CONTENTS
- 1. 行政審判請求 | 定義

- - 行政審判の機能
- - 行政審判の特殊性
- 2. 行政審判請求 | 行政審判の種類

- - 行政審判請求 主要業務分野
- - 取消審判
- - 無効等確認審判
- - 義務履行審判
- 3. 行政審判請求 | 行政審判の手続き

- - 審判請求書の提出
- - 答弁書の提出
- - 事件の付託
- - 審理
- - 裁決
- 4. 行政審判請求 | 単独での対応方法

- 5. 行政審判請求 | 注意事項

- 6. 行政審判請求 | 争点

1. 行政審判請求 | 定義

行政審判請求は、行政庁の処分について不服とするか、再審査を要請する手続きである。
行政審判は、行政庁の違法または不当な処分、または公権力の行使や不行使によって権利や利益を侵害された国民が、行政機関に是正を要求する権利救済の手続きである。
わかりやすく言えば、国民が理不尽または不当と感じる行政処分について、行政機関自らが改めて判断するよう要請する手続きであるといえる。
行政審判の機能
行政審判の機能について見ていく。
1. 自律的な行政統制機能
行政審判は、行政機関に自らの処分を改めて検討させることで、行政の自律性と責任性を高める制度である。
大法院は、これについて『行政官庁が自ら処分を是正する機会を持つようにする点にその趣旨がある』と判示したことがある。
2. 司法機能の補完の役割
行政審判は、訴訟に比べて簡便かつ迅速な手続きを通じて紛争を解決することができる。
これは、司法府の負担を減らし、国民が速やかに権利救済を受けられるよう助ける点で、司法機能を補完する役割を果たす。
3. 国民と裁判所の負担の軽減
行政審判が公正かつ客観的に運営されれば、国民は不要な時間と費用を減らすことができ、裁判所は軽微であったり行政内部で十分に解決可能な事案を選別する機能を期待することができる。
行政審判の特殊性
韓国の行政争訟制度は、行政庁が判断する『行政審判』と、裁判所が判断する『行政訴訟』に分かれる。
▶原則:行政審判任意主義
現行の行政訴訟法第18条第1項により、国民は行政審判を経ずとも直ちに行政訴訟を提起することができる。
これを行政審判任意主義という。
▶例外:行政審判前置主義
ただし、個別の法律で、必ず行政審判を経てはじめて訴訟を提起できると規定している場合には、当該手続きを省略すると訴訟が却下される場合がある。
これを行政審判前置主義という。
▶行政審判前置主義の例外の状況
次のような事由があれば、行政審判を経ずとも直ちに行政訴訟を提起することができる。
-処分の執行や手続きの進行によって重大な損害が発生するおそれがある場合
-行政審判機関が裁決をすることができない事由がある場合
-その他正当な事由がある場合
また、次のような場合にも、行政審判なしに直ちに訴訟を提起することができる。
-関連する処分のうち一部について、すでに行政審判を経た場合
-行政庁が行政審判の手続きを経なくてよいと誤って案内した場合
-処分が変更され、新たな処分について争う場合
2. 行政審判請求 | 行政審判の種類

行政審判請求は、国民が行政庁の誤った処分や不作為について是正を要求できる制度である。
行政審判法は、このような行政審判を三つの類型に区分している。
すなわち取消審判、無効等確認審判、義務履行審判である。
各審判の類型別に、請求対象、要件、手続き上の違いがあるため、具体的に見ていく。
行政審判請求 主要業務分野
行政審判請求に関連する主要業務分野は以下の通りです。
行政審判に関連する法令適用の諮問の遂行
事業計画承認、設立認許可、開発行為許可、建築許可など各種認許可業務に関連する行政審判請求の諮問の遂行
自動車運転免許の権利救済に関連する行政審判請求
取消および撤回に関連する行政行為の諮問の遂行
国家契約法に関連する行政審判請求の進行
各種行政処分に関する行政審判制度の活用方法の確認および検討
行政審判手続きの処分庁の答弁の解釈および反駁弁論の準備
審理期日の案内および出席の有無の確認
行政審判請求書の代理作成および修正事項の伝達
行政審判請求書の代理提出および添付資料の提出
行政審判の証拠資料の収集業務の進行
審理期日の予想質疑事項の作成および出席同席の有無の諮問の遂行
行政賦課処分の正当性および手続き的違法性の検討
行政審判請求期間の徒過の有無の確認
オンライン行政審判請求業務の案内および手続きの進行
行政機関の調査対応および検討
行政審判の補正要求対応および補正資料の提出
取消審判
取消審判は、行政庁が下した処分が違法または不当であると判断される際、その処分の取消または変更を要求する手続きである。
例えば、飲食店の営業停止処分や許可拒否処分を争う場合がこれに該当する。
項目 | 説明 |
請求期間 | 処分を知った日から90日以内、処分日から180日以内 |
執行停止 | 原則として停止されない(別途の申請が必要) |
事情裁決が可能 | 公共の福利に大きく反する場合、請求に理由があっても棄却が可能 |
裁決の効果 | 認容されると、処分は『初めからなかったもの』のように効力を失う(形成力を認める) |
▶例
-運転免許取消処分の取消請求
-食品衛生法違反による営業停止処分の取消請求など
無効等確認審判
無効等確認審判は、処分がそもそも無効であったり存在しないと判断される場合、その効力の有無や存在の有無を行政審判を通じて公式に確認してもらう手続きである。
見かけ上は行政処分の形式が整っているが、法的要件が全く満たされていない場合がこれに該当する。
項目 | 説明 |
請求期間 | なし(無効確認はいつでも可能) |
事情裁決 | 認められない |
無効の認定基準 | 単なる違法ではなく、瑕疵が重大かつ明白でなければならない |
立証責任 | 請求人が無効事由を立証しなければならない |
▶例
-法律上何の根拠もなく賦課された過料処分に対する無効確認請求
-処分権限のない者が下した命令に対する不存在確認請求など
義務履行審判
義務履行審判は、国民が申請した許可や認許可について、行政庁が拒否したり何らの応答もしない際、行政庁が一定の処分をするよう命令することを要求する手続きである。
不作為や消極的行政に対応する手段である。
項目 | 説明 |
請求期間 | なし(不作為が継続する限り可能) |
執行停止 | 適用されない |
事情裁決 | 可能 |
裁決の効果 | 認容されると、行政庁は必ず裁決に基づく処分をしなければならない |
強制処分 | 履行しない場合、委員会が直接当該処分を行うことが可能 |
▶例
-個人タクシーの免許申請に対する未処理
-行政情報公開の申請に対する不作為への対応
-土地の形質変更許可の申請に対する拒否処分への是正要求
3. 行政審判請求 | 行政審判の手続き

