CONTENTS
- 1. 薬事法違反の疑いをかけられた依頼者

- - 事件の概要
- 2. 薬事法に基づく非薬剤師による医薬品販売の禁止

- - 核心的な争点
- 3. 薬事法違反の疑いに対する弁護内容

- - 薬剤師の常駐及び監督の事実の立証
- - 非薬剤師による単純な受渡し行為に関する法理の提示
- - 判例に基づく「黙示の指示」の主張
- - 地域社会からの嘆願と信頼を裏付ける資料の提出
- 4. 薬事法違反事件の結果、嫌疑なし(不起訴)

- - 薬事法違反への対応の重要性
1. 薬事法違反の疑いをかけられた依頼者
薬事法違反の疑いをかけられていた依頼者夫婦が、医療専門弁護士の体系的なサポートにより、嫌疑なし(不起訴)処分で事件を終えることができた事例です。
事件の概要
事件は、ある顧客が薬局を訪れ、喉の痛みを訴えたことから始まりました。
当時、薬剤師であった夫は調剤室で薬を選んだ後、カウンターにいた妻である薬局事務員に、その薬を顧客へ渡すよう目配せで指示しました。
妻はこれを顧客に渡して決済まで済ませましたが、この場面が第三者によって撮影され、「非薬剤師が直接医薬品を販売した」との内容の通報が受理されました。
映像には、薬剤師による具体的な指示の場面が収められておらず、外部からは、あたかも薬剤師が席を外している間に職員が独断で販売したかのように見える余地がありました。
その結果、捜査機関が当該行為を「非薬剤師による販売」と解釈する可能性があり、依頼者夫婦は薬事法違反により刑事処罰及び行政処分を受ける危機に直面しました。

2. 薬事法に基づく非薬剤師による医薬品販売の禁止
薬事法第44条第1項は、「薬局開設者又は薬剤師でなければ、医薬品を販売し、又は販売目的で取得することはできない」と規定しています。
薬事法第44条(医薬品の販売)
これに違反した場合、薬事法第93条第1項第7号に基づき、5年以下の懲役又は5,000万ウォン以下の罰金に処せられる可能性があります。
核心的な争点
本件の核心的な争点は、「非薬剤師による独立した販売行為」であるのか、それとも「薬剤師の監督・指示の下で行われた補助行為」であるのかという点でした。
そこで医療専門弁護士は、当初から事件の本質を「薬剤師による指示・監督の有無」に設定し、これを立証する証拠を体系的に収集することに注力しました。
3. 薬事法違反の疑いに対する弁護内容

薬事法違反事件に関して提出された映像だけでは、薬剤師の関与が明確に示されておらず、一歩間違えば「職員による単独の販売行為」と判断される可能性が高い状況でした。
そこで医療専門弁護士は、これに反証し得る具体的な証拠と法理を整えることに注力しました。
薬剤師の常駐及び監督の事実の立証
医療専門弁護士は、事件当時、薬剤師が調剤室で患者に対応しながら全過程を監督できる構造であったことを立証するため、薬局の内部配置図、調剤室とカウンターとの距離、視界を確保できる位置などを視覚資料として提出しました。
また、薬剤師が白衣と名札を着用した状態で調剤業務を行っていたという事実と供述を確認させ、「薬剤師が不在であった」との誤解を解消しました。
さらに、事件前後の時間帯に薬剤師が製薬会社と取引を行った記録を提出し、その時間中に薬局を離れていなかったことを客観的に立証しました。
非薬剤師による単純な受渡し行為に関する法理の提示
医療専門弁護士は、薬剤師による具体的な指示があり、その場で薬剤師が販売について最終判断をした状況において、非薬剤師が単に薬を手渡して決済を処理した行為は、薬事法上の「独立した販売」には該当しないという点を意見書で提示しました。
特に、薬局の運営規程と内部マニュアルを証拠として提出し、薬の選択と販売可否を決定する権限は全面的に薬剤師だけにあり、職員が独自に判断できない仕組みであることを説明しました。
判例に基づく「黙示の指示」の主張
韓国大法院1998年10月9日宣告98ド1967判決要旨
上記のような韓国大法院判例を引用し、薬剤師の黙示又は推定的な指示の下で行われた販売行為は、法的に薬剤師による販売とみなされ得るという点を強調しました。
また、当該医薬品が国民の健康に重大な危害を及ぼすことのない一般用医薬品の範疇に属する点を強調し、違法性の判断における比重を軽減しました。
地域社会からの嘆願と信頼を裏付ける資料の提出
当該薬局が数十年にわたり地域住民との信頼に基づいて運営されてきた点を強調するため、住民の嘆願書と連名署名、「薬剤師が常に薬局に常駐していた」とする多数の陳述書を提出しました。
これは、薬剤師が不在で関与していなかった可能性を全面的に排除する上で、重要な資料として作用しました。
4. 薬事法違反事件の結果、嫌疑なし(不起訴)

薬事法違反事件における医療専門弁護士の戦略的な証拠提示と法理に基づく説得により、捜査機関は当該行為が「非薬剤師による独立した販売」ではなく、薬剤師の指示・監督の下で行われた単純な受渡し及び決済の補助にすぎないと認めました。
映像だけでは不明確であった状況について、薬剤師の常駐の事実、指示の過程、薬局の運営構造などが多角的に立証されたことで、「薬事法違反」の構成要件を満たさないとの結論に至りました。
最終的に、依頼者夫婦は刑事処罰と行政処分のいずれも回避し、嫌疑なし(不起訴)処分を受けることができ、長期にわたる捜査の負担と社会的評価が損なわれるリスクからも解放されることができます。
薬事法違反への対応の重要性
薬事法違反は、医薬品を販売する資格と国民の保健を直接取り扱う重大な事案であり、小さな手違いや誤解からでも刑事処罰及び行政処分につながる可能性があります。
特に、「非薬剤師による販売」のように外形上は違反に見える状況では、実際に薬剤師の指示・監督があったとしても、証拠が不足すれば不利な判断を受けるリスクが高くなります。
したがって、初期段階で事実関係を正確に整理し、法理を解釈するとともに、それを裏付ける物的証拠を確保することが不可欠です。
法務法人大倫では、事件発生直後から専門弁護士が迅速に対応し、依頼者の状況に応じた弁護戦略を策定して実行します。
これにより、不要な誤解を払拭し、薬剤師としての名誉と事業基盤を守れるよう支援します。
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