない。
申請人は、自身の経歴とプロジェクトに合ったビザ類型を慎重に選択する必要があり、雇用主・エージェントとの迅速な意思疎通や、移民弁護士との協業を通じて立証資料を戦略的に準備する必要がある。
特に、請願書の作成段階から大使館面接の準備、RFEへの対応、拒否後の再申請戦略に至るまで、専門家の支援は承認の可能性を高める重要な要素である。
変更・延長・在留管理の過程においても米国の現地法規を遵守し、資格要件が変更された場合には直ちに米国移民局に届け出ることで、不利益を避けることができる。
当法人は、米国法諮問外国弁護士(米国)、多数の移民事件を経験した移民弁護士がともに米国就労ビザの事案に対応し、手続を支援する。









