CONTENTS
- 1. 医療事故損害賠償を請求しようとする依頼者

- - 依頼者の父親の医療事故のタイムライン
- 2. 医療事故損害賠償の概念の説明

- - 医療事故損害賠償の請求手続き
- 3. 医療事故損害賠償の請求に乗り出した医療専門弁護士

- - 病院に損害賠償責任があること
- - 病院側の過失
- - 依頼者に対する損害賠償
- 4. 医療事故損害賠償の請求結果

1. 医療事故損害賠償を請求しようとする依頼者
医療事故損害賠償を請求しようと当法人に協力を要請してくださった依頼者の事例です。
依頼者は、胆石除去のために病院に入院していた父親が手術後に亡くなったとして、死亡の原因は病院側の過失によるものだと主張しました。
依頼者は父親の死亡後、病院を訪ねて医療事故についての責任を取るよう求めましたが、病院はこれを無視したといいます。
依頼者は、医療事故損害賠償を請求し、父親の死亡を金銭的にでも補償してもらえるよう手助けしてほしいと依頼されました。

依頼者の父親の医療事故のタイムライン
医療専門弁護士は、依頼者に代わって医療事故損害賠償訴訟を提起することにしました。
損害賠償請求のために依頼者から聞き取った故人の医療事故のタイムラインは次のとおりでした。
2. 胆嚢結石を伴う胆嚢炎と診断
3. 胆石除去および胆嚢摘出術を施行
4. 手術後、手術部位の痛みを訴える
5. 鎮痛剤の追加投与
6. 激しい痛みを訴える
7. 意識および血圧の低下
8. 呼吸困難、心肺蘇生法を施したが死亡
当法人は、事件の解決のために医療専門弁護士、民事専門弁護士、証拠調査センターが協業して対応することにしました。
2. 医療事故損害賠償の概念の説明
医療事故とは、医療行為中に発生した予期せぬ事故により、患者に身体的・精神的な損害が生じた事案をいいます。
医療事故は、必ずしも医療従事者の過失がある場合のみを意味するものではなく、次のように大きく二つに分けられます。
医師や医療従事者の注意義務違反や診療上の過失などによって生じた損害です。
この場合、被害者は医療従事者の過失を立証してはじめて損害賠償請求が可能となります。
▪️ 過失のない医療事故
医療従事者が注意義務を尽くしたにもかかわらず発生した事故です。
例えば、まれな副作用や予測不可能な体質的反応などがこれに該当します。
損害賠償とは、他人の不法行為や契約違反などによって被った損害を、原状回復または金銭的に補償してもらうことをいいます。
民法第750条により、故意または過失によって他人に損害を加えた者は、その損害を賠償する責任があると明示されています。
財産的損害 : 治療費、看護費、逸失所得、葬儀費用など
非財産的損害 : 精神的苦痛に対する慰謝料
損害賠償を請求するには、① 損害の発生、② 違法行為、③ 故意または過失、④ 因果関係という4つの要件が満たされてはじめて損害賠償が認められます。
したがって、🔗医療事故損害賠償とは、医療行為中に発生した事故によって患者に生じた損害について、医療従事者または病院が賠償責任を負う場合をいいます。
診療記録、手術の経過、死亡の原因などから医療従事者の過失などが認められれば、損害賠償責任が発生します。
ただし、過失が立証されない場合や不可抗力による事故と認められる場合には、賠償責任がないこともあります。
医療事故損害賠償の請求手続き
段階 | 主な内容 | 備考 |
① 事故の整理 | 事実関係の整理、経過のメモ | 事故直後から開始 |
② 診療記録の確保 | 病院に閲覧・写しを請求 | 医療法上の権利 |
③ 医療鑑定 | 鑑定意見書により過失の有無を判断 | 仲裁院または裁判所 |
④ 請求方式の選択 | 民事訴訟または医療紛争調整 | 状況に応じて選択 |
⑤ 損害額の算定 | 治療費、所得、慰謝料などの立証 | 客観的資料が必要 |
⑥ 結果の履行 | 判決または調停の成立時に金額を支払い | 未払いの場合は強制執行が可能 |
🔗医療事故損害賠償訴訟を提起する際は、立証責任が患者にあるため、関連する知識と専門性を備えた医療専門弁護士とともに事件を進めることが有利です。
3. 医療事故損害賠償の請求に乗り出した医療専門弁護士
医療専門弁護士は、医療事故損害賠償を請求するために次のように主張しました。
病院に損害賠償責任があること
医療専門弁護士は、次の判例を挙げて本件の病院に損害賠償責任があると主張しました。
医療行為上の注意義務違反による損害賠償請求において、被害者側が一般人の常識に基づいて一連の医療行為の過程で行われた過失のある行為を証明し、その行為と結果との間に一連の医療行為以外の他の原因が介在し得ないという点を証明した場合には、医療上の過失と結果との間の因果関係を推定して損害賠償責任を負わせることができるよう証明責任を緩和するのが大法院の確立された判例である。(大法院2020. 2. 6.宣告2017ダ6726判決参照)
病院側の過失
医療専門弁護士は、病院側に次のような過失があると主張しました。
1. 手術の過程で電気焼灼器具を過度に使用し、手術部位の広範囲な熱損傷および手術後の癒着などの合併症が発生した
2. 手術当時、依頼者の父親の胆嚢炎部位は癒着の程度が深刻であったにもかかわらず、病院は癒着防止剤の使用の有無を記録しておらず、処置の有無も確認できない
3. 病院は手術後、依頼者の父親の痛みに対する綿密な検査を実施しなかった
4. 病院は依頼者に継続的に鎮痛剤を投与し、腎機能の損傷を引き起こした
依頼者に対する損害賠償
医療専門弁護士は、病院側の過失により医療事故が発生し、依頼者の父親が死亡したため、その相続人である依頼者に損害を賠償すべきだと主張しました。
医療専門弁護士は、依頼者の父親が死亡しなければ満65歳まで業務に従事して得られたはずの所得、治療費、葬儀費用および慰謝料として1億ウォンを依頼者に支払うよう命じる判決を出してほしいと求めました。
4. 医療事故損害賠償の請求結果

医療専門弁護士が依頼者に代わって医療事故損害賠償訴訟を提起した結果、裁判部は病院に対し依頼者に9,000万ウォンを支払うよう命じる判決を出しました。
のみならず、依頼者は本件訴訟に要した費用の一切も負担しないで済むことになりました。
依頼者は、医療事故によって父親が死亡したという事実が信じられなかったとし、金銭的にでも被害を補償してもらえるよう手助けしてくれて感謝しているという気持ちを伝えてくださいました。
医療事故は、いつでも誰にでも発生し得ます。
万一、医療事故によって大きな被害を受けた場合は、必ず損害賠償を請求して被害の補償を受けるべきです。
しかし、病院は法務チームがある場合が多く、個人が対応するには大きな困難が伴うため、医学・法律の知識が豊富な医療専門弁護士の助けを受けてはじめて望む結果を得ることができます。
当法人は、医療専門弁護士、損害賠償専門弁護士、証拠調査センターなど関連する法律の専門家が協業し、依頼者の事件に適したソリューションを提示いたします。
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