行政審判請求の手続きについて見ていく。
審判請求書の提出
行政審判を請求しようとする者は、まず審判請求書を作成して提出しなければならない。
請求書は、処分を下した行政庁(被請求人)または所管の行政審判委員会に提出することができる。
※ 注意:被請求人が二人以上の場合には、被請求人の数だけ副本(写し)も併せて提出しなければならない。
答弁書の提出
請求人が行政審判請求書を提出すると、その相手方である処分庁(被請求人)は、これに対する反論資料である『答弁書』を10日以内に提出しなければならない。
答弁書は、請求書の写しとともに行政審判委員会に提出され、行政庁の立場と論拠が盛り込まれる。
行政審判委員会は、この答弁書を請求人に送達し、請求人が処分庁がどのような主張をしているかを知ることができるようにする。
※ オンラインで行政審判を進めた場合には、中央行政審判委員会のウェブサイトで答弁書を電子的に閲覧することができる。
事件の付託
処分庁は、請求人から受け取った請求書と自ら作成した答弁書を、遅滞なく行政審判委員会に付託しなければならない。
これは、行政審判委員会が事件を迅速に審理できるようにするための手続きである。
審理
行政審判委員会は、付託された事件を受け付けた後、請求人と被請求人の主張を十分に検討する。
その後、審理のために審理期日を指定し、本格的に処分が違法または不当であったかを判断する。
審理が終わると、その結果は請求人と被請求人に文書で送付される。
裁決
裁決は、行政審判委員会が当該事件について最終的な判断を下し、これを公式に通知する手続きである。
行政審判委員会は、裁決書を請求人と被請求人に送達し、この裁決書が送達されてはじめて行政審判の効力が発生する。
すなわち、行政審判の決定は、単に『決定された』で終わるのではなく、その内容が裁決書として正式に通報されてはじめて法的拘束力が生じる。
4. 行政審判請求 | 単独での対応方法
行政審判請求への単独での対応方法について見ていく。
1. 行政審判の対象となるかの判断
-当該処分が行政庁による処分または不作為であるかを確認する。
-民願の処理、私的な紛争などは対象ではない。
2. 請求期間の遵守
-取消審判・無効確認審判:処分があることを知った日から90日以内
-義務履行審判:不作為が継続する限り期間の制限なし
※ ただし、すべての行政審判は処分日から180日以内には提起しなければならない
3. 請求書の作成
-感情的な表現は避け、法律的な論拠と事実関係を明確に記載すべきである。
-関連する法令の条文を具体的に引用すると効果的である。
4. 証憑資料の準備
-処分の不当性や違法性を立証できる文書、写真、陳述書などを確保して提出する。
5. オンライン請求の活用
-行政審判ポータルで本人認証の後、請求が可能
-手続きの進行状況をリアルタイムで確認可能
5. 行政審判請求 | 注意事項
行政審判請求の注意事項について見ていく。
1. 請求期間の経過の有無
最もよくある却下事由の一つは、提起期間を超過した場合である。
処分があることを知った日(通知を受けた日を基準)から90日以内であるという点を必ずチェックすべきである。
2. 被請求人の設定の誤り
審判請求は、処分を下した行政庁を被請求人として指定しなければならない。
不適切な被請求人を指定すると、却下される場合がある。
3. 主観的な主張のみでは不十分
行政審判は法的判断の領域であるため、理不尽さを訴えるだけでは不十分である。
事実関係と法令を結合した論理的な主張が必要である。
6. 行政審判請求 | 争点
行政審判請求は、違法または不当な行政処分または不作為について、行政機関に是正を要求できる制度であるが、実際の請求の過程では多様な法的争点が発生する。
請求の対象が行政処分に該当するか、請求人が直接的な権利侵害を受けた者であるかから、請求期間を守ったかまで、要件の検討が徹底的に行われ、当該処分に重大な違法があったかを法理的に立証しなければならない。
当法人は、多様な行政事件を経験した行政専門弁護士が、ローファーム所属の税理士、会計士、労務士など多分野の専門家と有機的に協業し、行政処分に関連する他の手続きを代理して遂行し、行政規制に関連する法令の解釈など総合的な法律サービスも提供している。











